アディダスが提案するプニュプニュフワフワプヨプヨなランニングシューズとは?

ランニングが捗る「energy boost」。

» 2013年02月22日 15時04分 公開
[北本祐子,ITmedia]

 ぷにぷに? くにゅくにゅ? ふわふわ? ぷよぷよ?

 女優の武井咲さん、サッカーの香川真二選手、プロ野球の田中将大選手、フィギュアスケートの村上佳菜子さん……そうそうたるメンバーが謎の表現を口にした動画がアップされ、新しい商品への期待値があおられていましたが、ついにお披露目されました。

動画が取得できませんでした
画像 説明中、ずっとステージ上ではカバーにかかった巨大な物体が。そのフォルムから、なんとなく何をかたどっているかは分かります。あれでしょ、あれ。分かってるんだよー

 今回発表されたアディダスの新ランニングシューズ「energy boost」は、衝撃吸収と反発という、相反する機能を実現する新素材「BOOST フォーム」を世界で初めて採用している。

画像 energy boost ブラック×ネオアイロンメット×ビビットイエロー

 BOOSTフォームとは、新開発された素材で、このシューズが世界で初めてミッドソールに搭載される製品になります。シューズのソール素材は、1960年代後半以降、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)が主要。形状の加工がしやすく、汎用性の高い素材としてシューズ業界で多く採用されてきていたものの、外気温によって硬度が変化したり、耐久性の面での課題が残されていました。

 今回の開発にあたり、キーとなったのは、TPU(熱可塑性ポリウレタンエラストマー)素材。軽量性や耐久性、衝撃吸収度、低温屈曲性や幅広い温度帯での弾性などが優れており、車のスノーチェーンやホース、携帯電話のケース、ゴルフボールの表面などのにも採用されています。

 これをソールにするために試した結果、TPUを「一度発泡させてから素材を成型する」という新しい素材の成型方法に到達。そこで、ドイツのBASF社のTPUからできた発泡熱可塑性ポリウレタンビーズを特殊加工によりソール型に成型しています。

画像 左がBOOST フォーム、右が従来型のEVA素材。見た目もあきらかに違うけれど、ものを落としたときのクッション性・反発力も違います

 アディダス ジャパン副社長マーケティング事業本部長のデイブ・トーマス氏も登壇し、「今回の発表は単なる新しいシューズの発表ではなく、ランニングの新時代の幕開けです。energy boostは、『energy running』というadidasの新しいコンセプトであり、このすばらしいシューズは革新的なクッションテクノロジーであるBOOSTフォームを搭載し、ランニングでの最も高い推進エネルギーを提供します。energy boostのシューズは走り方を変え、パフォーマンスシューズの新基準を構築します」とアピールした。

画像 断面図。ビビッドイエローのtorsion system(トルションシステム)が着地の安定感とコントロール性能を向上させ、ねじれを繰り返す足裏の動きや沈みを制御する仕組み

 さて、例のステージ上の覆いが取られ、そこにあったのは、予想どおりの巨大な靴でしたが、中からはスポーツニュースでお馴染みの面々が。サッカーなでしこジャパンの監督・佐々木則夫さん、フェンシング日本代表で2大会連続で銀メダルを獲得した太田雄貴選手、女子陸上競技3000メートル、5000メートルの日本記録保持者の福士加代子選手、昨年末引退したばかりの元ビーチバレーボール選手でタレントの浅尾美和さんが登場。

画像画像 皆さん、シューズに合わせてブラックとイエローのコーディネートですね

 感想について、予告動画にちなんで擬音語でという司会者のリクエストに太田選手は「バイーンって感じですね」、浅尾さんは「ふわふわですね」と答えるなか、佐々木監督は「きゃむきゃむですね」と謎のコメント。サッカー女子日本代表選手もこのシューズを使うという話から、今後の代表戦について「今年はヘビ年でヘビーな年になると思うので、ぜひ選手たちにもチャレンジしてほしい」とお馴染みのジョークを入れ込むことを忘れません。

 この巨大なシューズ、実はランニングマシーンでもありました。幅8メートル超のこの「boost ランニングマシーン」の内部にはスクリーンがあり、走る距離が変わると、周囲の光景も変化するプログラムを体験できるようになっています。太田雄貴選手が実際にenergy boost を履いてデモンストレーションをしたのですが、ステージ時と終了後のマスコミ向け撮影時2回の計3回も走ってくれました。いい人だ。

画像画像 これは2回目。サバンナから始まり、街中を駆け抜け、雲のなかも抜けて、なぜか最後は宇宙空間へ

 会見終了後、実際に私もenergy boostを履いて走ってみたのですが、足先とかかとだけでなく、つちふまずのへこみまでも埋めるように、足裏がフィット。そして、走ってみると、軽くふみ込んだだけでも、反発力あって、足を前に出す推進力をフォローしてくれます。また、このランニングマシーンも風景画変わるので、前方下のメーターに気をとられることなく、風景を楽しむように走れるのでこの画面を変えてくれれば、走るのが嫌な人でもその画面を見るために走るのでは?と今後の別の用途を期待。

 energy boostの第1弾モデルは2013年2月27日から、国内では2万足限定で販売されます。第2弾モデルは、4月下旬より販売開始。

画像 カラーはメンズ3色、ウィメンズが2色

 この巨大なランニングマシーンは、2月23日まで東京マラソンEXPOの会場内のadidasブースで設置されたのち、2月27日、3月2日、3月3日は阪急うめだ本店9階祝祭広場にて、3月9日と10日は、新宿アルタ前の新宿東口新宿ステーションスクエアにて「energy boost」の体験イベントがおこなわれ、実際に新作のシューズを借りて走ることができます。

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