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» 2015年07月17日 06時00分 公開

カレーが好きすぎて「和カレー」を編み出してしまった――漫画家・カラスヤサトシさん(2/3 ページ)

[中山順司,ITmedia]

インドの食材を一切使わない「和カレー」

「辛すぎるんです、私のカレーは」

――無類のカレー好きとのことですが、どのくらい?

 独身の頃から自炊の習慣があって、カレーも家で作っていました。とはいえ、「ジャワカレーとゴールデンカレーを合わせたらうまい!」って程度のライトなカレーで。漫画の題材にするようになったあたりから、スパイスを炒めて作る本格的なものにも手を出していきました。青唐辛子や辛味ペーストをどんどんつぎ込んで自分好みの味に仕上げた結果、私の味覚が麻痺してしまい、とんでもない辛口カレーばかり求めるようになってしまって。

 私の作るカレーは辛すぎるんです。どれくらい辛いかというと、調理中にスパイスが部屋中に充満して、「目が痛い!」って訴えられるレベル(笑)。妻は一切食べてくれないですね……。それでも最近はようやく人並みの舌に落ち着いて、CoCo壱番屋の5辛を「うむ、辛い」と思えるまで回復してきました。

 ちなみにスパイス豆知識なんですが、以前取材で京大の先生に伺った話によると、ウコンの摂りすぎは肝臓に悪いらしいです。ウコンって肝臓に鞭打ってがんばらせる、負担をかけてしまう作用があるから、たとえるならばドーピングのようなもので。

――カラスヤさんオススメのカレーの美味しいお店は?

 取材で行ったお店はどこも美味しかったですけど、中でも印象的だったのは、幡ヶ谷のモンゴル料理屋のカレー。「青空」というお店です。正確には、モンゴルにカレー文化はなくて、モンゴルの乳製品を使ったカレー。専門店ではないのでカレーはメニューのひとつなんですが、本当に美味しい。

 あと、五反田の「うどん」も良かったですね。うどんという店名のカレー屋さんです。カレーうどん店ではなく、純粋なカレー屋さん。紛らわしい店名ですが、カレーうどん店ではないのでご注意ください(笑)。

――『カラスヤサトシのびっくりカレー おかわりっ!!』に登場した「和カレー」が気になって仕方ないんですが。

 インドのスパイスを一切使わないで、日本食の材料だけで作ったカレーですね。みょうが、ねぎ、しょうが、うめぼし、わさび、からし、山椒、辛味だいこん等を煮詰めるんですけど、これが漢方みたいな感じで意外といけるんです。悪く言えば刺激臭ですが(笑)。

 材料を混ぜただけでは食べられないけど、煮詰めていくと白く変化します。途中までは肉じゃがっぽいビジュアルなのですが、沖縄産のウコンを入れたらカレーそっくりになりました。味は……「あの材料のわりには、かなりカレーっぽい」ですかね。お寺の作った薬膳カレー的なかんじ。材料を知らされずに口にしたら、「なんだこのカレー? ちょっと不思議な味がする」って思われるでしょう。漫画に登場するメニューを再現しているブログ「マンガ食堂」さんが再現してくれて、同じ感想を持ってくれたようなのでうれしかったですね。

 妻は一口しか食べてくれませんでしたが、僕はこの和カレーにハマって、改良していろんなパターンを試しましたよ。材料費が高くつくのだけが玉にキズですね。

和カレーの材料の一部(野菜類)。大葉、シシトウ、長ネギ、シイタケ、ショウガ、ミョウガ、ニンニク、青唐辛子。他にセリや梅干し、山椒を加えることも
和カレーの材料の一部(調味料、スパイス)。味噌、ゆず胡椒、かんずり、醤油、ワサビ、カラシなど
炒めた玉ねぎや鶏肉などの具を合わせ、水を加えて煮込んでゆく
葛(くず)でとろみを、ウコンで色と風味を整えて完成!

――料理が得意なのは、一人暮らしが長かったから?

 23歳で一人暮らしを始めて、当時から基本自炊でしたね。バイト生活しながらの自炊生活でした。独身時代は、一度に何品作れるかチャレンジするのが好きで、カブと厚揚げの煮物とか毎回4品ほど同時に作っていましたよ。

――一人暮らしの男性の食事って、外食か出来合いのコンビニ弁当になりがちじゃありません?

 コンビニの食事は身体に良くない気がしていたのと、作る行為そのものが好きという性格のせいで自炊は苦ではなかったです。育った家庭の影響もあると思うんですが、外食をほとんどしない家庭で、母がきちんと食事を用意してくれていたんです。味の素といった調味料に頼ることもしていませんでした。

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