「運動なし、2時間半睡眠」でも痩せられる――山本一郎さん(2/3 ページ)

» 2015年08月22日 06時00分 公開
[中山順司ITmedia]

 33歳のときにタバコをやめました。酒は今年の3月末から控えるようにしていて、たまにしか飲んでいません。これで、一時は78キロだった体重が、71キロまで落ちてきました。妻と3人の子供がいるし、健康維持には気を使っていますね。

――それまではどんなお酒を飲まれていたんですか?

 ひたすらビールです。以前は500ミリ缶を一晩で9本くらい飲んでいました。あんなにビールを暴飲していたのに、不思議とお酒が原因で体は壊さなかったです。その頃でも、2〜3週間に1度は連続3日間程度の休肝日を設けていたのが効果的だったのかもしれません。

 休肝日明けはよく酔えて、また酒がうまい(笑)。おいしく飲むには休肝日が必要というのが結論です。

「毎日飲んでると酔わなくなってきません? おいしく飲みたいなら休肝日明けですよ」

――お酒をやめるだけで、体重って落ちるものなんですね。

 効果てきめんでしたよ。じつは若いころの体重って51キロしかなかったんです。不健康極まりない生活を送っていたので、良くない痩せ方でしたけどね。結婚後に規則正しい健康な生活を送るようになり、さらには妻の食事がうまいので、見る見る体重が増えてしまいました。

 つまり、結婚後に一回りぐっと太ってから、酒をやめたことで落ちてきて今に至る、と。

――長年続けたお酒を、潔くスパッとやめられるものですか?

 人より意志は強いほうだからですかね。でも、それだけが理由じゃない。よく人に「なんでやめたの?」って訊かれるんですが、「なんとなくやめた」って答えています。だって、いくら酒に強いといっても深酒は身体に良くないのは常識だし、酔うとWebで暴れたりしちゃうじゃないですか(笑)。

 なんとなく、「じゃあ今日からやめるか」という感じでやめました。一大決心をしたわけでも、不退転のコミットメントをしたわけでもなく。だから、今も冷蔵庫にいっぱい酒が残っておいしく冷えたままの状態で、子供たちが寝たあと、家内とちびちびと飲んでます。べつに捨てることも、飲み干すこともしてないです。

――視界に入っていると飲んでしまうから全部捨てる! というのが普通だと思いますけど。

 それをしちゃうと、次に飲むときに自己嫌悪に襲われるのでしません。飲もうと思えば飲めるけど、飲まない状況にしているだけ。タバコも同じですが、「金輪際やめる! 生涯断つ!」って意気込んだあとに、「吸ってしまった……」は完全な自己嫌悪に陥るパターン。

 大げさな決心などせず、まずポンとやってみて、「お、いけるな」って思えば継続すればいい。最初から立派すぎるプランを作っちゃダメ。軽くやってみることが大事。

 もともと意志が強靭で、自分で決めたルールを守れる人は構いませんよ。ステートメントを書いて壁に貼るのもよし。でも大半はそうじゃない人でしょう? だったら思い立った日に軽く始めて、小さい成功の輪を広げていく。「できるじゃん、オレ」って感触をまずつかむことです。

――つまり、酒もタバコも完全にオサラバしたわけではない、と。

 していませんよ。タバコはやめましたけれど、「いつ吸っても構わない。またやめればいいだけだから」って考えています。「0か100かしかない」と自分を追い込むのはよくない。例えば、葉巻が好きな人と仕事でお会いして意気投合したとき、勧められたらためらわずに吸いますよ。

 一回失敗してしまうと、次の挑戦に踏み出しにくくなります。仕事、ダイエット、勉強で失敗した後の復活って、精神的にエネルギーが要りますよね。1つうまくいかなかっただけで失敗と決めつけないことが、長続きさせるコツです。

 目標体重も特に決めてはいません。「まず今月2キロ」とか、無理のない範囲でやります。やってみてリバウンドしないなら、翌月も続けてみる。PDCAを細かく回します。

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