第53回 MISFIT SHINE 2で睡眠を計測したら見えてきたこと“ウェアラブル”の今(1/2 ページ)

最近の活動量計の多くが、睡眠の状態を可視化する機能を備えている。MISFITの最新モデル「SHINE 2」は、ボタン電池で約半年動作する活動量計で、睡眠の自動計測機能を備える。1カ月ほど使って見えてきたことを紹介したい。

» 2015年12月23日 09時00分 公開
[松村太郎ITmedia]
MISFIT SHINE 2 MISFIT SHINE 2

 筆者は「もっと上手に睡眠を取りたい」と日々考えている。さまざまな方の時間術にもよく登場する睡眠は、長ければ良いというものでもなければ、短ければ良いわけでもない。確かに「4時間睡眠で元気です」という人はうらやましい反面、同じことをするとパフォーマンスが全く上がらず、逆に1日を無駄にしてしまうことにもなる。

 また、これは当たり前の話だが、睡眠の最中に、より良い眠りのための工夫を行うことはできない。

 本連載でも何度か取り上げてきた「JINS MEME」では、体軸をリアルタイムで計測できるため、ランニングやウォーキングの最中に、「もう少し体を左に傾け、重心を後ろに」といった意識をすることで、より正しいフォームに近づけることができる。

 また、1日の途中で、「今日は何歩歩きました」「何カロリー消費しました」という経過が出てくると、「今日はもう少し歩きたいから、オフィスから帰るときに田町駅から大門駅まで歩こう」と行動を変えることができる。今まで分からなかったデータの記録と可視化、そこからリアルタイムに行動を変えるために、ウェアラブルデバイスは役立っている。

 しかし睡眠中は、「仰向けから少し首を左に向けて、体全体をそちらの方向に」などとフォーム改善はできないし、起きてから「あなたの睡眠フォームはこうでした」と指摘されても、その日の晩の睡眠に生かせるアドバイスではないのだ。

 にもかかわらず、筆者は睡眠計測に非常に興味がある。

自由なスタイルのMISFIT「SHINE 2」

 世間で最も売れているスマートウォッチであるApple Watchは、残念ながら睡眠計測の機能を持っていない。もちろん睡眠計測用のアプリが開発されれば、計測することは可能だろう。しかし、夜は充電しなければならないため、現実的な使い方とは言えないのだ。そこで、睡眠計測を行うには、他のウェアラブルデバイスを用いる必要がある。

 今回試用したMISFITの「SHINE 2」は、Apple Watchを使いながらでも、組み合わせて利用しやすいデバイスだった。

 SHINE 2はコイン型のアクティビティトラッカー(活動量計)で、装着方法の自由度が高い。付属してくるホルダーは、時計のように腕に巻き付けるタイプと、ポケットやベルトなどにクリップで取り付けるタイプ。加えて、ネックレス型のホルダーもある。さりげなく隠して装着するスタイルから、あえて見せるスタイルまで、楽しむことができる。

 筆者は本体が内側になるよう、ポケットにクリップしていたが、ものを取り出すときに落っことしてしまうことが多かったため、ジーンズなどの場合はコインケースが定位置となった。そのほかにも、寝る際にはシャツの襟元や裾などにクリップしても良い。

 iPhoneと組み合わせる場合、通知センターにはSHINE 2のバッテリー残量が表示される。しかし使い始めて1カ月がたっても、「100%」表示のままだ。SHINE 2はボタン電池1つで動作し、約半年は交換不要だという。毎晩充電する必要がないため、夜中の睡眠の計測も可能なのだ。

 なお、SHINE 2の日本での発売は、当初2015年12月上旬とアナウンスされてきたが、2016年1月29日に延期されている。使ってみたいという方は、もうしばらく待つ必要があるだろう。

とりあえず寝てみる

 ひとまず、SHINE 2を装着して、寝てみることにした。アプリは、昼間の活動量を表示するモードと、夜の睡眠を表示するモードに分かれている。睡眠表示に切り替えて、「そろそろお休みになりますか?」という表示の下の「準備OK」のボタンを押して、床につく。あとは寝るだけだ。

 ちなみに、2012年頃使っていた「UP by Jawbone」でも睡眠計測は可能だったが、このアプリの問題点は、寝る前に睡眠計測モードに設定し忘れてしまうことだった(現在の「UP3」や「UP2」などでは自動計測が可能)。習慣として「さあ寝よう」と寝始めた方が良いのは分かるのだが、どうしてもモード切替をし忘れて寝てしまうことが多かった。

 SHINE 2では、デバイス自体にもボタンはなく、特にモード切替を意識する必要はない。身につけて寝始めれば、アルゴリズムで動きを分析し、寝始めたタイミングを判断してくれる仕組みになっているのだ。これは、計測し忘れを防ぐことができ、ありがたい。

 さて、睡眠計測と言っても、特別大きな機械を着けるわけでもないので、SHINE 2を身に着けていても、普段となんら変わらず寝ることができた。

 SHINE 2で計測できるのは、起床(起きている状態)、浅い眠り、深い眠りの3種類だ。例えば、トイレに立ったり、目が覚めてケータイを眺めていたりすると、確かに「起床」として記録される。それ以外は、体の動きに応じて、眠りの状態を記録する仕組みだ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  2. /nl/articles/2412/18/news207.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. /nl/articles/2412/21/news040.jpg 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. /nl/articles/2412/22/news034.jpg 後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
  5. /nl/articles/2412/21/news019.jpg 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  6. /nl/articles/2412/22/news036.jpg 「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
  7. /nl/articles/2412/21/news023.jpg 「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
  8. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  9. /nl/articles/2412/17/news042.jpg 山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
  10. /nl/articles/2412/22/news020.jpg 余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」