「性を表通りに」――アダルトグッズ「TENGA」の大いなる夢を背負う女性戦士(2/2 ページ)
TENGAが育む愛もある!?
そんなTENGAに伊藤さんが出会ったのは大学2年生のころ。「東京レズビアン&ゲイパレード」(現在は東京プライドパレード)を訪れたときだ。ジェンダーに関する授業を受けるなど性に興味があった伊藤さんは、TENGAのブースで小冊子に目を止めた。そこに書いてあったのが「オナニーの未来が、やってきた」というメッセージ。「とても印象的だった」と語る。
大学3年生になり、就職活動をするようになったとき、伊藤さんはTENGAのことを思い出した。Webサイトを見てみるとちょうど求人募集が。早速履歴書を送り、面接に向かった。同社の社員数は現在28人だが、当時はまだまだ少なかったため、当日の2回目の面接で松本光一社長と対面することになった。
「即日社長面接でした(笑)。一生懸命自己アピールしたら、社長も熱く語ってくれたんですよ。『TENGAをコカコーラみたいに誰もが知っているブランドにしたい』って。帰り際、閉まりかけのエレベーターの扉を手で止めてまでパッションを伝えてくれました」。
同社が新卒社員を採用したのはその時が初めて。伊藤さんともう1人の同期社員は、新卒第1号だ。入社することを友人に伝えると「伊藤さんらしいんじゃない」と応援してくれた。一方、両親は当時、良い顔をしなかったが、説得して入社した。今では母親に「TENGAで私が使えるようなものは出してないの?」と聞かれるぐらい、理解があるという。
入社後はまず「管理部」へ配属され、総務的な仕事をこなした。次に「開発部」へ異動し、商品開発の進行管理を担った。試作品の耐久テストをするのも伊藤さんの仕事。繰り返し使えるTENGA 3Dのテストでは、製品を洗っては乾かすという作業を何百回と繰り返した。「手が荒れるんですよ〜」と苦労を明かす。
試作品を実際に使ってテストするのは主に独身の男性社員の仕事だが、伊藤さんももちろん協力する。TENGA 3Dの試作品が出来上がったときは、紙袋いっぱいに詰め、彼氏と一緒にホテルへ。彼氏に実際試してもらい、伊藤さんはその横で使用感を聞き出してメモを取ったそうだ。伊藤さんの熱意には驚かされる(想像すると少し奇妙な光景だが……)。
ちなみにこの彼氏には以前も協力してもらったことがあり、そのときはまだお付き合いする前の関係だったにも関わらず、製品を渡すと、伊藤さんの依頼に応じて、原稿用紙4枚に渡り感想を書いてくれたそうだ。これがきっかけの1つとなり、恋人となった2人。そう、TENGAが育む愛もある。
女性用グッズの開発も進行中
現在は広報担当として働く伊藤さんのミッションは、国内でのTENGAの認知度をあげること。おすすめの商品は「TENGA EGG」の「SILKY」という。これは「シルクタッチ」のなめらかな刺激が特徴で、「女性が男性に使ってあげるのがおすすめ」とのこと。「自分の武器は女性ならではの視点」と語る伊藤さんは、自身で製品を試せなくても、製品をアピールする術を持っていた。
女性用グッズを作る計画も同社で進んでいる。8人の女性社員を含むチームで知恵を出し合ったり、競合をリサーチしたりしており、「形は見えてきた段階」という。製品の発売時期などはまだ明かせないが、同社の松浦隆取締役によれば「遠い将来ではない」という。TENGAの道はまだまだ続く。
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