初音ミクがファッションモデルに!――仕掛け人に聞く「VANQUISH VENUS」ミクコラボの裏側
昨年11月に話題を集めた「VANQUISH VENUS」第4弾の初音ミクコラボレーションプロジェクト。ヒット企画を生み出した仕掛け人に話を聞く。
なぜここに彼女が!? 思わず目を疑った人も少なくはないだろう。2012年11月、ファッションブランド「VANQUISH」の女性アーティスト・タレントコラボレーションプロジェクト「VANQUISH VENUS」の第4弾として、初音ミクがプロモーション映像に登場した。ヒトではないバーチャルアイドルをモデルに起用したことは、業界内外へ新しい風を吹かせた。仕掛け人に話を聞いてきた。
本物の初音ミクに登場してほしい
昨年5月に第1弾がスタートした「VANQUISH VENUS」は、店の前を素通りする客や入ってこない客、そもそも服に興味のない客を、店へ立ち寄らせることに大成功したプロジェクトだった。
服のかかったハンガー(チームラボ開発のチームラボハンガー)を手に取ると、目の前のディスプレイに、メンズ服をセクシーにカッコよく着こなした“VENUS”(女性アーティスト・タレント)が登場する。画像と動画で次々と切り替わる画面は、すべての男性にとってうれしい仕掛けとなっている。
ポージングからスタイル含め、ミクさんは理想的なモデルでした――そう笑顔で語るのはプロジェクトを担当したクリエイティブディレクターの岡田喜則さん。当初、第4弾では女性タレントを起用して、初音ミクの格好をしてもらおうとイメージしていた。
しかし、少しだけ考え方を変えてみた。代表の石川涼さんが、初音ミク自身にモデルを務めてもらえばいいのではと思いつく。「知名度も人気もあるし、やはりせっかくなら、本物のミクさんを登場させた方が面白いかなと思って。お客さんにお店へ足を運んでほしいんです。だからこそ、楽しい企画を仕掛けたい。面白いか面白くないか、という基準で考えて始めたプロジェクトです」
店頭の写真がSNSで拡散
11月1日、6人のイラストレーターが描き下ろしたVANQUISHの服を着た初音ミクが、店頭のディスプレイを飾った。意識したことは髪の色と服の色が合うかどうか。タレントやアーティストをモデルに起用するときと同じことに気をつけた。
プレスリリースを出したくらいで派手な宣伝はしなかったが、世間の反応は想像を超えるものだった。VANQUISHの既存の客層ではなさそうな男性が店へやって来るようになったり、海外の観光客もこぞって店へ立ち寄っては写真を撮っていく。その写真がSNSにアップされると、驚くほどのスピードで拡散し、自然発生的に世間のホットトピックスとなっていった。「VANQUISHを知らない人に知ってもらうことができました。これは大きな価値があることです」
当時ネットニュースが「VANQUISH×初音ミク祭り」になっていたことも記憶に新しい。「普段取り上げられることのない、ファッションとは親和性のないようなWeb媒体にも取り上げてもらい、トップニュースになっていたことには驚きましたね。これもミクさんとのコラボの大きな成果です」と岡田さん。
どういう反応が来るのか予想もつかなかったと岡田さんは語る。ただ賛否両方の意見を予期していたという。実際にメンズファッションを着る初音ミクに戸惑う声もあった。着ていた服を少し脱いで見せたりするイラストもあったため、いつもと比べてセクシーな初音ミクに困惑する人もいた。しかし、面白いものとして受け入れる人が大半だった。
プロジェクトが始動してからずっと“ミクまみれ”
これまでにない新しい試みをプロジェクト化するにあたり、苦労したことはなかったのか。気になる質問をぶつけてみた。すると、意外な答えが返ってきた。
「それが全然ないんですよ。ただ、プロジェクトがスタートしてからは、絶えずドキドキしていました。『面白い』がエンジンとなって、ずっと釘付けにされていました。まさにミクまみれ、ですね」
ボーカロイド音楽専門レーベル「KARENT」の協力のもと、初音ミクが歌うオリジナル楽曲「VANQUISH」も作った。曲はYouTubeに公開され、オリジナルCDも1000枚限定で発売された。あらゆる点において、VANQUISH VENUSと初音ミクとのコラボは、既存のファッションの枠を超えて、確実にひとつの未来を作った。
初音ミクが初めてファッション業界に“モデル”として飛び出したことで、業界でもこれに続く動きが起きている。初音ミクのオペラ用衣装を、海外の有名ブランドがデザインしたことも話題となった。アパレルとデジタルとの融合から広がる可能性を示してくれたVANQUISH。今後、さらにパワーアップした初音ミク第2弾も期待したい。
KARENT http://karent.jp/
(c) Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
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