「キラキラネームが嫌だ!」 法律的に改名は可能なの?

キラキラネームに悩む人、必読。

» 2015年03月28日 13時59分 公開
[中村未来/清談社ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 テレビや雑誌などでたびたび話題になる“キラキラネーム”。「光宙(ピカチュウ」や「黄熊(プウ)」「皇帝(カイザー)」「愛姫(ラブキ)」など、個性的な漢字や読み方の名前をそう呼ぶ。そんなキラキラネームが昨今増えつつあるというのだが、一方で「一発で読めないから困る」という声も少なくない。

 もし、キラキラネームのちびっ子たちが、大人になってから「読みにくくて不便!」と思ったとき一体どうすればいいのだろうか。キラキラネームの改名は可能なの? というわけで、この素朴な疑問を解消すべく、弁護士に聞いてみた。


画像 キラキラネームランキング(サイト「赤ちゃん命名辞典」より)

―― 自分の名前が気に入らなければ改名できるのですか?

弁護士 「名前の変更は、『戸籍法』という法律のもとに定められています。この戸籍法によると、『正当な事由によって名を変更しようとする者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない』(戸籍法百七条の二)とあります。つまり、改名は法律上可能ということです。改名の理由としては、永年通称名として使用した場合や、書きづらい・読みづらい場合など色々ありますが、キラキラネームは、この『書きづらい・読みづらい』という理由が当てはまりそうですね」

―― なんと! じゃ、万が一自分の名前が気に入らなければ、サクッと改名しちゃえるわけですね。

弁護士 「もちろん、個人的に名前が気に入らないからという理由では変更できませんよ。名前を変える場合は客観的な事情が必要です。『第三者から見て明らかに読みにくい』、『社会生活に支障をきたす』などですね。そして、それらは裁判官が自由裁量によって判断します。平たく言えば、裁判官のさじ加減ということです」

―― 自分がどれだけ珍奇な名前かということを裁判官にアピールする必要があるということですか。

弁護士 「そういうことです。改名の手続き自体は簡単ですよ。家庭裁判所へ行って申し立てるだけですから。成人の場合は本人、未成年の場合は代理人が必要です。主な費用は申し立ての際に必要になる800円分の収入印紙くらいですね。変更する名前と共に、事情を明記した資料を提出します。この資料が判断材料になるので、どれだけ名前に関して困っているかを具体的に書くことが必要です。これをクリアーすれば、改名の許可が裁判所からおりるので、あとは役所に行って戸籍変更して完了です。ちなみに審判の結果が出るまでは通常一カ月くらいかかります」

―― あと20年もしたら、キラキラネームたちの改名ラッシュ……なんてことにならないですか?

弁護士 「それはわかりませんね(笑)。ですが、キラキラネーム自体、今はそんなに珍しいものでもないですし、世間の常識も変わっていって、特に改名する必要性がなくなってきそうな気もします」


 確かに、珍しい読みの名前が増えたため、一般的だったはずの「○○子」という名前のほうが珍しいなんて言われている。個人的にはイマドキの名前をつけるのもいいけど、やっぱり読み方は簡単なほうがいい……ような気がする。

(中村未来/清談社)



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」