3月29日は 「マリモの日」。丸くて大きいマリモの群生は世界で阿寒湖だけ !!
実は、マリモが丸く、大きく、しかも数多く見られるのは、世界で唯一、阿寒湖だけなのです。
マリモといえば、阿寒湖に生息している藻の丸いかたまり、と何気なく思い浮かべることができますが、実は、マリモが丸く、大きく、しかも数多く見られるのは、世界で唯一、阿寒湖だけなのです。3月29日は「マリモの日」。阿寒湖一帯では今、世界自然遺産の登録をめざし、地域一丸となって取り組んでいます。
世界のマリモは丸くないのがほとんど。丸い形のマリモの 「群生」 は阿寒湖だけ
マリモは、丸い形の一つ一つが一個体なのではありません。もともとは細い繊維状の藻で、丸い形は生物学的にいえばマリモの「集合体」ということになります。
細い繊維状のマリモは日本やヨーロッパなど、北半球の緯度が高い地域に広く分布しています。そのうち、丸い形のマリモが生息するのは、約40カ所。さらに、丸い形のマリモが数多く“群生”するのは、日本の北海道の阿寒湖と、アイスランドのミーヴァトン湖だけでした。
ところが、ミーヴァトン湖では2010年代に入り、工場の排水が原因でマリモが壊滅してしまい、2014年にはマリモの数はわずか2個になってしまいました。
こうしてとうとう阿寒湖が、丸い形のマリモの群生が観測できる最後の地となったのです。
なぜ阿寒湖のマリモだけが丸く大きくなるのか? その秘密は絶妙な “風”
丸いマリモは、阿寒湖の中でも特に北側のチュウルイ湾付近に生息しています。同じ阿寒湖でもほかの場所では丸くありません。湖底に漂う「浮遊型」や、岩の表面に付着する「着生型」がほとんどです。世界のマリモを見ても、丸くないのがほとんどです。では、なぜ阿寒湖のチュウルイ湾付近のマリモだけが丸くなるのでしょう。
チュウルイ湾のあたりはいつも風が強く吹きます。この強い風によってマリモはつねに波に揺られた状態になります。すると、はじめはユラユラと動いていたマリモが、回転をはじめます。しかも、波に流されて遠くへ行ってしまうことなく、その場でクルクルと回り続けるのです。これによって全体的に光を浴びることができるので、満べんなく光合成ができ、下側になった部分が腐ることなく丸く成長できるのです。
この回転は、チュウルイ湾ならでは風によって起こります。春になると(といっても、道東では5月の下旬ごろ)、チュウルイ湾には風速7〜10mの強い南風が吹きます。この強い風が湖底に水の流れを作るので、マリモが回転するのです。風が強すぎるとマリモは岸に打ち上げられてしまいますが、風が弱すぎると波が湖底に届かずマリモは回転できません。強すぎず弱すぎず、この絶妙な風によって、チュウルイ湾のマリモは丸く大きく成長できるのです。
本物のマリモを観察できる施設は2カ所、神秘の阿寒湖で奇跡のマリモ
阿寒湖で自生するマリモを生で見ることはできませんが、阿寒湖畔ではマリモを観察できる施設が2カ所あります。
- 「マリモ展示観察センター」……阿寒湖の北側、チュウルイ島にある施設です。マリモの生態を紹介する展示があります。島に行くためには、約1時間半、遊覧船に乗って移動します。
- 「阿寒湖畔エコミュージアムセンター」……マリモ以外にも、淡水魚や動植物などが紹介されています。
マリモの生息地であるチュウルイ湾は保護区域なので、普段は許可なく一般の人は立ち入ることはできませんが、年に数回、釧路市などが主催して、地元の小中学生や一般人を対象に、生育地への立ち入り観察会を実施しています。この観察会はマリモを直接観察することができる貴重な機会です。
1952(昭和27)年の3月29日、阿寒湖のマリモが国の特別天然記念物に指定され、この日が「マリモの日」となりました。そこから約60年、釧路市では、阿寒湖とその周辺の湖沼群を世界自然遺産に登録しようと、2012年から活動を開始しています。
阿寒湖は、冬は2月12日にご紹介した「フロストフラワー(霜の花)」が見られたり、世界で唯一のマリモが群生したりと、実に神秘的な湖です。今年の冬、道東は悪天候が続きましたが、そろそろ雪どけの季節です。神秘の湖「阿寒湖」を、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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