【ネタバレあり】とてつもなく「ファンキー」で「うっすらおかしい」巫女さん 「君の名は。」宮水三葉が愛しい:あのキャラに花束を
妹の四葉曰く「あほ」で「美人」
映画「君の名は。」のヒロイン、宮水三葉(みやみずみつは)さん。田舎(岐阜)に住む、東京に憧れる女子高生。スレンダーで、そんなに胸は大きくない方だと思うけど、ほどよくある。
都会に住む少年・立花瀧くんは、入れ替わった時に確認するため、つい揉んでしまう。後半、まさかおっぱい揉みが、あんな感動的なシーンになるとは思いませんでした。おっぱいの柔らかさは動物共通の安心の証です。
口噛み(くちかみ)酒におっぱいにと、フェチっぽさ満載な彼女。とはいえ描写自体はあっけらかんとしています。これは、三葉の性格があまりしっとりしすぎず、ファンキーな子だからこその産物。映画そのものが、三葉と瀧のざっくりした性格によって、爽やか前向きに作られています。
三葉の魅力を、ネタバレ全開で見ていきます。
三葉に、瀧に、ほれるよね
この映画「どこにでもいる少年少女の話」……じゃないでしょ。二人とも理想の高校生すぎでしょう。青春エリートですよ。オタクで三枚目の丸刈り頭・テッシーのほうが共感しやすいですよ。あいつもかっこいいけど。
二人とも、心イケメン。瀧くんはイタリアンレストラン(!)で働き、毎日日記をつけ、友達が多く、運動が得意で、人への気遣いができ、入れ替わっている時にはおばあちゃんをおんぶしたりエスコートしている。マメなところが魅力的。顔もスタイルもいい。
三葉のおしとやかさときたら。家事をこなし、自分の身だしなみはきっちり整え、おばあちゃんから宮水神社のしきたりを学び、着物を着こなし、組紐を丁寧に作る。巫女として表にも出る。
そして何より、「美少女」として描かれている。肌が白く、うりざね顔の和風美人。ぼくは彼女を見た時、「等身大の高校生」というよりは、「クラスにいたら好きになっちゃう、憧れの女の子」に感じました。
特に神事を行う様子は、まるでアイドルのよう。
女性視点だと瀧くんに、男性視点だと三葉に、観客が恋をするような構造になっているんじゃないかな。「この子なら、ほれるの分かるよね」と。
いいとこのお嬢様として
宮水三葉は、由緒正しき家庭に住んでいる……のがめっちゃ嫌だ! っていう子。「今すぐ私を 東京のイケメン男子にしてくださーい!」という絶叫と、それに対して妹の四葉が「あほやなあ……それじゃイケメンの人生やろ……」とツッコミを入れる間の抜けた空気は、姉妹が出てくる映画史上屈指の名シーンだと思います。
基本的に三葉は、お嬢様な佇まい。ベタな言葉で言うと「育ちがいい」。なんだかんだで絶対おばあちゃんのいうことに逆らわない。特に着物や浴衣の着こなしは、完璧です。
毎朝のややこしい髪形の結いで、彼女のスイッチはオンになります。普段は家でグダグダしていても、きりきりと髪を結っていくにつれて、妹の四葉ですら「この人、美人やなあ」(小説「君の名は。ANOTHER SIDE:EARTHBOUND」より)と感じるほど。
夜な夜な姿勢を正して組紐(くみひも)をつくる様子、美しいです。背筋がしゃんとしています。というかクラスの女の子が普段着物で暮らしていて、巫女(みこ)装束で神事行っているの見たら、ほれない? 「引くわー」とか言ってた君、嫉妬でしょう? 分かってるよ。素直じゃないんだからもう。
口噛み酒に関しては、まあ他の高校生には分からんでしょうよ。テッシーが「そら欲しいやろ」と言っていたのは、大したものです。あと四葉が「生写真とメイキング動画つけて売る」という発想をした時、この小学生、高校生たちよりエロスをよく分かっている、と関心しました。なお、味見した四葉によると「まっ……ずぇー」(「ANOTHER SIDE」より)だそうです。
この祭りは毎年やっている様子(今回は四葉が初参加)。町のわかもんにしてみれば、「きれいな巫女さん」ポジで、高根の花なのでは。
学校では「ひかえめな優等生」「おとなしーい人」(「ANOTHER SIDE」)より)とうわさされていました。本人もそこを目指して暮らしていたようです。もっとも、親友や家族には本性バレバレ。
ファンキーな行動派少女
瀧くんは彼女を「とてつもなくファンキー」と称しています。友人の早耶香も見ぬいており「元からうっすらおかしい」と評価。妹の四葉は「あほ」と言います(「ANOTHER SIDE」より)。密に関わる人の感想が、似たり寄ったり。
彼女が瀧くんの中に入った時、ノリと勢いでイタリアンレストランのバイトをしたシーンは、なかなかゾッとする。行くか普通!? 知らんのだから休むだろそこ。本人が「夢」だと思っていたかららしいけども、にしたって度胸がありすぎる。
入れ替わった時の行動力は目を見張るものがあります。東京のあちこちを散策し、パンケーキをもりもり食べ、好き勝手に散財しまくり、お父さんの職場見学に行く。全力で、存分に楽しんでいます。パンケーキって高いよね。
後半で三葉は瀧くんに会うため、東京に向かって唐突に新幹線に乗ります。アポなしで。感覚的・衝動的な行動が多い上に、大胆。
煮えたぎるパッションと、後先考えない雑さがあるのが、三葉の魅力です。失敗しても気にしないでガンガン前に進んでいく。何にもウジウジしない。それこそが物語を大きく、前向きに動かしていきます。
なお、大量のハリネズミグッズを「取りつかれたように」集めまくっているそうです。取りつかれたように……アホだなあ……(かわいい)。
瀧in三葉の破壊力
もう一つ忘れてはいけないのは、瀧くんが中にいる時の三葉が超かわいいということ。
おしとやかな立ち居振る舞いの三葉。しかし瀧くんにそれはコピーすることはできません。まずあの髪の毛が結えない。学校でも、いかんせん彼女のことが分からないのでオタオタ。開き直ろうと必死(このへん、マイペースで楽しんでいる三葉とは真逆)。
しかしスポーツとなると途端にイキイキとしはじめる。三葉に陰口を叩くやつらを、ピシャリと黙らせる。
そりゃね、モテますよ。特に女の子からはモテますよ。男の心も持って行きますね。「男心が分かりそうな女子」「まずわかって友達になってくれそうな女子」って、高校生男子の心にストライク、わしづかみもいいところ。
三葉in瀧くんがこれまたキュートでエロティック(声優の神木隆之介さんすごい!)。ぶっちゃけ好みだけ言うと、ぼくは入れ替わった状態の方が好みです。これを「らんま効果」と名付けたい。
都会も田舎も愛したい
都会と田舎のギャップを気にするのが三葉。映画自体は「田舎の人間関係面倒だけどいいよね」だけでなく、「都会もいいことはすごく多い」と、「人の集まる場所」を愛しているのが特徴。背景の、現実よりも一段階美しい描き方で表現しています。制作陣もその光景が好きだし、瀧くんも三葉も好きなのがひしひしと伝わってくる。世界は思ったよりきれいで、どこにいても人の縁を結んでくれる。
エンディング後、瀧くんと三葉の行末の妄想がたぎります。3歳年上の三葉は、多分瀧くんに対して落ち着いた、少しだけ大人びた話し方をするでしょう。最初に2人でゆっくり行くのは、きっとカフェ。
そんなふうに格好をつけても、「元からうっすらおかしい」三葉はきっと残っているはず。どこかでファンキーなことをやらかして大騒ぎになってしまい、瀧くんが「この女はー!」ちゃんちゃん、という日々が続いて欲しい。前前前世からどこかしらアホであってほしい。
(たまごまご)
関連記事
- ねとらぼレビュー:「君の名は。」外伝小説は“もう1人の主人公”を描いた名作 三葉のブラジャーの好みが知りたいやつも読め!
映画本編では詳しく描かれなかったシーンがここに。 - これがブロックでできているだと……? マインクラフトで描いた「君の名は。」が再現度高すぎる
拡大するとたくさんのブロック……。 - 「君の名は。」公式が関連場所訪問(聖地巡礼)に節度ある行動を求める
近隣住民からの苦情が多数寄せられる事態に。 - 金属でこの表現だと……!? 「君の名は。」の三葉ちゃんを描いた針金アートが目を疑うクオリティ
やわらかい線でかわいく描かれています。 - 愛と表現力に感動……! 学校の先生が描いた「君の名は。」黒板アートが公式スタッフも驚くすごさ
これは実際の黒板も映画も見に行きたくなる!
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
がん闘病の森永卓郎、容態急変後にモルヒネ投与で“結構厳しい状況” スタジオ出られず弱々しい声で「そう長く持たないかもしれない」「本格的に転移が始まったよう」
-
スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
-
「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
-
サザエやカキの貝殻を“最強の土”に埋めて、10カ月後…… 驚きの検証結果に「びっくりです」「すごいですね!」
-
鮮魚店で売れ残ったタコを水槽に入れたら、数週間後まさかの展開が…… 胸を打つ光景に「目が腫れるくらい泣いてます」
-
「別人?」「お母さん泣くね」 母の紹介で美容院に来た男子高校生がイメチェン…… 超さわやかな髪型に称賛の声【男性イメチェン記事5選】
-
“港区大好き”元有名グループアイドル、仕事ゼロの不人気メン→20歳上男性と結婚で“セレブ妻”転身! 家賃170万円のマンション暮らしに「生きてる世界違う」
-
共通テスト当日の息子に普段通り接しようとして―― “予想外すぎる母のLINE”に爆笑の声 「声出た!! 笑」「おもろすぎ」
-
風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
-
大人なら5秒で解きたい!「9+0÷2−3」の答えは?【算数クイズ】
- 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
- DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
- 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
- スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
- 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
- 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
- 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
- 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
- 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」