現代の鳥獣戯画 ゆる〜いイラストで癒される「ゆるふわ昆虫図鑑」 作者に聞いてみた

人間味あふれるカエルやカブトムシのイラストなどが話題になっています。

» 2017年03月07日 21時30分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 図鑑に載っていない虫やは虫類などの日常をイラストにしてツイートするアカウント「ゆるふわ昆虫図鑑(@64zukan)」がとっても癒されます。現代の鳥獣戯画のようなタッチに昆虫たちのゆる〜いコメントがクスッときます。


「ゆるふわ昆虫図鑑」 ねとらぼ用に描きおろしてくださったイラスト! 最高かよ!!

 話題になっているのは水辺の岩に腰かけたカエルが、オタマジャクシから「なんで大人になるとカエルになるの?」と聞かれ、思わず「神に聞いて」答える姿を描いたイラストなど。

 昆虫やは虫類が人間味あふれるポーズやセリフで話す姿に共感する人も少なくありません。現代の鳥獣戯画ともいえるイラストはいかにして生まれたのか、「ゆるふわ昆虫図鑑」を運営するじゅえき太郎さんにお話を伺いました。

じゅえき太郎さんに聞く「ゆるふわ昆虫図鑑」のこれまでとこれから

――イラストを描き始めたきっかけを教えてください

じゅえき太郎:小学生の頃から生き物の飼育・観察が好きで、虫やカエルの絵を描いていました。ずっと描いていたのでコレというきっかけはありませんが、昆虫ゼリーや昆虫マットの袋に印刷された昆虫のキャラクターの絵を見て、「自分ならこう描くかな」と自由帳に描いていました。なので鳥獣戯画というよりは、昆虫ゼリーの袋の絵がきっかけです。いつか昆虫ゼリーや昆虫マットの袋に使うイラストを担当できたらうれしいです。


「ゆるふわ昆虫図鑑」 昆虫ゼリーのイラスト例(ミタニのMJ-40 ブラック50・ミタニ公式サイトより)

――図鑑を書籍化するなどの予定はありますか

じゅえき太郎:現在予定はありません。ですが「ゆるふわ昆虫図鑑」というアカウント名の通り、図鑑を作るのが目標です。

――書籍化するとしたらどんな図鑑にしたいですか

じゅえき太郎:虫の採り方や飼育方法など、僕の経験を基に最もゆるい図鑑が出版できればと考えております(出版社の方どうぞよろしくお願い致します)。グッズ化は少しずつ決まっており、ゆるふわ昆虫図鑑のイラストがノートの表紙になる企画が進行中です。年内にはさまざまな場所での販売が予定されています。

――それはスゴイ! ちなみに絵はどこかで習ったりしましたか

じゅえき太郎:ほぼ独学です。美術の授業などで習ったというよりは自由帳に描いている落書きを続けている感じだと思います。ゆるふわ昆虫図鑑とは別ですが、2016年に昆虫採集をテーマにした「ムシトリ」という5メートル四方の絵画作品を岡本太郎美術館や南青山のスパイラルにて展示しました。


「ゆるふわ昆虫図鑑」 実体験でつかまえた昆虫を等身大で描き、鑑賞者も昆虫採集の感覚を味わえる作品「ムシトリ」

――カエルのイラストが多いのかな、と思ったのですがカエルがお好きですか

じゅえき太郎:カエルは好きです。ただタガメやクワガタも好きです。「昆虫図鑑」というタイトルなのにカエルがよく出てくるのもどうかと思うのですが、カエルは擬人化しやすい生き物で、表情もこちらの気持ちによって明るく見えたり落ち込んで見えたり、想像しやすい生き物です。現在モリアオガエルを飼育していることもカエルが良く出てくる理由の一つかと思います。

――ほかにも飼育している動物や昆虫はいますか

じゅえき太郎:クワガタ(2種)、ゲンゴロウ、タガメ、オランダ獅子頭(金魚)、メダカ、カメ、ミナミヌマエビ、ヌカエビ、アカヒレ、タニシ、レッドラムズホーンなども飼育しています。

――結構いろいろと飼育されているのですね。Twitterでの反響についてはいかがですか

じゅえき太郎:反応をいただけることは本当にうれしいことで、ノートにこっそり描いていた絵を多くの人に見ていただいているという感覚です。


 今後については「ゆるふわ昆虫図鑑」という名前通り、「ゆるく続けていけたら」と語ってくれました。見ているだけで何だか温かい気持ちになれる「ゆるふわ昆虫図鑑」。本物の図鑑になる日は遠くないかもしれません。


「ゆるふわ昆虫図鑑」 取材に向けて描きおろしてくださったイラスト。バッチリです!

作品集

画像提供:ゆるふわ昆虫図鑑(@64zukan)

(Kikka)

関連キーワード

昆虫 | カエル | イラスト | Twitter | 鳥獣戯画


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/28/news155.jpg がん闘病の森永卓郎、容態急変後にモルヒネ投与で“結構厳しい状況” スタジオ出られず弱々しい声で「そう長く持たないかもしれない」「本格的に転移が始まったよう」
  2. /nl/articles/2501/27/news037.jpg スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  3. /nl/articles/2501/26/news053.jpg 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  4. /nl/articles/2501/28/news070.jpg サザエやカキの貝殻を“最強の土”に埋めて、10カ月後…… 驚きの検証結果に「びっくりです」「すごいですね!」
  5. /nl/articles/2501/29/news086.jpg 鮮魚店で売れ残ったタコを水槽に入れたら、数週間後まさかの展開が…… 胸を打つ光景に「目が腫れるくらい泣いてます」
  6. /nl/articles/2501/27/news095.jpg 「別人?」「お母さん泣くね」 母の紹介で美容院に来た男子高校生がイメチェン…… 超さわやかな髪型に称賛の声【男性イメチェン記事5選】
  7. /nl/articles/2501/28/news123.jpg “港区大好き”元有名グループアイドル、仕事ゼロの不人気メン→20歳上男性と結婚で“セレブ妻”転身! 家賃170万円のマンション暮らしに「生きてる世界違う」
  8. /nl/articles/2501/28/news080.jpg 共通テスト当日の息子に普段通り接しようとして―― “予想外すぎる母のLINE”に爆笑の声 「声出た!! 笑」「おもろすぎ」
  9. /nl/articles/2501/23/news050.jpg 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  10. /nl/articles/2501/28/news034.jpg 大人なら5秒で解きたい!「9+0÷2−3」の答えは?【算数クイズ】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」