やしろあずきの調査―― 明らかに燃えそうなことを何でSNSに投稿しちゃうの? 経験者に聞くネット炎上の理由と怖さ(後編)(3/3 ページ)
炎上を防ぐためにはどうすればいい?
「いろいろ聞いてきたけど、炎上経験者としてぶっちゃけ『炎上を防ぐ』にはどのようなSNSの使い方というか、意識をしたら良いと思う?」
「はい……まず、SNSは自分だけ、もしくは自分と仲間しか見られない日記帳だとは思わないほうが良いと思います。それは鍵をつけてても一緒で、相互の人から内容をバラされることだってあると思うし」
「確かに、鍵垢だからって安心して何でも話してると痛い目にあったりもしそう」
「本当に自分の発言、行動は全世界に発信されてるものだと思ってSNSを使った方が良いと思います。発信する前に一呼吸置き、『この内容は全世界の人に見られても問題ないか?』ということをちょっと考えてから投稿するというクセをつけるだけで、世の中の炎上の数はだいぶ減っていくと思います。本当に、何も考えずに『ただ面白いだろ』というノリで投稿して炎上している人が非常に多いと思うので」
「投稿する際に『この内容が全世界の人に発信されます、問題ないですか?』みたいなワンクッションを入れるだけでだいぶ炎上は減りそうだよね」
「あとこれは自分の経験からなのですが、有名人にTwitterなどでリプライを送る際は『本人と顔を突き合わせて言っているもの』だと思ったほうがいいです。この意識を持っておくだけで悪意ある発言とかはできなくなると思います」
「確かに……それは重要ですね。画面の向こうにはまごうことなき本人がいるんだって意識するのは大切だなぁ……」
SNSを使っている若い人へメッセージ
「では最後に、SNSを使っている若者たちに伝えたいことなどあればお願いします」
「今まで言ってきたことと結構被ってしまいそうですが……。まず、本当に炎上をひと事だとは思わないでほしい。ちょっとしたキッカケで自分が当事者になってしまいます。また、当事者になった時の苦しみ、周りへの影響は想像以上に地獄です。僕のようにそれまでの全ての人間関係を断たなければいけない可能性だってあります。周りからは犯罪者を見るような目でも見られます」
「重い……でも本当にその通りですよね。炎上を軽視してはいけない」
「SNSはとても楽しく、人生を豊かにしてくれるツールだと思います。だけど使い方を誤れば人生を破壊するツールにもなってしまうと思うんです。この記事を読んでSNSに対しての意識を改めてくれる人が1人でも増えたら良いなと、心から思います。どうか僕を反面教師にしてほしいです」
「なるほど……つらかったことを思い出してまで、さまざまな経験を聞かせてくれてありがとうございました。僕もこの記事でSNSへの向き合い方を改めてくれる人が増えてくれることを願っています! ……では今回の取材はここまでとなります。どうもありがとうございました!」
「はい! 自分もいろいろ当時のことを思い出せて、あらためて楽しみながらも慎重にSNSを使っていこうと思うことができました。ありがとうございました!」
……いかがでしたでしょうか。
僕もSNSを長く使ってきている中で、炎上した事案やその末路を幾つも見てきました。なので炎上の怖さは知っているつもりでしたが……実際に炎上した人と直接話して、あらためて炎上の恐ろしさ、SNSの使い方の難しさを学ぶことができました。
インターネットが発展し、SNSのおかげで日々の生活がとても便利になった反面、小さなミスや失言で人生を壊してしまう可能性も、昔に比べて遙かに高くなった現代。僕も炎上しないよう、今後とも人一倍慎重にSNSと付き合っていこうと思います。
この記事で1つでも多くの未来の炎上を事前鎮火できればうれしいです。
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