本気の警察体験ができるリニューアルしたポリスミュージアム(警察博物館)で遊んできた
刑事になって犯人探しや、お巡りさんになって街の安全対策など、体験コーナーがたくさん!
約1年かけて改修工事をしていたポリスミュージアム(警察博物館)が4月29日にリニューアルオープン! 以前の展示メインの博物館から一新し、体験コーナーが充実したミュージアムに生まれ変わったという。どんな遊びが楽しめるのか、早速足を運んでみた。
館内は階ごとにテーマが設けられている。イベントスペースの6階はイベントがないときは休憩スペースとして開放。展示はその下の階からとのことで、まずは5階から出発してみた。
「時代とともに〜警察の歩み」といった警視庁の歴史が展示されていた。パネルのほかにモニター解説もあり、詳しく知ることができる。社会の教科書に載っていた出来事も展示され、なかなか興味深いフロアだ。
続いて4階へ。ここは今現在の警視庁がテーマだ。
フロアの前部分中央にどんと構えているのは、大きなプロジェクションマッピング。事件と事故件数などを数字ではなく視覚的に表しているので分かりやすい。周囲には各分野で活躍する現職警察官の生の声を撮影した映像がある。まさに、現場の声を知ることができる映像だ。
奥に進むと、3本の映像(各10分)を鑑賞することができるミニシアターがある。その一つには、警察犬が育っていくストーリーの「ぼくの鼻はそうさかん」。実在する女性警察官(斉藤さん)と警察犬(シェリー)を主人公にし、実写撮影をベースにアニメ化したという凝った作品だ。大人だけでなく小さい子もじっと見入っていた。
シアターまわりには、各分野の制服が一堂に並び、テレビや映画で見たなじみ深い制服もある。そのため、来館者は「これはあの映画に出てきたデザインでしょ」「これ、着てみたかった〜」などと盛り上がっていた。
ところで、下の階に降りるときは、階段がオススメだ。それは、白壁に描かれたイラストも楽しめるから。さまざまな警察の仕事風景が描かれ、知らない世界がここでも展開されている。これらは実写真を元にイラスト化しているそうだ。
3階に到着。ここからは体験コーナーの嵐だという。どんなものがあるのか? まずは、交番の中に入ってお巡りさんの1日を体験してみた。いろんな人が交番に立ち寄って行く……。けっこう多忙な業務だ。
交番の裏側に回って「足マーク」が描かれた定位置に行くと画面に制服姿の自分が現れる。制服の種類は幾つかあり、敬礼したり腰に手を当てたり、さまざまなポーズがそれぞれで楽しめる。
次は、刑事になってさまざまな捜査を疑似体験するコーナーだ。写真をもとに指名手配犯を捜したり、タイヤ痕(こん)あとや下足痕を実物と照合したり、聞き込み調査をしたりする。
さらに、似顔絵捜査官や科学捜査官にもなりきることができるコーナーもある。ゲーム感覚で本物さながらの体験ができ、時間制限が設けられているものも多い。レベルはかなり高度だ。担当者いわく、“ゲームクリア”へのポイントは、各コーナーでの説明をきちんと読むことだそう。やはり刑事たるもの、情報を集めることは重要のようだ。
このフロアには、小さいお子さん用のキッズスペースも設けられている。マグネットで好きな形の制服をボードに貼り付けて記念撮影が楽しめるなごみの空間だ。
2階は、交通安全や防災対策がテーマの体験コーナーが充実する。
街を再現したジオラマをみているだけでも楽しいが、画面の赤丸箇所にタッチすると、その場に潜む“危険”を理解できる。また、はじめて経験する人も多い110番に電話をかけて受け答えするといった疑似体験装置や、泥棒から家を守る対策についても体験ができる。日々の暮らしに役立つ情報を遊びながら習得できるのだ。
最後は入ってきた1階「ピーポくんホール」。日本警察初めてのヘリコプター「はるかぜ」や白バイなど警察車両が展示され、「はるかぜ」と白バイは乗車して写真撮影も可能だ。乗ってみると、本物はさすがに臨場感たっぷり。その乗り心地に来館者もかなり興奮していた。
子どもは試着用の制服を着ることができる。制服姿で車両に乗りこめば、かわいい警察官の誕生だ!
新しくなったポリスミュージアムは、とにかく楽しい! 私たちの安全に貢献している警察の仕事には、知らないことも多い。それを知るだけでも驚きの連続だが、自分の身を守るすべが習得できるなど、知識と実践学習ができる場だ。知らない間に啓発されている──そんな魅力的なミュージアム。訪れた子どもたちの中には、実際に警察官になる子もいるかもしれない。
(茂木宏美/LOCOMO&COMO)
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