ペルセウス座流星群は13日未明に極大に その”正体”を解説します!
正しくは、ペルセウス座の方から流れてくるように見える流星。
「2017年のペルセウス座流星群の極大は8月13日の4時ごろです」
毎年、夏になると話題になる「ペルセウス座流星群」。どうして決まった時期に話題になるのでしょう。そして、○○座流星群とはどうして星座の名前がつけられているのでしょう。今回は東京都の国立天文台でも展示解説などを行っている筆者が、その謎についてせまりたいと思います。
そもそも流星って何? 星が降るの?
まず、流星とはどうして起きるのでしょう。「流れる星」と書く流星ですが、その正体は星ではありません。宇宙の塵(チリ)と呼ばれるもので、その大きさは一般的に直径1ミリから数センチととても小さいもの。目安としては、小指の爪より小さいくらいを想像してみてください。
このチリが地球に向かって秒速数十キロで飛び込んできます。すると、地球の大気と衝突し、光を放ち始めます。光を放ちながら大気の中を進み続け、やがてこのチリは大気中で燃え尽きてしまいます。そうして、光が消えるのです。これが、流星の正体です。
流星はどこから来たの?
それでは、その宇宙のチリはどこからやってきたのでしょう。
それは、映画「君の名は。」でも話題になった彗星(すいせい)。彗星は、長い尾を引いている姿が印象的で、その姿から「ほうき星」とも呼ばれますね。このほうきに見える尾こそが、チリの出どころです。
彗星の尾には、イオンテイルとダストテイルの2種類があります。チリを意味するダストが使われていることから分かるように、ダストテイルはチリを放出している尾を指し、この中の粒の大きなチリは彗星と同じように彗星の軌道を周ります。
たとえ、彗星が地球から見て遠くにいても、彗星の軌道にはチリが残っているのです。そうして、地球がその彗星の軌道を横切ることで、チリがまとまって地球に飛び込んでくるわけです。
つまり、ある彗星の軌道を横切れば、ある程度まとまった量のチリが地球に飛び込んでくる、ということですね。
さてみなさん、「流星群がどうして決まった時期に話題になるのか」、もう分かりましたか? 地球は1年間かけて太陽の周りを周っているので、毎年同じ時期には同じ場所にいます。ですから、ある彗星の軌道を横切る時期も変わらない。特定の流星群は、特定の彗星からやってきているから、ということです。
○○座流星群の”○○座”って何のこと?
さて、毎年8月に話題になるペルセウス座流星群は、スイフト・タットル彗星という彗星のチリが正体です。あれ、ペルセウス座と関係ある? 流星の正体はチリだし、そのチリは彗星のチリだし……。
答えは、地球に戻って考えます。同じ彗星の軌道からやってくるチリは、同じ方向からやってきます。それは地球から見ると、ある一点から飛び出すように見えるのです。この点を「輻射点(ふくしゃてん)」と呼びます(放射点とも呼びます)。その輻射点のある場所、つまり飛び出すように見える場所があるのが、「ペルセウス座」というわけです。
結局、ペルセウス座から飛び出しているように見える流星群が「ペルセウス座流星群」と呼ばれているのです。
ペルセウス座流星群がどうして見られるのか、分かりましたか? 2017年は明るい月がずっと出ているので、観測される方は、月を見ないようにしてみてください。月明かりは想像以上に明るいもので、流星を見つけるには少し邪魔な存在です。手で隠すだけでもかなり効果があるのでぜひ試してみてください。
また、ペルセウス座流星群だからといってペルセウス座の方角だけを見るのではなく、空全体を万遍なく視界にいれることも大切です。夏の風物詩ともいえるペルセウス座流星群。極大を迎える12〜14日には、夜空を見上げてみてはいかがでしょう。
みなさんの願い事が1つでもかなえられたら良いですね。
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