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» 2017年10月02日 22時50分 公開

中国でウルトラマン使用の映画が強行公開 円谷プロが法的措置を明言

製作発表イベントにおける著作権侵害行為に対しては既に提訴中。

[Kikkaねとらぼ]

 10月1日に映画「ドラゴンフォース〜さようならウルトラマン〜(原題:鋼鐵飛龍之再見奧特曼)」が中国国内で公開されたことを受け、円谷プロダクションが法的措置を取ることが、ねとらぼ編集部の取材で分かりました。


ウルトラマン 中国 円谷プロダクション ニセウルトラマン 10月1日に公開された中国映画「ドラゴンフォース〜さようならウルトラマン〜(原題:鋼鐵飛龍之再見奧特曼)」(YouTubeより)

 7月10日の「ウルトラマンの日」に中国のイベントで発表された「ドラゴンフォース〜さようならウルトラマン〜」は、中国企業・広州藍弧文化伝播有限公司(ブルーアーク)が制作したフルCG映画。しかし映画に登場するウルトラマンは腹筋がシックスパックに割れていたり、全身にグレーのラインが入っていたりと、円谷プロダクションのキャラクターとは似て非なるデザインです。

動画が取得できませんでした
公開された「ドラゴンフォース〜さようならウルトラマン〜」の予告編

 またイベントには中国版ウルトラマンが登場しましたが、人間の肌に直接ボディーペイントが施されているため、乳首があったり、はだしだったり、さらにアゴがしゃくれていたりと、違和感の塊のような姿で、「海賊版」「パロディーだとしてもクオリティーが低すぎる」などとファンから悲鳴があがりました。

中国のイベントに登場した無許可ウルトラマン

 これについて円谷プロダクションは7月上旬時点で「本件映像作品やウルトラマンキャラクターの利用等について、弊社としては一切関知しておらず、許諾・監修等を実施したものではありません」としたうえで、「権利者としてしかるべき対応をとってまいります」と取材に明かしていました。

 さらに7月19日には「ウルトラマンブランドを著しく毀損し、断固として非難すべき」との声明を発表。「本件映像作品のような新規著作物の製作、ウルトラマンシリーズキャラクターの翻案・改変等の権利は当社のみに帰属する」との見解を示し、作品の発表を行った中国企業(ブルーアーク)と当該映像製作に関与している者に対して「法的措置を含む断固とした措置」を行うとしていました。その後、円谷プロがこれら関係者を提訴したことが分かりました。


ウルトラマン 中国 円谷プロダクション ニセウルトラマン イベントに登場したウルトラマンはアゴがしゃくれている(YouTubeより)

 しかしこうした円谷プロダクションの抗議もむなしく、中国側は映画を強行公開。しかもその内容はロボットのヒーローであるドラゴンフォースの敵役としてウルトラマンが登場するというもので、ファンからはさらなる落胆の声があがっています。

円谷プロダクションの見解

 今回の映画公開を受け、再度円谷プロダクションに現在の見解を伺いました。

――公開された「ドラゴンフォース〜さようならウルトラマン〜」を見ましたか。

円谷プロ確認しました。

――円谷プロダクションとして、中国側にはどのような対応を行ってきたのでしょうか。

円谷プロ制作会社などに対して、複数回にわたり警告書の送付を行いました。また既に製作発表イベントなどにおける著作権侵害行為に対し、提訴しております。


ウルトラマン 中国 円谷プロダクション ニセウルトラマン 円谷プロダクションが提訴しているイベント(YouTubeより)

ウルトラマン 中国 円谷プロダクション ニセウルトラマン 円谷プロダクションがタイアップした企画の映像などが無断使用されていた(YouTubeより)

――円谷プロダクションの抗議に対して、中国側はなんと説明しているのでしょうか。

円谷プロ「自分たちは正当な権利に基づき製作した」、との主張をしています。

――中国側の強引な映画公開については日本のファンからも批判的な声があがっています。

円谷プロ日本はもとより、全世界のウルトラマンシリーズのファンの皆さまに大変ご心配、ご迷惑をおかけしていることについて、心よりおわび申し上げます。

――今後中国側に対して何らかの対応をしていく予定はありますか。

円谷プロ既にイベントなどに対する提訴は行っておりますが、今回の映画公開を受け、上映に対する著作権侵害に対しても法的措置をとります。


 海外でのウルトラマンの権利関係については、タイ人実業家が円谷英二氏の息子である故・円谷皐(のぼる)氏から「ウルトラQからウルトラマンタロウまでのシリーズの海外利用権を譲渡するという契約書を1976年にもらった」と主張。1997年から円谷プロダクションと長きに渡ってさまざまな国で訴訟が繰り広げられており、各国において判決が分かれています。

 今回も中国側はタイ人実業家の権利を根拠に反論を行っているとみられており、今後も円谷プロダクションとの対立は深まりそうです。

(Kikka)

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