「コミケがより良いイベントになれば」 毎年コミケにごみ拾いで参加するお兄さんに始めたキッカケを聞いてみた
最初は「正直1人で持って歩く量じゃなかった」というごみの量が今では……?
東京ビッグサイトにて年に2回開催される「コミックマーケット(以下、コミケ)」で、毎回ごみ拾いをしているTwitterユーザー・伊藤新(@arata_aaa)さんによると、会場周辺に捨てられているごみが目に見えて少なくなっているそうです(報告ツイート)。
伊藤さんは、コミケでのごみ拾いを始めた2013年12月開催の「C85」と、先日(2017年12月)行われた「C93」の集めたごみの量を比較する写真を投稿。パンパンのごみ袋が複数個という量だったのが、今では小さな袋2つ分ほどになり、「5年前に比べたらゴミが減ったのも皆様の協力あっての事だと思います」と、その成果とともに状況の変化を伝えました。
コメントでは「今年もお疲れ様です!」と毎年応援している人たちからの声が寄せられ、行動を続けてきた結果だとして「長年の成果ですね」といった声も。またごみの量が減っていることに驚く声や、「素晴らしい」「見習いたい」などの声も上がり話題に。
そんな伊藤さんにごみ拾いを始めたきっかけについて伺うと、その始まりは意外にも何気ないもので、伊藤さんがコミケ当日にすごく早く目が覚めてTwitterをみると、「本日コミケ開催」などさまざまな“コミケ”に関するツイートを発見。そこでコミケについて検索して調べると、その中でたまたま「コミックマーケットは放置ゴミがすごい」というような内容を見つけ、「放置ゴミが多いのかー……これ……拾いあつめたらおもしろいかな?」と思ってすぐ出発したそうです。行動力がすごい……!
それからはコミケにごみ拾いとして、開催期間の1日目〜3日目まで一日も欠かす事なく参加。ちなみに2015年3月に幕張メッセで開催された「コミケットスペシャル」でもごみ拾いを行い、2袋ほどで収まったごみの量に「参加者の皆さんのマナーがすごくいい!」と報告していました。
5年にわたるごみ拾いで何か変化があったか伺うと、やはりごみの量の変化が一番で、初めてのときはごみ袋6袋以上と「正直1人で持って歩く量じゃなかった」と振り返る伊藤さん。それが直近のコミケでは、まとめれば1袋という量になり、「すごい減り方だと思います」と驚いている様子でした。
また、いつも待機列の移動時が一番ごみが出るとのことですが、その量もぐっと減ったそうで、「参加者の方々が近くのゴミを拾ってくれたりしてるおかげだと思っています」と、多くの参加者たちそれぞれの心がけの変化が伺えるエピソードも。
なお拾った中で多いごみでは、夏は「制汗シート」や「タオル」に「ペットボトル」、冬は「カイロ」「貼るカイロ」が地面に貼られていたりするそうです。他にも食べ物のごみなどがベンチ横に落ちていたり、「折りたたみ椅子」「リュック」「ビニール袋」「ビニールシート」「新聞紙」、さらに雨が降った日には「傘」も多く、あとは「タバコの吸い殻」もよく拾うとのこと。
伊藤さんはさまざまな舞台に出演したり、「おはスタ」にアラタ博士として出演するなど声優・俳優として活動中で、それもあってかごみ拾いの活動を始めた当初は「売名だ」「偽善だ」などの否定的な意見も少なからずあったとのこと。しかし、長く続けてきた今では「『ありがとう!』とか暖かいコメントをいただける事が多くなりました」と、ネットでの反応の変化もあった様子でした。
ごみ拾いを続ける中で、コミケ参加者の人たちがごみを拾っている姿を見つけたり、他にも同様のごみ拾い活動を行っている人を見つけたりしたときにうれしくなったと伊藤さん。そして自身の報告ツイートに寄せられる「ゴミ減ってる!」「すごい」といった声に対しては、「毎年50〜60万人のコミケ参加者がいて放置ゴミの量が少ない事、減っていっている事、やはり1番すごいのは参加者の皆様の心がけの甲斐あってゴミが減っている事だと思います」として、「僕からも皆様に『ありがとうございます』と『すごい!』って気持ちを伝えたいです」と話してくれました。
最後に「微力ながら僕のツイートを見て心がけて下さる方が増えて、コミケがより良いイベントになればと思います」と話し、「これからも皆様がコミケに心地よく参加できるますように」と願う伊藤さんの言葉に、“コミケのごみゼロ”も夢じゃないと強く思えたインタビューとなりました。
画像提供:@arata_aaaさん
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