「X-ファイル」は景気が「疲れている」ときに流行るドラマ オカルト研究家・山口敏太郎が語る新「X-ファイル2018」の魅力NMR ねとらぼミステリー調査班(1/2 ページ)

山口さんの考える“宇宙人の真の正体”や、自身が幼少期に遭遇したという“銀色の巨人”についても聞きました。

» 2018年07月13日 21時00分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 SFサスペンスドラマ「X-ファイル」の最新作「X-ファイル2018」の日本上陸を記念して、オカルト研究家で作家の山口敏太郎さんに「X-ファイル」シリーズの魅力を聞きました。インタビューでは山口さんの考える“宇宙人の真の正体”や、自身が幼少期に遭遇したという“銀色の巨人”についても語ってくれました。真実はこれまでよりも近くに……!


山口敏太郎 X-ファイル 山口敏太郎さん。傍らには世界的な友愛団体「フリーメイソン」の手帳

 「X-ファイル」は1993年から放送されているアメリカのSFテレビドラマで、主人公のフォックス・モルダー(デイヴィッド・ドゥカヴニー)と、相棒のダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)が超常的な事件に挑むという作品。長い沈黙を破って2016年に放送された「X-ファイル2016」の続編が今作「X-ファイル2018」です(日本では、7月4日先行デジタル配信中、7月18日セル/レンタルリリース予定)。

 ねとらぼ編集部ではそんな「X-ファイル」シリーズのファンであり、超常現象に詳しい山口敏太郎さんにお話を伺いました。

夢見がちなモルダーと現地実的なスカリー、立場が一転する瞬間


山口敏太郎 X-ファイル

――いきなりで恐縮なのですが、山口さんめちゃくちゃお痩せになりましたね……!

山口よく言われます(笑)。ぽっちゃりしていたので、こんにゃく米などを使った糖質ダイエットとウォーキングを組み合わせたら16キロ痩せました。超常現象の話をしても「山口さんが痩せた方に目が行っちゃうよ」といわれることもあります。研究体質なので、「やるぞ」と決めたらとことんやりこむタイプなんですよね。

――すごいです。私も気になって思わず食いついてしまいました(笑)。早速ですが、「X-ファイル」シリーズとの出会いについて教えてください。

山口もともと超常現象やUFOなどの分野が好きだったので、知人に「面白いよ」と勧められて見たのが出会いです。シリーズを通して「安心の定番」として見ていられる作品だと思っています。

――「X-ファイル2018」をご覧になっての感想は。

山口前作「X-ファイル2016」では、「トカゲ男の憂鬱」など、シリーズ特有のクスッと笑えるエピソードも健在でしたが、正直にいうとモルダーとスカリーに多少の疲れを感じたんです。それに比べて今回はエンジンが本格的にかかっている感じ。機械などの“現代風の怖さ”と呪術などの“古くからある恐怖”をうまく調合したなと感じました。

――モルダーとスカリー、2人のキャラクターについてどのように分析されていますか。

山口シリーズ全体を通してモルダーは夢見がち、スカリーは現実的、という風に描かれてきました。ところが二人の息子、ウィリアムが絡むとその立場が逆転するところが僕は面白いと思っています。これって男はファンタジックな脳を持っていても子どもに対してはドライ、女性は母性本能があるので子ども対して感情的になるという、「男女の脳の違い」部分をうまく描いていると思うんですよ。そういった部分で今作は「人間って面白いなぁ」と感じさせる描写が随所にちりばめられていたのが良かったです。


山口敏太郎 X-ファイル 今作でも“スプーキーモルダー(変人モルダー)”は健在

――山口さん自身はモルダー派ですか、スカリー派ですか。

山口僕がテレビや書籍などで発言してきた内容というのはスカリーに近いのですが、実は完全にモルダー派です。これまで僕が調査してきたことというのは、基本的に信じたいからやっているんですね。否定ありきではなく、本物を見つけたいというか。「どこかに本当のことがあるだろう」と探求をしてきました。すると、否定しても否定しきれない現象というのにぶち当たることがあるんです。感覚としては解けない夏休みの宿題をずーっとやっている感じでしょうか。幽霊も、宇宙人も、妖怪も、UMAも全て実在すると思っていますが、ウソの情報も多いので、それを排除しながら真相に迫るのが僕の仕事だと思っています。

――モルダー脳でありながら、スカリー的な見方もするということですね。

山口そうですね。実はモルダー、スカリーと同じことをやっている人というのは日本にはあんまりいないんです。UMA研究家とか、UFOの専門家、都市伝説愛好家という、ジャンルごとの専門家はいるのですが、オールジャンルをカバーしているのは僕だけかもしれません。その結果として、本を170冊も出したり、テレビやラジオに呼んでいただいたりしているのは本当にありがたいことです。ただ最近は若手のオカルト研究家たちから、ベテランと呼ばれるようになってきて、「Xファイル」でも次第にモルダーが“伝説の捜査員”みたいに呼ばれるようになってきたのを見ると、「彼もベテランと呼ばれるようになったんだな」と思います。


山口敏太郎 X-ファイル モルダーは追い求めていた真実にたどり着けるのか……

――シリーズを通して好きなエピソードはありますか。

山口やっぱり宇宙人が出てくる話は好きですね。子どもがUFOにさらわれるという展開は定番ですが、その定番がなぜ廃れてきたのかという皮肉的な描写も出てくるところなどが興味深いです。

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