【マンガ】これが資料作成の恐ろしさ……! “ちょっとした書き間違い”から登録抹消された元・世界遺産 ドイツ・ドレスデン

わずか5年間で……。

» 2018年10月14日 11時00分 公開
[ねとらぼ]

 ピラミッド、ヴェルサイユ宮殿、万里の長城など、世界各地の名所が登録されている世界遺産。よくニュースとして取り上げられるのは登録が決まったタイミングで、その後の話はあまり聞かないのではないでしょうか。

 実はドイツには「小さなミスを発端に、登録からわずか5年で世界遺産を“引退”してしまった場所」があるのだとか。

解説

 ドイツ東部に位置するドレスデンには18〜19世紀の建造物などが残っており、2004年に「ドレスデン・エルベ渓谷」として世界文化遺産に登録。しかし、2009年、「文化的な景観を損ねるヴァルドシュロス橋の建設を始めたから」という理由で登録抹消されてしまいました。


2005年に撮影されたドレスデンの写真

 国交省の関連機関の調査によると、このトラブルの原因は“資料の書き間違い”。世界遺産への登録申請書には「申請エリア“内”に、ヴァルドシュロス橋の建設計画がある」という旨が記載されていたとのこと。しかし、その内容を翻訳した資料にミスがあり、橋の建設予定地が「申請エリア“外”」になっていたそうです。

 これにより、「新しく作る橋は世界遺産の内側か、外側か」という認識がかみ合わなくなり、いざ橋の建設を実施する段階に入ると、ユネスコから「そんなことをしたら、世界遺産のタイトルを抹消する」と通告があったとのこと。その後、さまざまな形で調整が図られたそうですが、結局、ドレスデンでは住民投票をへて橋の建設を進めることが決まり、世界遺産ではなくなってしまいました。

 なお、ユネスコ側は「ヴァルドシュロス橋を含まないようにエリアを変更すれば、再申請は可能」との声明を出しているとか。しかし、これをクリアするには「どこを世界遺産に入れて、どこを除くか」という問題について市民から合意が得られる案をまとめる必要があり、一度失った世界遺産の地位を取り戻すのは簡単ではない、と考えられているようです。

おまけマンガ



他にもある! こんな雑学

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」