テスラ「Model 3」いよいよ日本で発売 安い? 高い? 「リーフ e+」とスペック比べてみた(1/2 ページ)

価格は511万円から。

» 2019年06月05日 19時00分 公開
[鈴木伊玖馬, 編集部ねとらぼ]

 EV(電気自動車)メーカーの米テスラは5月31日、小型サイズのEVセダン「Model 3」の受注を日本で開始しました。

Model 3 テスラ Model 3(写真:テスラジャパン、以下略)

 Model 3は、普及価格帯で一気に攻める考えのテスラの入門モデル。米国では2017年7月に3万5000ドルで発売されました。ようやく上陸する日本市場モデルはベースモデル(スタンダードレンジプラス)で511万円(税込、以下同)からです。

 本国ラインアップにあった最低廉モデル「スタンダードレンジ」は残念ながら省かれますが、ベースグレードで897万円からの主力車種「モデルS」(関連記事)、SUV型で972万円からの「モデルX」などより、かなり安価です。

 日本市場でのラインアップは、1モーター後輪駆動仕様の「スタンダードレンジ プラス」と、デュアル(2)モーターAWD仕様の「パフォーマンス」の2モデル。半自動運転システム「オートパイロット」を標準搭載します。

 スマホアプリでクルマを呼べるリモコン自動駐車機能「サモン」、インターチェンジの乗り降りや追い越しなども含む高速道路走行自動化機能「ナビゲートオンオートパイロット」などのオプション機能はプラス62万円で用意。併せて信号や一次停止標識を認識した制御機能や市街地自動運転機能を2019年内にアップデート予定。テスラ車はスマートフォンのようにアップデート配信で車両としての機能追加や改善がなされる特徴もあります。

Model 3 欧州Dセグメントに相当。従来モデルと比べると、ボディーサイズはかなり小型となる
photo Model 3 パフォーマンス(デュアルモーターAWD)の主な仕様
photo 大型のタッチディスプレイを軸にしたインテリア

 ボディーサイズは4694(全長)×1840(幅)×1443(高さ)ミリ、ホイールベースは2879ミリ。重量はスタンダードレンジ プラスが約1611キロ、パフォーマンスは約1847キロです。2019年6月5日時点の納車時期は、スタンダードレンジ プラスが2019年下旬、パフォーマンスは2019年8月後半以降です。

国内ライバルEV「リーフ e+」とスペック比較

 Model 3 スタンダードレンジプラスは、停止状態から時速100キロまで約5.6秒で加速し、航続距離約415キロ(WLTP推定値)の走行性能を持ちます。対してパフォーマンスは655万2000円からと価格は上がりますが、停止状態から時速100キロまで約3.4秒、航続距離は約530キロ(同)と走行性能もかなり上がります。

 国内メーカーのライバル車は、コンパクトクラスの100%EVである日産「リーフ」「リーフ e+」が挙げられます。Model 3とリーフはどこが、何が違うのか、日産の安全走行支援機能「プロパイロット」を搭載するグレードに統一して主な仕様を比べてみます。

  Model 3 スタンダードレンジ プラス Model 3 パフォーマンス リーフX リーフe+ X
ボディーサイズ(全長×全幅×全高) 4694×1840×1443ミリ 4480×1790×1540ミリ
重量 約1611キロ 約1847キロ 約1510キロ 約1670キロ
航続距離(参考値) 415キロ(WLTP推定値) 530キロ(WLTP推定値) 322キロ(WLTCモード) 385キロ(WLTP推定値)/458キロ(WLTCモード)
バッテリー容量 50〜62kWh(推定) 75kWh(推定) 40kWh 62kWh
最大出力 193kW(約262馬力)(推定) 352kW(約479馬力)(推定) 110kW(約150馬力) 160kW(約218馬力)
加速性能(0〜時速100キロ) 5.6秒 3.4秒 (未公表) (リーフに対し、高速域での中間加速性能が13%アップ)
最高時速 225キロ 261キロ (未公表) (未公表)
価格 511万円から 655万2000円から 366万1200円から 416万2320円から
※カッコ内の記述、値は公表スペック以外の推定値、参考値

 ボディーサイズは、欧州Cセグメントクラスのリーフに対して、Model 3は一回り大きいDセグメントに相当します。サイズ差は全長でプラス214ミリ、幅でプラス50ミリ。代わりに全高は約100ミリ低いです。重量はいずれも1.5トン超えとそこそこ重く、Model 3 スタンダードレンジ プラスは大容量バッテリーを備えたリーフe+より少し軽量です。さらに容量の多いバッテリーを搭載するModel 3 パフォーマンスは1.8トンを超えます。

Model 3 テスラ Model 3
リーフe+ 日産リーフ e+

 航続距離は公表スペックの基準値が異なるために単純な比較はできませんが、リーフe+の「WLTP推定値385キロ」とする公表値で比較すると、Model 3の方が若干アドバンテージがあるようです。なおModel 3はバッテリーの効率利用や長寿命化に寄与するバッテリー温度自動管理システム(冷却/温め)も備えます。こちらリーフe+への採用が期待されましたが、残念ながら備わらなかった機能です。

テスラ Model 3

 ちなみに出力と加速性能はModel 3 パフォーマンスがこの中では群を抜いています。ゼロヒャク(停止状態から時速100キロに達するまでにかかる時間)3.4秒は、数千万円から数億円クラスのスーパーカーやレーシングカーでようやく実現できる値です。

 価格はリーフe+に対して約100万〜200万円増し。もちろんその他に、納車時期、メーカーとしての車両サポート体制、ディーラー網やサービス拠点、充電機能、アップデート機能、V2H(Vehicle to Home)設備や機能といった考慮ポイントも多々ありますが、EVの減税や補助金も考慮しながら「そろそろEVも」と比較検討できるようになってきたといえそうです。

リーフe+ 日産リーフ e+は容量62kWhの大容量バッテリーで航続距離を延長。さらに走行性能も高めた


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」