鉄チンホイール用の「ホイールカバー」 でも「プリウス」はアルミホイールなのにカバー付き、なぜ?(1/2 ページ)
最初は意味分かんねーと思いましたが、「ほほー、まぁ分かる」な理由でした。
クルマの車輪といえば、「ホイールがあって、そこに黒いタイヤが付いていて……」と、誰もたいていはその姿を思い浮かべられると思います。
車種によっては、そこに「ホイールカバー(ホイールキャップ)」と呼ばれるカバーが付いているクルマがあるのも、恐らくご存じだと思います。「普段めったに乗らない」「整備はディーラーに全部おまかせ」といった人だと、存在を意識することはないかもしれませんが……。
車種によってというよりかは、同じ車種でも選ぶグレードによって、とする方が自然かもしれません。例えばスズキの小型ハッチバック「スイフト」は、上位グレードの「RS」はアルミホイールが標準装備。ホイールカバーは付いていません。一方、低廉グレードの「XG Limited」はスチールホイール仕様で、ホイールカバーを装着しています。
廉価グレードの車種や実用性を重視する商用バンなどの車種は、軽さやデザイン性よりもコストを重視した「スチール素材」のホイールを採用します。クルマ好きの間では、“鉄チン(てっちん)ホイール”などと呼ばれます。スチール素材は、加工性の高いアルミ合金を用いるアルミホイールのように複雑で自由なデザインにするのは困難。そのため「だいたい同じ形状」で、色も「銀か黒系」です。
このように無骨なデザインなので、実用性重視の商用車はさておき、そのままでは多くの顧客に対しておしゃれな乗用車には馴染まないとメーカーは考えます。そのため、この表面を樹脂素材のカバーで覆ってしまって「見た目をよくしましょう」「格好悪いところを隠しましょう」とします。これがホイールカバーの主な役割です。
もっとも、鉄チンホイール然としたデザインを「いやいや、カッコイイでしょ」とよい意味にとらえて渋くカスタムしていく世界もあります。近年の普通車には逆に珍しい存在となったことから、インパクトを狙ってあえて鉄チンホイールを装着する人もいるでしょう。思い起こせばひと昔前、「スーパーR.A.P.」という鉄チン風デザインの軽量アルミホイールがありました。これを選んで履いている人は大抵一癖あって、でも速い人が多かったなぁ……。
プリウスは「アルミホイール」なのに、ホイールキャップが付いている
ホイールカバーは原則として「スチールホイール用」。しかし、中には「アルミホイール」なのにホイールカバーが付いているクルマもあります。それがハイブリッドカーの代表格、トヨタ「プリウス」(関連記事)です。
現行4代目(50系)プリウスには、アルミホイールを履いているのに、ホイールキャップが付いているグレードが存在します。……それはなぜでしょう。
前述したデザイン上の理由ではなく、「空気抵抗を軽減して、燃費を少しでも改善するため」です。燃費性能の高さを訴求するクルマって、こんな細かいところまで努力を積み重ねて作られているのですね。
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バルブキャップにもリラックマ。
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