「約2%減」ヤフーが東京五輪交通規制実験の分析結果を公開 目標に遠く及ばず

Yahoo!カーナビのプローブデータから分析。大会組織委の目標は首都高30%減/一般道10%減です。

» 2019年08月06日 12時30分 公開
[カナブンさんねとらぼ]

 ヤフーは8月5日、2020年東京オリンピック・パラリンピックを想定した交通量制限テスト「交通システムマネジメント(TSM)」が実施された首都圏の交通量を分析、可視化した結果を公開しました。

カーナビ 2019年7月24日に行った都心部交通量制限テスト(TSM)時の交通量を分析した結果。7月17日の状況に対し、TSMによって通行量が減った路線・道路を青色で表現

 大会開催時(開催期間は2020年7月24日〜8月9日、8月25日〜9月6日)の都心エリアは、関係者と観客の円滑な輸送と物流を含む都市活動の安定の両立を目的に、適宜道路の通行抑制や通行制限を行うTSMと呼ばれる施策が実施されます。開催まで1年となった2019年7月24日と26日には、首都高速道路の一部入口を封鎖し、料金所のレーンを制限するなどの規制テストによってどんな影響があるのかを検証するTSMが行われました(関連記事)

 分析はヤフーのスマホナビアプリ「Yahoo!カーナビ」利用者の走行データ「プローブ情報」を使って実施。2019年7月実施のTSMコア日であった7月24日と実施一週間前である2019年7月17日のデータを比較して、交通量が増加した道路を「赤」、減った道路を「青」で表現しました。

 首都高速の中では上野線、晴海線、目黒線で60%以上交通量が減少した路線もありましたが、首都高速を含むTSM規制対象エリアの高速道路と一般道の全体では「約2%減」でした。大会組織委員会が目標とする「TSMで首都高30%減、一般道10%減」に対し、「スマホナビのYahoo!カーナビユーザーのプローブ情報の今回の結果においては、約2%減だった」(ヤフー)としています。

カーナビ 2019年7月24日、26日のTSM実施時に感じた「渋滞度」。半数以上は「普段とあまり変わらない」だった

 加えて2240人を対象に実施したユーザー意識調査では、約33%が「今回のテストについて、事前に知っていた」と回答。事前に知っていたことで、17.2%が「事前に知っていたので当日は公共交通機関を利用した(クルマは利用しなかった)」、35.7%は「カーナビなどを利用して迂回ルートを検索した」と回答。大会本番のTSMにおいては利用者の認知が効果を上げるであろうこと、そして、TSMの実施にはさらに幅広く周知徹底施策を要することが伺えます。

 この後も、2019年8月23日に交通規制テスト、8月19日〜30日に交通量低減テスト、8月25日に開会式・閉会式を想定した交通対策テストが行われます。

photo 続いて、2019年8月23日にも交通規制テスト、2019年8月19日〜30日に交通量低減テストを実施(出典:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会Webサイト
photo 交通マネジメントシステムの実施による交通量の抑制・分散イメージ(出典:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会Webサイト
photo (参考)高速道路で終日行う計画のテスト箇所(出典:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会Webサイト
photo (参考)高速道路で段階的に行う計画の箇所(出典:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会Webサイト

(カナブンさん)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/18/news145.jpg “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
  3. /nl/articles/2412/16/news079.jpg “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  4. /nl/articles/2412/17/news060.jpg 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  5. /nl/articles/2412/17/news197.jpg 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開
  6. /nl/articles/2412/17/news078.jpg 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  7. /nl/articles/2412/18/news059.jpg 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開【大谷翔平激動の2024年 「妻の登場」話題呼ぶ】
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2411/25/news189.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  10. /nl/articles/2412/18/news056.jpg 日本人ならなぜか読めちゃう“四角形”に脳がバグりそう…… 「なんで読めるん?」と1000万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」