ギャルの恋バナの勘をなめちゃいけない。「手品先輩」咲ちゃんの押しの強さが幸せを呼ぶ
ブラコンがおさまりさえすれば本当によい子。
すっごく元気でめちゃくちゃおバカ。テレビアニメ放送中の「手品先輩」(原作/アニメ)は、失敗率が限りなく100%に近いポンコツ手品コメディ。いろいろあやういハプニングとめげなさすぎる先輩との楽しくて厄介な日々、これもまた青春。
アニメ6話から登場した新キャラクター、咲ちゃんとまーくん姉弟。今回は咲ちゃんをPICK UP。大道芸と弟が大好きすぎるギャルの登場で、手品先輩と助手、2人の空間は大いに揺れ始めます。
タフネスマイペース咲ちゃん
奇術部で放課後を過ごしていたのは、今までは手品先輩と助手の2人のみ。そこに突如現れたのが咲ちゃん。見ての通りのギャルです。まあ手品先輩も決して地味ではない容姿なのですが、彼女は人見知りが激しいあがり症なのに対して、咲ちゃんはメンタル面がタフ。堂々と奇術部乗っ取りを企ててきます。
手品先輩は初対面時「ギッ……ギャルがなんぼのもんじゃい! 何ができるんじゃい!!」と、何処の方言かわからない勢いで威嚇。この時点で既に押しに負けています。強そうな人苦手なんだろうなあ。
人前での度胸は咲ちゃんのほうがはるかに上。人前で芸を見せる人間としては、ここは明らかに有利。
しかし根の部分は手品先輩とあんまり変わりません。好きなものに夢中で取り組んで、気がつけばやりすぎてしまう。んなもんだから、2人の相性は抜群です。似たもの同士でぶつかっちゃうところも含めて。
その一方で、少々図太い一面も。今までは助手がツッコミで返していた、手品先輩のウィークポイント。咲ちゃんは思ったことをそのまま口に出すので、手品先輩をダイレクトにアタックします。
手品先輩が嫌いなのではなく、誰に対しても同じ向き合い方。なので化学部の斑さんは「ア ああいうタイプ少し……苦手……」と咲ちゃんの第一印象を述べていたことも。
悪気はゼロなんです。ただ、今まで出てきた対人が苦手なキャラクターたちと、ベクトルがちょっと違うだけ。
だからこそ、彼女は登場時からこの作品の人間関係を動かす、巨大な原動力になっていきます。
ブラコンの度がすぎる咲ちゃん
咲ちゃんは行動は大胆ながらも、割と常識人寄り、だと思っていました。ただ弟好きをこじらせてしまっているのが大問題。弟の絡んだ行動になると、手品先輩以上に面倒くさいことになります。
弟のまーくんと一緒にいるためなら、本当になんでもしかねない。姉弟愛というよりも、崇拝というか、ストーカー気味というか。弟に近づくために、かばんの中に潜んでいたこともあります。器用な。
弟と一緒にいたいがゆえに、自作のぬいぐるみ「まーくん2号」を作る有様。あまりにも狂気的すぎて、助手が突っ込む余裕がないほどにドン引き。
正直咲ちゃんの弟好きは、ラブを越えすぎた、誰にも理解できない領域なので、考えるのは諦めよう。
ただ、彼女が弟にしか目が行っていないことで、主格視点である助手とのからみが増えすぎず減りすぎない、ある意味ド安定な立ち位置になっています。大々的に登場しつつも、ヒロイン格ではなく補助役として徹底しています。
恋愛に鋭い女・咲ちゃん
2人の時は「面倒な先輩とあきれる後輩」という構造だった、手品先輩と助手。ここに咲ちゃんたちが入ってきたことで、客観的視点で2人の関係が見られるようになります。
あがり症なのに、安心して助手に身を任せている手品先輩。やる気はないのに、きちんと放課後やってくる助手。別に先輩に恋愛感覚は抱いていない、と明言しちゃう助手ではあるけれども、ほんとに? と勘ぐってしまいたくなるというもの。無防備な手品先輩見たさだけでそんなに通うものだろうか。
咲ちゃんは、普段はちゃらんぽらんですが、こういうところは鋭い。
先ほどのドン引きまーくん人形だけでなく、ひそかに手品先輩人形を作っていた咲ちゃん。「なーんてねー♪」と助手くんの唇に、柔らかいキス。
助手は「心底いらないです」と拒絶するものの、プレゼントだと置いていく咲ちゃん。人の恋バナが好きなだけとはいえ、自分のまーくん人形自慢からの手品先輩人形キッスの不意打ちで、助手の心を揺さぶる流れはなかなかの策士。こういうところがあるから、助手は咲ちゃんに時々敵わなくなる。
まあ、時々大いにその勘が外れることもあるので、そこまで脅威ではないですが。合宿中手品先輩と助手が一線越えたと勘違いして、ニヤニヤする咲ちゃん。まあ、あれは手品先輩が悪いので、咲ちゃんじゃなくてもそう思ってしまうかもしれない……(詳しくは5巻を読もう)。
基本はドタバタギャグのこの作品。徐々に手品先輩と助手の関係性を浮き彫りにするエピソードがちらほらと増え始めています。ただ、それは「恋愛」ではない。今は。たぶん2人放っておいたら、そのままさよならな可能性もある。いかんせんどっちも鈍いから。
けれども咲ちゃんたちが入った3巻から、ガンガン2人の関係性への追求は深まっていきます。4巻で、手品先輩を助手・咲ちゃん・まーくんで尾行するエピソードがあります。この時の心理状態は2人だった時にはありえなかったものなので、必見。なにか起こらないと気付かない気持ちもあります。
先週紹介した斑さんも含め、メインの高校生女子3人のキャラ性がよく出ているのが5巻の表紙。友達がおらず一人で手品の練習をしていた手品先輩。彼女の頑張りを見て手を貸した、ぶっきらぼうに見えて優しい斑さん。そんな2人をぐいぐい前に押して楽しくさせるムードメーカーの咲ちゃん。
手品先輩の高校生活は、助手と出会ったことで間違いなく明るくなりました。そして、親友として、ライバルとして、支えてくれる人として、同学年の咲ちゃんがいることで、さらに何倍も楽しくなりました。
なあ助手、入学当時からちょっと変わってきた手品先輩の笑顔、どんな風に見える?
(たまごまご)
(C)アズ/講談社
前回までのお話
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