姉が自分の部屋のゴミ箱を漁ってきて困る件 「手品先輩」大道芸好き努力家少年まーくんの苦労
「このチャンスをそんな妥協水着で済ますなんて俺が許さない!!」という名言
すっごく元気でめちゃくちゃおバカ。テレビアニメ放送中の「手品先輩」(原作/アニメ)は、失敗率が限りなく100%に近いポンコツ手品コメディ。いろいろあやういハプニングとめげなさすぎる先輩との楽しくて厄介な日々、これもまた青春。
大道芸で割り込んできたギャルの咲ちゃんと、弟のまーくんこと正志の姉弟。美人さんな姉とあまりにも見た目が似ていないデ……ぽっちゃりなまーくんに今回はフォーカスを当ててこの作品を見てみます。アホな姉に振り回される彼の心中やいかに。
お姉さんの異常な愛情
姉の咲ちゃんがかなりの美人さん。弟のことをあまりにも激賞するため、どんなイケメンが来るかと思いきや、デ……すごいぽっちゃりさん。制服がぱつぱつで、力んだらボタンが弾け飛びそう。この作品トップクラスの強烈なビジュアルです。数字だけで言えば胸囲はダントツトップ。
一方で、彼自身は助手と同じくらいか、それ以上に常識的なキャラ。そのため、暴走しがちな姉には毎日のように苦しめられています。姉のまーくんへの「好き」は、キスしたい、という方向性の好き。まーくんはそれが嫌で仕方ない。
人工呼吸を装ってキスを狙うなど、ガバガバ策士な姉。毎日のようにこんな感じなので、彼も扱いには慣れてきているようです。
第三者から見ていると、かわいいギャルにベタベタされるなんてうらやましいことこの上ないのですが、まあ「家族」にストーキングされるのはなあ……部屋に入ってゴミ箱あさりされるとかは、真剣に迷惑。
まーくんは常識人側の助手と、どんどん仲良くなっています。厄介な暴走娘・手品先輩と、困りものなギャル・咲ちゃんをいかにさばくかで絶賛苦労中。貴重な男子同士ということもあって、気軽に話せる相手になっているようです。
姉に対しての劣等感
なんだかんだ言って姉に優しく、面倒見のいいまーくん。ただ一点、姉に対して複雑な感情を抱いています。
それは姉がなんでもできてしまうということ。
姉は天才肌で、練習するとすぐできてしまう。それ自体はすごいことだし誇れるし、まーくんも尊敬はしています。ですが、心中はちょっと複雑です。
大道芸姉弟な2人。もともとはまーくんが好きで始めたものでした。そこに興味を持った、幼き日の咲ちゃん。「まーくんがやるならやりたーい」と適当なノリで始めます。
後から始めた姉、気がつけば自分より早く上手になっていた。
これは大変複雑です。悪気は一切ない。自分がやりたいから始めただけのまーくんが、後から始めた姉にあっさり越えられた時の、得も言われぬ感覚。
まーくんは特に嫉妬深い人間ではないです。けれどもモヤモヤは残ってしまう。突き放すわけにもいかないし、怒るわけにもいかない。事実だもの。
これが赤の他人だったら、思い切り嫉妬もできるだろうし、勝負として真剣になることもできたろう。ただ、家族で自分を好いてくれているというのが、どうしてもブレーキになってしまう。
ちゃらんぽらんで大ざっぱな性格の咲ちゃんですが、大道芸人としての腕前はここで見せている通りかなりハイレベル。ポイを使ったジャグリングはYouTubeで検索したら結構出てくるので見てみてください。助手はわかっていないようですが、技によっては大分難しいです。
奇術部を乗っ取って大道芸部にするぞ、という咲ちゃんと違い、きちんと入部して技術を身に着けようとしていたまーくん。彼はどちらかというと努力家です。
手品先輩と助手は、大道芸に関しては素人。そのへんはまーくんがいろいろ教えてくれています。好きなものに対して真摯で一生懸命なのは、手品先輩ともちょっと似ているかも知れません。手品先輩も、天才肌ではなく、コツコツ練習して勉強する努力家タイプです。
しっかりものでも意外と思春期
こうしてみるとまーくん、好きなものに真摯で誠実、人間関係面でも大人びていて、割とかっこいい。咲ちゃんのはおおげさだとしても、まあ惚れる要素はあります。
とはいえ彼も高校生男子です。助手同様に、スケベな下心くらいあります!
手品先輩と助手、咲ちゃんとまーくんが、合宿に行くための水着を買いに行った時。手品先輩はアホなのでスクール水着で行く予定だったようです。本当にこの人、手品以外興味ないんだなあ。
なので手品先輩は、「助手はどういうのがイイと思う?」と助手に質問。
このチャンスで混乱する彼を煽ったのは、意外にもまーくんでした。
「バカヤロッこのチャンスをそんな妥協水着で済ますなんて俺が許さない!!」
見たかったんだね、まーくんの素直な一面が見られてうれしいよ。なお咲ちゃんのエロ水着は見たくないそうで、鳥肌がたっていました。助手は喜んでいました。このマンガの男子組は、年相応にスケベなので安心して共感できます。
まーくん自身は生真面目な少年です。ただ奇術部+大道芸がぐちゃぐちゃになって4人活動している今、好きな大道芸をやり、助手とスケベ話をし、美味しいものを食い、時々トラブルに対して悪ノリもしています。彼の青春は、十分明るく華やかになりつつあります。
(たまごまご)
(C)アズ/講談社
前回までのお話
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ちゃらんぽらんの度が過ぎると無敵になります。
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