ニュース
» 2019年08月28日 11時00分 公開

日本人、「出世したい人」が14カ国・地域で最低 成長意欲も低い 「一人負け」の背景にある「日本型雇用」

現状への満足なのか、あきらめか。

[ねとらぼ]

 日本は「管理職になりたい」「出世したい」人の割合が14カ国・地域の中で最低──パーソル総合研究所が実施した国際比較調査でこうした結果が出ました。さらに日本は勤務先への満足度が低いのに、転職意向も最低という結果です。パーソル総合研究所は「日本だけ『一人負け』といってよい特異な数字が出た」として、改革が必要だと指摘しています。

フォト どうしてこうなった……(イメージ画像)
フォト 管理職志向・出世意欲の低さは日本が断トツ(パーソル総合研究所「APACの就業実態・成長意識調査(2019年)」)

 調査は、パーソル総合研究所が実施した「APAC(アジア太平洋地域)の就業実態・成長意識調査(2019年)」で、2月から3月にかけ、中国や韓国、インド、東南アジア、オーストラリアなどアジア太平洋地域の14カ国・地域の就業している人を対象に実施したものです。

 調査結果によると、日本は管理職になりたい人の割合が21.4%と最下位。13位のニュージーランドが41.2%なのに比べてもかなり低い結果となりました。「会社で出世したい」という人も日本は2.9%で最下位でした。

 勤務先以外での学習や自己啓発について、「特に何も行っていない」が日本は46.3%で、14カ国・地域中トップ。2位のオーストラリアと比べて24.8ポイントも差があり、「断トツで自己研鑽していない」という結果でした。

フォト 自己啓発では「読書」などほとんどの項目で日本が最低(パーソル総合研究所「APACの就業実態・成長意識調査(2019年)」)

 勤務先への満足度も14カ国・地域の平均と比べ低く、今の勤務先で働き続けたい人の割合も日本は最下位。その一方で転職意向も最も低く、「勤め続けたいとそれほど思っていないが、積極的な転職も考えていない」という状態です。

フォト 現在の勤務先で継続して働く意欲は低い(パーソル総合研究所「APACの就業実態・成長意識調査(2019年)」)
フォト 転職意向も最低(パーソル総合研究所「APACの就業実態・成長意識調査(2019年)」)

 ただ、日本は転職後に年収が上がった人の割合が4割強と最低で、日本以外はいずれも6割以上が上がっているという結果です。日本は年収が下がった割合(40.4%)と変わらない割合(16.4%)の合計が5割を超えており、「転職が収入増につながりにくい状況」も浮かび上がっています。

 仕事選びで重視する点として、日本は(1)希望する年収が得られること、(2)職場の人間関係が良いこと、(3)休みやすいこと──が上位。年収は各国とも上位ですが、「職場の人間関係」「休みやすさ」がトップ3に入っているのは日本だけで、独特の傾向がありました。

フォト
フォト 仕事を選ぶ上で重視するポイントも日本は独特の傾向(パーソル総合研究所「APACの就業実態・成長意識調査(2019年)」)

 パーソル総合研究所の櫻井功副社長は、こうした「『一人負け』といってよい特異な数字」の背景について、「日本型雇用が直面している『機能不全』と切り離すことは極めて難しい」と、以下のように指摘しています。

男性中心で強い同調圧力、自社でしか通用しない業務プロセスの習得を通じた業務遂行能力の長期育成、年功的人材運用──これらが見られる組織において、先輩や上司は20〜30代にとって魅力的なロールモデルとなりにくい。また、40代以降ではほぼ出世の勝負がついており、逆転人事は期待できない。こうした社会では、自ら学んで力を付けて自らの市場価値を上げ、時には転職をも手段としてキャリアを自ら形成していく意識や行動は現れにくい。

(パーソル総合研究所のニュースリリースより)

 こうした状態は国際競争力の低下や産業の地盤沈下をもたらすとして、改革が必要だと訴えています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2107/23/news003.jpg ぬいぐるみを抱いて眠る保護子猫、寂しくなって……? 飼い主さんのもとへ行く姿がもん絶級にかわいい
  2. /nl/articles/2107/22/news018.jpg 【漫画】夫の買い置きを勝手に食べ、謝る妻だったが…… 思いがけない夫の愛ある言葉に「前世は仏様か?」の声
  3. /nl/articles/2107/23/news050.jpg 小学生に読書感想文の書き方教えるテンプレが最高にわかりやすい 学生時代に「欲しかった」と2万“いいね”
  4. /nl/articles/2107/22/news009.jpg 「私たち、どうして終わったんだっけ」―― 元カレと再会して本当の“別れの理由”に気付く漫画が切なくも心に刺さる
  5. /nl/articles/2107/22/news011.jpg リモートワークになったので田舎に移住してみたら…… ワケありなメイドさんと暮らすことになった漫画に「かわいい」「うちにも来てほしい」の声
  6. /nl/articles/2107/23/news014.jpg 「目がおかしくなりそうなぐらいアザラシの最中作っています」 まんまるでコロコロな「アザラシ最中」がずっと眺めていたくなるかわいさ
  7. /nl/articles/2107/23/news006.jpg シリアスなの? ギャグなの? 漫画「エスパー少女が花嫁を奪いにくる話」にツッコミが追いつかない
  8. /nl/articles/2107/22/news039.jpg 「ベンツが似合いすぎる」 矢沢永吉、28歳・ソロデビュー間もないころに買った愛車を披露 「やっぱ最高にセンスがイイ」の声
  9. /nl/articles/2107/23/news002.jpg 【なんて読む?】今日の難読漢字「蕩ける」
  10. /nl/articles/2107/22/news005.jpg 赤ちゃんウサギの世話をするハト 大きくなってもあたため続ける姿に愛があふれている

先週の総合アクセスTOP10

  1. 上野樹里、“娘”の誕生日に愛情たっぷり手作りオムライス公開 「がんばろうね ママより」と祝福メッセージ
  2. 石橋貴明&鈴木保奈美が離婚報告 今後は“事務所社長と所属俳優”として「新たなパートナーシップ」構築
  3. 元ブルゾンちえみ・藤原史織、最新ショットに反響 「更に痩せた?? 可愛すぎる」「素敵です!! 足細いですね」
  4. 「美容師人生の集大成を見せる」 タンザニアハーフ女子を縮毛矯正したら「美容師ナメてた」「人生変わるレベル」と360万再生
  5. 出勤時、妻にいつになく強く抱きしめられた夫→妻が家に帰ってくると…… 何気ない日常を描いた漫画にツッコミつつもジーンとする
  6. 怒られたシェパード、柴犬の後ろに隠れたけど…… でっかくて丸見えなしょんぼりワンコが応援したくなる
  7. 塚本高史、中2長女&小6長男の背の高さに驚き 「なんじゃこいつらの成長の早さは!」「俺身長抜かれるんか?」
  8. 「声出して笑った」「狂人度高くて好き」 自転車泥棒を防ごうと不吉そうな箱を自作→まさかの結末迎える漫画が話題に
  9. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  10. 基地で生まれ育った子猫、兵士が足踏みすると…… まねをして一緒に行進する姿がかわいい

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「産んでくれた親に失礼」「ちょっと我慢できません」 上原浩治、容姿批判のコラム記事に不快感あらわ
  2. ホワイトタイガー「あっ、落としてもうた」 うっかり子どもを落とした母と、落ちてゆく子どもの表情がじわじわくる
  3. がん闘病の大島康徳、肝臓に続いて肺への転移を告白 息苦しさに悩まされるも「大して成長してない」
  4. 「目パッチリです」 宮迫博之、最高難度の美容整形を決行 クスリ疑惑もたれたクマやほうれい線の一掃で“別迫”に
  5. 石橋貴明の娘・穂乃香「お父さん大好き」 幼少期キスショット公開し「愛されてますね〜」「ステキな写真!」と反響
  6. 大島康徳、ステージ4のがん闘病でげっそり顔痩せ 相次ぐ通院に「正直かなりしんどかった」
  7. 山に捨てられていたワンコを保護→2年後…… “すっかり懐いたイッヌ”の表情に「爆笑した」「かっこよすぎ」の声
  8. 「ブス、死ね」 りゅうちぇる、心ない言葉への返答が感銘を呼ぶ 「心もイケメン」「りゅうちぇるのおかげで自己肯定感上がった」
  9. 『はらぺこあおむし』の版元、毎日新聞の風刺漫画を批判 「おそらく絵本を読んでいない」
  10. 小林礼奈、4歳娘を連れて夕食中に客とトラブル 痛烈コメント受けて「私たち親子を悪にしたい人がいる」