オタクたちがただ『五等分の花嫁』について語り合うだけの回

5人のヒロインが大人気の同作。5人のオタクが「推し」と「誰が花嫁か」について語った。

» 2019年09月01日 11時00分 公開
[にゃるらねとらぼ]
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五等分の花嫁 (C)春場ねぎ/講談社

五等分の花嫁(春場ねぎ)

男子高校生の上杉風太郎が五つ子である中野姉妹の家庭教師として交流していくラブコメディ。1話時点で五つ子の誰かと結婚することが明示されており、結婚式場での回想として物語が描かれる。週刊少年マガジンで2017年8月から連載中。



※この記事はネタバレを含みます。未読の方はお気をつけください。


オタク大紹介。

にゃるら:オタク。五等分の花嫁と同じマガジンで「彼女、お借りします。」が始まった際、タイトルでハードな寝取られモノを想像していたら違った。

カエルDX:オタク。この企画の前に青ブタの劇場版を観て号泣してきた。

たろちん:オタク。この企画のために五等分の花嫁を前日に全巻読まされた。

高橋:オタク。漫画系の記事が多いため、先の展開を作者から直々に聞くこともある最強格。

オカピ:オタク。五等分の花嫁を読んでいたら原稿が遅れて割増になり、夏コミが赤字になった。

全員: よろしくお願いします。

 真剣な表情で挑む5人。

五等分の花嫁 オタク 語り なぜかYahoo! JAPANを開いているたろちん(手前のノートPC)。どんなにヒマでもYahoo! JAPAN見ることある?

高橋: 全巻真ん中に置いてあるので、各自シーンを確認しながら進めましょう。

カエルDX: あっ、僕家から自前の全巻持ってきたんですけど。

にゃるら: ちゃんと用意してあるって伝えたのに……そんなデッキじゃないんだから自分のモノ持ってこなくても……

カエルDX: しかもなぜか8巻を忘れてきちゃったんですけど。

たろちん: 8巻を忘れてくる。

 気を取り直して、トーク開始。まずは五つ子の中での推し好きなシーンの発表です。

五等分の花嫁 カエルDXが持ってきたコミックス特典

1人目:にゃるら

にゃるら: では、最初に話させてもらいます。僕は一番好きなキャラは…………………二乃ですね。

全員: ほぉ……。

にゃるら: 本題に入った瞬間、みんな目つきが変わってこわいな……。好きなシーンはやはり二度目の告白の瞬間ですね。一度、告白を聞き逃すありがちなラブコメのお約束を経て、逆に直球で攻めだすという予想外の展開を入れてくる。

五等分の花嫁 オタク 語り 8巻60話より
五等分の花嫁 オタク 語り 8巻60話より

たろちん: 「それが私よ」と言うところですね。あそこいいよね。またこの展開かーいと思ったところに!

高橋: ドキッて、風太郎と同じ気持ちになる。

オカピ: もしかして、8巻忘れたカエルさんは、あのシーンがあまり好きじゃなかったりするんですか?

カエルDX: 誤解です! 逆ですよ。好きだから忘れて……もう外気に触れさせたくないほど好きだったってことです。

にゃるら: インタビューで、ねぎ先生本人も予想を外すことを狙ったと語っていましたが、キャラというより斬新な構成で見事にやられました。告白した後に光が当たってる二乃と、影にいる一花っていう対比もすごいなと思ってて。この作品って、そういう構図が凝っているのもいいですよね。

高橋: 漫画としてうまいよね。

五等分の花嫁 オタク 語り 8巻60話より

2人目:カエルDX(Web漫画家。連載初期から力を入れて応援していた)

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カエルDX: 僕は四葉が1番好きなんですよ。序盤の四葉メイン回がすごい力入っていて、顔を近づけて「好きだから」っていうやつです。

オカピ: おかゆのところですよね。

五等分の花嫁 オタク 語り 3巻21話より

カエルDX: あのシーンでドキッとしたのが始まりでした。

たろちん: あそこすごいよね。嘘がヘタって言いつつ、急に真に迫って。

カエルDX: アホキャラが好きっていうのもありますけど、アホキャラなのに、急にそんなフェイントしかけてきたら好きになっちゃうじゃん……。

高橋: ねぎ先生からの愛を受けているのも感じるよね、四葉。

カエルDX: アニメ化する前まで四葉がアイコンだったんですよ、先生。だから四葉がずっと好きなのかなとずっと思ってます。



にゃるら: 最近の展開を見ていると、読み返してからずっと四葉に目がいっちゃいますよね。

全員: そうなんだよね……。

カエルDX:  7巻の期末テストの結果のときの泣きながら、「私…初めて報われた気がします」っていうところ読み返したら、メチャクチャ重かった

五等分の花嫁 オタク 語り 7巻56話より

3人目:たろちん(ねとらぼ編集部員。今回の企画のために初めて全巻読破してきた)

五等分の花嫁 オタク 語り

たろちん: なんかね決定打はないんだけど、好きなキャラで言うと、俺は一花かな。ちょっと俺納得いってない部分の話からしたいんだけど、キャラ的にはすごい好きなお姉ちゃんキャラで、一番常識的というか気を使っていて、ちょっと自分を抑圧していて、という部分は好きなの。だけど好きになる理由がさ、なんか納得いかないというか、皆にモテてチヤホヤされるんだけど、この人は普通に接してくれるみたいな、そういうとこがいいんだよねって風太郎に感じて惚れたわけですけど、俺はそうはならんやろうと。なんだけど、でも結局好きになってからも先に三玖がいるしなとか、気い使っちゃってるのが好き

カエルDX: めっちゃ語りだした。

にゃるら: 急にオタク

高橋: 修学旅行編の策略家になった一花はどうですか?

五等分の花嫁 10巻78話より

たろちん: そこ含めて「俺は分かっているよ」って気持ち。闇堕ちはしたけど、ずっと耐えてきたことを知っているし。許してあげたいし、救われてほしいって思っている。

オカピ: 一時期は姉妹の生活も支えていましたもんね。五月とかまだ働いてすらいないし

にゃるら: 恋愛絡みでバイト先を決めようとする姉妹もいた中、仕事に関しては夢に向かってひたむきなところとか良いですよね。

たろちん: そうだね。好きなシーンは倉庫に閉じ込められたところ。 演技しなきゃっていって、心臓の鼓動までもコントロールしようとしているの見て、そんなに自分を我慢していじらしいなと思って。あとすごくえっちだし。

五等分の花嫁 3巻29話より

五等分の花嫁 3巻29話より

4人目:高橋(ねとらぼ編集部員。漫画関連の記事を多く担当している)

高橋: オレは……そうだね、4人好きなキャラがいるんだけど。

全員: は?

たろちん: みんな必死に悩んで1人選んできた中でこんなことある?

カエルDX: サイコパス

オカピ: こわい。

にゃるら: 逆に全員好きじゃないのが異常性を高めている

高橋: でも、あえて一番好きと言うなら五月かな。ほら、1巻の表紙を見ていただいて。一番大きいでしょ。やっぱりメインヒロイン。


五等分の花嫁 1巻

にゃるら: 漫画関連の記事書きすぎてメタ視点しか持てなくなったモンスター

オカピ: まあ正統派のメインヒロインポジションですよね。

高橋: 好きなシーンは、二乃にビンタするところかな。家出してカレー食ってるところもかわいい。メインヒロインだけどマスコットポジションでもあったり。1人だけ恋愛関係で出遅れているから、ここから巻いてくるだろうと。

オカピ: あとは零奈として会っているときの小悪魔的な部分とか、それが素の性格なんだろうなって想像するのもかわいい。


五等分の花嫁 6巻42話より

5人目:ロリ系同人作家のオカピ(ここまで運良く推しがバラけたものの、推し被りなしで話を進められるか……!?)

オカピ: 自分は一花が好きです。

全員: あ〜、被った!

にゃるら: ロリ系のイラストを描いているオカピがなぜ一番お姉ちゃんの一花を……?

オカピ: そこなんですよ。自分が好きな理由はたろちんさんと違っていて、最初はまだ好きではなかったんですけど、7巻や8巻とかいくに連れて、だんだん化けの皮が剥がれてきて

たろちん: 化けの皮。

オカピ: 『五等分の花嫁』って全員のキャラ落差あるじゃないですか。一花はお姉ちゃんぶってたけど、実はガキ大将みたいな。

高橋: もともとがガキ大将気質。

オカピ: 一番好きなシーンが、テストの点数でみんなに勝って「やった」って笑うとこ。

カエルDX: 「ニチャ」って笑うとこ


五等分の花嫁 7巻58話より

カエル

オカピ: あ〜! 本当はこういうヤツだったのか! って思って。

たろちん: わかる!

オカピ: 実はすぐ泣いてるし、すぐ人を応援するし、性根はガキ大将。さっきたろちんさんも惚れた理由がわからないって言ってましたけど、あれって結局まだ子どもなんですよ。一花は。

たろちん: なるほど(笑)。

オカピ: だから、撫でられるだけで、落ちちゃった

全員: なるほど……

にゃるら: 全員の好きなシーンとキャラが出そろったところで、誰が花嫁だと思うかという話に入りましょうか。皆さんも、好きなキャラと花嫁であろうキャラの予想は別かもしれませんし。

カエルDX: 僕は四葉が花嫁になると思っていたんですけど、10巻以降の展開を見ると逆に違う気もしてきたんですよね。

高橋: 逆に。

にゃるら: 四葉って、どっちとも取れるんですよね。そういう意味では全員可能性があるので漫画がうまいなって話になるんですけど。特に四葉は、五つ子の中でも特異な存在なのでどちらとも解釈できる。

オカピ: 四葉の問題が解決したからって、じゃあ花嫁コースかって言うのも少し違うよね。それに一応、風太郎は零奈という存在にさよならは告げたので、過去の詳細がわかっても現状の風太郎の気持ちが変わるのかなとも思うし。やっぱり今が大事なのかなって。

たろちん: 現状の一番のヒントって、8巻の終わりに鐘の場所でキスしたことだと思うんだよね。

五等分の花嫁 8巻68話より

高橋: あそこで意識したんだよね。でも、それが誰かわからない。

にゃるら: ここに重点を置いて考察するなら、ここでキスしたのが三玖はちょっとおかしいんですよね。8巻は風太郎が三玖を見分けることができるよう成長したって話なので、また見分けがつかなくなっているのは不自然かなと。

たろちん: なるほど。

五等分の花嫁 オタク 語り 8巻67話より

カエルDX: 二乃も「五月の格好でキスしても意味ない」という発言があったので、可能性は低いかなと。どれも引っ掛けかもしれないですけどね。

オカピ: 9巻でやたら「私が一番出し抜いているはずなのに」って焦っているんですよね、二乃。それキスしたのが自分だとしたらでない態度かなって気はする。あと、9巻で一花の唇を意識しているシーンがあるし、一花は可能性ある方だよね。風太郎は福笑いのときに一花の唇を知っているわけだし。

にゃるら: オタク特有の贔屓目(ひいきめ)ありの解釈だ。

高橋: 仮に一花、四葉、五月だとして、当時の四葉が急に積極的になるのもおかしいよね。それを考えると一花か五月で、やっぱりメインヒロイン扱いの五月かなとは。

カエルDX: でも、やっぱりねぎ先生は四葉への力の入れようも感じるので、四葉の可能性も全然ありますよね。メタ的なところ多いし。

高橋: メタで言うなら、マガジンで10巻以上続く恋愛作品がそもそも多くないから、エピソードを残しているであろう四葉か五月の二強だよね。打ち切られてたら発動できなかった伏線がたくさんあるわけだから2人は。それで自分は五月かなって。

にゃるら: 他の子は見せ場としてはやり尽くした感ありますよね。二乃なんて、話を回せて姉妹の仲も取り持つ良い女ポジションになったけど、それって恋愛的には弱い訳で。魅力は存分に出した気もする。三玖も。

たろちん: 二乃が覚醒したとき、マジで輝いてましたもんね。無敵だなって。その分、序盤に告白するキャラってラブコメだと負けそうで。

高橋: まだ、そういった山場が無いという意味だと五月。いよいよ最後の最後ってときに5人横並びになったら、今のところ五月が勝つのが腑に落ちる。

にゃるら: ねぎ先生は確実に序盤から伏線を張り巡らせてきたので、当然人気を受けて多少の路線変更はあったと思いますが、そういった部分は外さないでしょう。

たろちん: いやー。本当に何回読んでも発見があって面白い。絵もかわいいし。

カエルDX: 急に小学生みたいな感想

にゃるら: そろそろ記事として纏めないといけないんで、メタ的に言うと今の発言は助かります。

たろちん: でも、実際は花嫁が決まってからが大事だよね。選ばれなかった他の子達とどう折り合いつけるかとか。結婚して離婚してとかも現実ではあり得るんだから。そうなると泥沼だよね。

カエルDX: 付き合ってからもいろいろと描かれる作品もありますからね。

オカピ: そういう意味だと、みんなにかわいがられているし最初から頑張ってきた三玖に落ち着くとみんな納得しそうだなって考えてます。

五等分の花嫁 1巻5話より

にゃるら: それは、わかる。二乃は関係的に祝福するし、一花は負い目もある。四葉も姉妹の幸せは優先するし、五月はそもそも恋心ではなく、先生と生徒として良い関係で終わるかもしれないから。正直、僕はもうどういう形であれ、二乃と三玖がこのまま、お互い喧嘩しながらも信頼し合う関係性のまま終われば何でもいいですよ。

高橋: 登場人物たちが一番納得しそうなのは三玖だよなぁ。

カエルDX: 人気投票的な意味でも納得はできますしねぇ。

にゃるら: では纏めましょうか、せーのっ。

全員: 「「「「「五等分の花嫁、だいすき!!!」」」」」



結論:メタ的に言うなら五月が花嫁っぽい。ストーリー的にみんなが幸せになりそうなのは三玖(※)。でも、みんな大好きで全員応援しています。ねぎ先生、ありがとう!!!

※記事内の意見であり、公式見解とは一切関係ありません

にゃるら


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