欅坂46、初の東京ドーム公演で披露された全楽曲を2万字で全力レポート! 「ガラスを割れ!」で既成概念を壊す幕開け【前編】(2/3 ページ)

» 2019年09月21日 09時19分 公開
[Kikkaねとらぼ]

語るなら未来を…:大人なゆっかねんの魅力

 激しいダンストラックに続いて披露されたのは「語るなら未来を…」。眼光鋭いメンバーたちの一糸乱れぬダンスを彩るのは青いレーザービームとスクリーンに投影されるモノクロの幾何学模様。スタイリッシュな世界観を見事に表現しています。


欅坂 東京ドーム KEYAKI メンバーで椅子を作り、そこに鎮座する平手さん(Photo by 上山陽介)

 この楽曲で注目したのは「そこにないならしょうがない」のパートを担当する菅井さんと守屋茜さん。キャプテンと副キャプテンという立場のお2人ですが、セクシーな表情を浮かべる大人な「ゆっかねん」が見られるのはこの楽曲ならではです。

 終盤、平手さん1人に全メンバーが絡みつくという振り付けが見どころの1つですが、蔦のように絡みつくメンバーたちと、舞台であるスクラップ置き場の蔦がオーバーラップするような感覚になったのが不思議でした。

Student Dance:理佐、平手カメラを遮るアドリブで沸かせる

 続いて披露されたダンストラックでは、「一方通行」「通行禁止」「青信号」「赤信号」といった交通標識にちなむ集団行動がパフォーマンスされました。また「起床」を表現するシーンでは、メンバーが複数人で作った“人間ベッド”の上に平手さんが寝転がって起き上がるパフォーマンスも披露され、観客たちは大いに沸きました。

 最後にはさまざまな指示標識を一気に出されて混乱するメンバーたち。すると突然曲の開始を告げるように鐘が3回鳴り、3曲目となる「Student Dance」に突入しました。


欅坂 東京ドーム KEYAKI 会場で推しメンタオルを持っている人が多かった渡邉理佐さん(Photo by 上山陽介)

 この楽曲ではMVと同様にイスを使ったパフォーマンスが行われたほか、メンバーが持つスマホのカメラ映像がリアルタイムでスクリーンに投影されるという演出手法が用いられました。

 特に会場を驚かせたのが、花道中央のセンターステージに水柱が出現するという演出。「欅共和国2019」では床に水を溜めた“床水槽”で齋藤さん、石森虹花さん、鈴本さん、小林さんに平手さんを加えた5人がずぶぬれになりながらパフォーマンスする姿が反響を呼びましたが、今回は水柱の中でのずぶぬれダンスです。この際、鈴本さんは側転の要領で縦方向に回転しながら水に入っていったのですが、そのフォームが美しすぎるとファンの間でも話題沸騰だった他、改良された四天王ダンスの新振り付けも息ぴったりのようでした。

 また終盤には円を描くように並ぶメンバーを平手さんが淡々とスマホカメラで撮影するというパフォーマンスがありますが、理佐さんはカメラが目の前に来た瞬間に手で覆うようにして「(撮るな)」のポーズ。“常に誰かに見られている世界”をテーマにした本楽曲にぴったりのアドリブに会場からは大きな歓声が上がりました。


欅坂 東京ドーム KEYAKI 新バージョンの四天王ダンスもクールに決まっていた(Photo by 上山陽介)

エキセントリック:メンバーが一瞬でステージ移動する“イリュージョン”

 平手さんがピアノの上で踊ったり、鍵盤を踏みつけるというセンセーショナルなパフォーマンスに続いたのは、ピアノイントロが印象的な「エキセントリック」。イントロが始まった瞬間に会場からは「うぉー!」と歓声があがり、会場のボルテージがまた一段上がります。


欅坂 東京ドーム KEYAKI ピアノの上で舞う平手さん(Photo by 上山陽介)

 「エキセントリック」といえば、曲中のセリフも見どころの一つ。2019年7月をもってグループを卒業した長濱ねるさんに代わり、山崎天さん(崎はたつさき)が怒りを込めた「もうそういうの勘弁してよ」を披露すると、会場からは「ふぅー!」と大きな歓声が上がった他、「天ちゃーん!」と名前を呼ぶ声も聞かれました。


欅坂 東京ドーム KEYAKI エキセントリックと言えばこのダンス。本当に好き(Photo by 上山陽介)

 今回のパフォーマンスで最も観客を驚かせたのが、大サビの部分での瞬間移動。実はメインステージでメンバーが踊っている途中でメンバーのふりをしたダンサーと入れ替わっており、そのすきにメンバーは花道の下を駆け抜けてセンターステージに移動していたのですが、スクリーンには事前収録されたメンバーたちの姿が投影されていたので、メインステージで踊っていたメンバーが瞬時にセンターステージに登場したと錯覚したファンも多かったようです。こうしたサプライズを見せてくれるのも欅坂46のライブの醍醐味の1つですね。

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