インタビュー
» 2020年03月30日 17時56分 公開

【新型コロナ】一斉休校で消えた授業時間はどうカバー? 教室で「3密」は避けられる? 現役中学教員に聞く“4月以降の影響”(2/2 ページ)

[ねとらぼ]
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“コロナ騒動”が長引くと、運動部では引退試合ができない可能性も?



―― 一斉休校の部活への影響は?

 運動部の場合、例年は6月ごろから3年生の引退が賭かった大会が始まる。3〜5月はそこに向けて、練習試合や小さな大会を行って力をつけていく時期にあたる。

 でも、今年の3月は一斉休校の影響で部活ができなかったんだよね。4月から部活再開したとしても、ブランクのある生徒たちには練習不足によるケガのリスクがあるから、いきなり試合・大会を行うのは難しい。5月、ゴールデンウイークにようやく行えたとしても、6月まであと1カ月しかない。

―― 引退試合にはギリギリ間に合うかも……という感じ?

 まあ、授業時間の埋め合わせの件でも言ったけど、「4月になったら再開できるのか」という心配もあるからね。かわいそうだけど、引退試合自体がなくなってしまう可能性も否定できない。

 残念だけど、新型コロナが収束するまで部活は二の次、三の次になってしまうよね。

再開後の学校で、どう「3密」を避けるのか

―― 休校が続くと、授業にも部活にも影響が出そうだね。学校を再開する場合は、どういう対策をするの?

 テレビを見ると「予防のために『密集』『密閉』『密接』の『3密』を避けましょう」と言っているよね。3月24日、文科省が出した学校再開のためのガイドラインにも同じことが書かれているんだけど、この「3密」を教室に適用するとどうなるか、というのが問題だ。

 まず、教室内で生徒の「密集」を防ぐことは難しい。校庭で青空教室でもやるなら話が変わるけど……まあ、現実的ではないよね。

 「密閉」を防ぐには、窓を開けて換気すればいい。これから気候の良い春が来るから当面は問題なさそうだけど、新型コロナの勢いがいつになったら収まるかはまだ分からない。「真夏になっても、真冬になっても換気のために窓を開けざるを得ない」という状況になったら、今度は暑さ寒さがキツいよね。

 「密接」を防ぐためには、近距離で会話しないようにすればいい。例えば、給食は基本的に机を寄せて、班ごとにおしゃべりしながら食べるのだけど、感染予防のためには「黒板の方を向いたまま、黙って食べてください」ということになる。休み時間に、友達と集まって話すのも避けた方が良さそうだよね。

―― 友達と話す楽しみがなくなると、ストレスたまりそうだなあ

 休校を続けたら続けたで、いろいろと問題があるわけだけど、感染予防のことを考えると「こういう状況で生徒を学校に集める意味があるのか」という疑問が湧いてしまうよね。

「一斉休校、昼食はどうする」「仕事が休めない」 保護者にとって学校は“優秀な託児所”なのか

 最後に話しておきたいのだけど、一斉休校要請が出たとき、世間では「子どもの昼食はどうするんだ」「急に言われても仕事が休めない」といった“大人の事情”から不満の声が上がったよね。あれは、いち教員として複雑な気持ちになった。

―― というのは?

 「授業がなくなると履修すべき内容が……」みたいに“子どもの事情”から問題視するならともかくさ。それが二の次で、ああいう不満が上がるのだとしたら、保護者は「学校≒子どもを預ける場所」くらいにしか思っていないということになるでしょ?

 そういう風に捉え直してみると、確かに公立の学校って“優秀な託児所”なんだよね。平日の昼間はもちろん、放課後も休日も教員たちはサービス残業をして、部活という形で“子守り”をしてくれる。それらの“利用料金”の一部は税金や教員の自腹で賄われていて、安上がりだ。

―― まあ、保護者側の「仕事があると、子どもの面倒が見られない」という事情も分かるけど……

 それは俺も分かるよ。分かるんだけど、“こんなときでも休む余裕のない社会”を回すために、教育機関という名の“託児所”が求められているのだとしたらさ。社会にとって、教員という仕事はブラックな方が好都合なんだろうなあ、と思ってしまったよ。

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