ネット激震の「邪悪」な主人公はこうして生まれた 『連ちゃんパパ』作者・ありま猛インタビュー(1/3 ページ)
『連ちゃんパパ』のモデルはあの人だった……!
今年5月、ひとつの漫画がTwitterなどSNS上で大きな話題を呼んだ。ありま猛によるパチンコを題材にした漫画、『連ちゃんパパ』(ヤング宣言/秋水社ORIGINAL)がそれである。パチンコ漫画といえば攻略法を解説したりするものを思い浮かべそうだが、『連ちゃんパパ』はそれとはまったく異なる。パチンコによって身を持ち崩しつつも、どうしてもパチンコをやめることができない主人公のあまりにもあっけらかんとしたクズっぷりとダーティな内容に、ネットではさまざまな意見が飛び交うこととなった。
『連ちゃんパパ』の主人公である日之本 進(ひのもと すすむ)は高校教師。しかし妻である雅子がパチンコで300万円の借金を作り、進と幼い息子の浩司を残して失踪してしまう。浩司とともに雅子を追う進は道中、旅費を稼ぐためにパチンコに手を出し、そのうま味を知ることに。当初は妻を探すために奮闘していた進だったものの、雅子が再び間男と姿を消してからは、半ばヤケ気味にパチンコにのめり込み、気がついたら借金取りの代行のような仕事を開始。息子の浩司もそっちのけで、さまざまな悪事に手を染めることになる。
そんな重たいストーリーでありながら、絵柄は新聞4コマのようなコミカルで親しみやすいもの。『連ちゃんパパ』というほのぼのホームコメディーのようなタイトルも相まって、そのギャップに打ちのめされる読者が続出した。しかし、なぜこのような漫画がパチンコ漫画専門誌に掲載されることになったのか。作者の意図はどこにあったのか。そもそもこの作品が掲載されたのは今から27年ほど前のことであり、謎も多い。
そこで今回、作者であるありま猛本人に取材を申し込んだところ、快諾をいただいた。というわけで、『連ちゃんパパ』はどのような経緯で生まれた作品なのかを、作者本人によって語ってもらうこととなったのである。ありまは、一体なぜあのような異色の作品を描くに至ったのだろうか。
ありま少年16歳、あだち充の兄に弟子入り! そしてデビューへ……
――まず、ありま先生の経歴を教えてください。
ありま 僕は昭和29年(1954年)生まれの鹿児島出身なんですが、もともと漫画家になりたかったんですよ。施設の出身なんですけど、当時の施設は15歳になったらところてん式に出されるってのが当たり前でした。だから僕らも次は自分の番だな、仕事しないとなって、小さい時から覚悟はできてたんですよね。
――施設のご出身だというのは、単行本の見返しの部分などにも書かれていましたね。
ありま そうですね。どうせ漫画家になるなら東京行かないとってことで、集団就職で車のボルトナットを作る工場に行ったんです。職場はどこでもよかったですから。取りあえずそこに2年くらい勤めました。で、当時の漫画雑誌は、柱(ページ左右端の、コマが描かれていない余白の部分)に作家さんの住所が書いてあったんですよ。
――今ではちょっと考えられないですよね。
ありま すでに亡くなっていますが、その当時あだち勉さんっていう漫画家がいて、その人が僕が描きたい絵柄で住所も近かったんです。それで仕事の合間に描いた原稿を送りつけていたら、「遊びに来れば?」って言われて、真に受けて訪ねて行ったんです。16くらいの時です。で、このあだち勉さんっていうのは、あだち充さんのお兄さんなんですよ。
――え! あだち充先生って、あのあだち充先生ですか!
ありま そうです。最初は訪ねて行ってもなかなかノックできなくて、ウロウロして。やっとノックしたらガラって戸が開いて、勉先生だと思って「ありまです」って自己紹介したら「兄貴、お客さんだよ!」って言われて。それが充さんだったんですよ(笑)。
充さんもまだ高校出たばっかでデビューしてなくて。兄貴の勉さんは貸本屋時代から漫画家やってたんです。そこでプロの原稿を見せてもらって「すごいな〜!」って思って、でも脇を見たら弟の充さんの方はもっとすごい。この勉さんが、僕の最初の師匠にあたります。
――そのままアシスタントになった、ということですか?
ありま アシスタントというか、手伝いみたいな感じですね。勉さんとこに行って、「工場で仕事してます」って言ったら「そういうとこで働いて、事故って指がなくなったら漫画が描けなくなるだろ!」って言われたから、もうそれで「じゃあやめます!」って工場辞めちゃったんです(笑)。それで勉さんと充さんと僕の3人で、6畳の部屋で漫画描いてましたね。
――すごい決断の早さですね……。
ありま それで勉さんの仕事を手伝ってたんだけど、「お前なんか描いてるか?」って聞かれるんです。本当は何にも描いてないけど「描いてます!」って言っちゃって。毎回聞かれるたびに「ネームはできました!」「下書きもできました!」って適当に答えてたら「じゃあ来週には持ってこれるな!」って言われて、慌てて1週間で漫画描いたんです(笑)。それを見せたら勉さんが「おう、これ、ジャンプに見せたら少しはなんかもらえるんじゃない?」って言うから、それでジャンプ賞に出したんですよ。そしたらデビューできた。17歳の時です。
フジオ・プロへの入門、そしてパチンコ依存
――早いですね! それ以降も勉さんのところで仕事をしていたんですか?
ありま それがですね、勉さんがばくちと女遊びを覚えて、仕事がだんだん滞るようになり、しまいには僕の仕事もなくなっていっちゃったんですよ。それで飲食店でアルバイトをやるようになったんです。そしたら勉さんが、たまたまそこに食べに来たんですよ。「何やってんだお前」っていうから、「いや、仕事ができて、呼ばれるのを待ってんですよ」って言ったら「まだやる気ある?」と聞かれて。「あります!」って答えたら、フジオ・プロに紹介してもらったんです。
――赤塚不二夫先生の事務所ですね。
ありま そうです。ところが、赤塚さんのアシスタントになる予定が、1週間後に来いって言われてる間に埋まっちゃったんですよ。それで『BARレモンハート』とか『ダメおやじ』の古谷三敏さんのところに来いってことになって。そこに9年くらいいました。途中でちょこちょこと読み切りを描いたことはありますけど、要するに独立前のアシスタント時代ですね。
――パチンコについては、当時からやっていたんでしょうか?
ありま パチンコを最初にやったのはアシスタント時代ですね。勉さんは赤塚先生の第1チーフだったんですよ。赤塚先生の下に勉さんがいて、僕は横の古谷班で仕事してた。だから何かにつけ「おい、行くぞ!」って勉さんに引きずり回されてたんですよ。
勉さんはフジオ・プロの四天王と言われてましたから、そりゃ断れないですよね。断ると「師匠の誘いを断るのか〜?」って意地悪言われるし(笑)。それでパチンコも教えられたというか、「やれや!」みたいな感じで始めて、だんだん依存しちゃった。
――勉さんが原因だったんですか!
ありま とにかく勉さんはめちゃくちゃな人で。『連ちゃんパパ』について「これ、作者の体験談なんじゃないか」っていう書き込みもありましたけど、正直、進のモデルは勉さんなんです(笑)。
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