【5年前に家電ほぼ捨てちゃった人インタビュー】夫婦での途上国滞在で学んだ「“ない生活”をしてみるメリット」

現在は日本で、「ない生活」ではなく「自分にとっていらないものを持たない生活」を送っているようです。

» 2020年08月07日 20時00分 公開
[ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています


 現代の暮らしには欠かせないとされる生活家電。それを持っていない人に取材する読者募集企画「○○持ってない人インタビュー」。今回は「夫婦で海外移住した経験から、家電に対する考え方が変わった」というrobitaさん(Instagram:robi.ro.bi.ta)にお話を伺いました。

○○持ってない人インタビュー

 人それぞれに持っている生活の知恵。ただ、個々人の問題なので、ニュースなどを見ていても意外と知る機会がないもの。「○○持ってない人インタビュー」は「あえて必需品とされる生活家電を持っていない人」にそのライフスタイルを伺い、暮らしのヒントをもらう企画です。

「『なくてもいいや!』と思った家電は、買わずに過ごしてみることにしました」

 先日、公開された記事「炊飯器を9年間持ってない人インタビュー」を見て、メッセージさせていただきました。わが家も炊飯器がなく、最近まで土鍋で玄米生活を続けていました。

 一般的に持っているであろうとされる家電が分からないのですが、その他にも大きなものだとトースター、テレビ、アイロン、掃除機などがありません。

―― そのような家電を持たなくなったきっかけは?

 約5年前、途上国といわれる国に夫婦で引っ越しました(現在は日本で生活)。日本から大型家電などを運搬すると費用が高額になることもあり、持っていった家電製品はパソコンとカメラくらい。ひとまず「なくてもいいや!」と思った家電は、買わずに過ごしてみることにしました。

―― 具体的には、どんな家電ですか?

  • 炊飯器:普通の鍋でも炊飯できます
  • トースター:フライパンで焼けます
  • レンジ:鍋であたためなおすか、レンジ不要なものしか食べません
  • 掃除機:ホウキではけます(滞在先は虫や砂が多く、むしろホウキじゃないと大変なことに)
  • 洗濯機:ひどい汚れでない限り、軽く洗って適当にしぼって干しておけば風も暑さもあるため、すぐ乾きました
  • アイロン:軽く水気を切って、形を整えて干せば水の重みで勝手に整えられます

 などです。当初はクーラーもありませんでしたね。

“ない生活”で気付いた、自分にとって必要な家電

 ただ、その国に2年弱滞在して“ない生活”をするうちに、「やっぱりあった方がいい」と思ったものもあります。腰椎にヘルニアの持病がある私には水を吸った洗濯物の重さはツラく、現地で二槽式洗濯機を購入。脱水機能のありがたみを痛感しました。

―― 海外で生活した経験が“生活家電の常識のリセット”というか、必要性を見直す機会になったわけですか。

 また、最初にお話した通り、わが家でも土鍋でご飯を炊いていましたが、何度か焦がして危ない思いをしたり、クッキングペーパーを敷いて炊いても鍋底にお米が残ってもったいないと感じたりしたことから、家電の購入を検討。炊飯器ではなく、自動調理鍋「ホットクック」(※)を買うことにしました。

※ヘルシオ ホットクック:シャープ社の自動調理鍋。公式サイトに掲げられている「おすすめ特長」は食材と調味料を入れると火加減の調整、かきまぜなどを自動で行う「水なし自動調理」、セットした時間に合わせて料理を仕上げる「予約調理」機能など

―― 炊飯以外にも使える家電ですが、購入理由は?

 私は料理が好きなのですが、やはり時間がかかってしまうことが多くて。土鍋で炊飯や調理をしていた私にとっては非常に高額なものなのでかなり悩んだのですが、「料理はこれからも続けることだし、もっと時間を有効に使いたい」と。

 これまで10日間かけて作っていた塩麹(しおこうじ)が、たった6時間でできたときは感動しつつも疑いました(笑)。今は主に煮込み系の料理に使っているのですが、手間のかかる料理が実働15分程度で作れるようになり、挑戦する料理のバリエーションも増えてきています。


robitaさんに撮影していただいた自宅のキッチン




一般的な家電は持っていない一方、コーヒー関連のアイテムは充実しているもよう

家電を持たずに暮らしみるメリット

―― 自分にとってなくてもいい家電を持たないことのメリットは何だと思いますか?

 いろいろありますが、大きく3点挙げるなら、まずは「『ない』生活を経験すると発見がある」こと。最終的に家電を購入するとしても、物の大切さを知るきっかけになりますし、代替方法を考えていくなかで生まれるアイデアは他のことにも生かされますから、多くの学びがあると思います。

 今はとても高機能で便利な物がたくさんありますし、例えば、形態安定型のワイシャツ、防汚性に優れた素材などを活用すれば、やることが減って快適に過ごせるかもしれません。

 もう1つは「本当に欲しいと思う家電が買える」こと。なくても困らない家電の購入費用がかからなくなり、その分のお金が暮らしの質の向上に役立つものに回せるようになります。わが家でいうと先ほどのホットクックのほか、ウォーターオーブン型の電子レンジ、コーン型ミル付きのコーヒーメーカー、持ち運びに便利なプロジェクター、スマートデバイスの「Google Home」などですね。

 最後の1つは、「持たないこと自体にメリットがある」ということです。テレビを持っていたころは特に見るものがなくてもつけてしまい、1時間くらいあっという間に過ぎてしまうことがありました。同じような理由から、コタツも持っていません。

―― 「良くないと思っていても、あるとつい使っちゃう」というのはありますよねえ……。

 テレビを持たなくなってからは「本当に今見るべき番組か」「テレビで知るべき情報か」と考えるようになり、本当は見なくてもいい番組が多いことに気付きました。情報はインターネットやラジオ、新聞、書籍などからも得られますし、家族の会話する時間も増えました。私にとって、テレビは不要なものだったと実感しています。

画像提供:robitaさん(Instagram:robi.ro.bi.ta

本企画では取材させていただける方を常時募集しています

  • 必需品とされる生活家電を持っていない歴
  • 持っていなくても普通に生活できる理由、工夫
  • 持たないことのメリット/デメリット

 などを取材させていただける方、ねとらぼの募集用Twitterアカウント(@nlab_boshu)から、DMにてご連絡いただけますと幸いです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/25/news134.jpg 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. /nl/articles/2411/25/news135.jpg 大谷翔平&真美子さん、“まさかの姿”に!? 大谷・地元の空港がMVP祝福で湧く 「真美子夫人まで」「怖いぞ…」
  3. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  4. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  5. /nl/articles/2411/21/news080.jpg ネットで大絶賛、ワークマンの服に“破損”報告…… 自主回収で「心よりお詫び」 監修インフルエンサーも謝罪
  6. /nl/articles/2411/24/news038.jpg ワゴンに積まれていた“980円の激安デジカメ”→使ってみると…… まさかの仕上がりに「お得感がすごい」
  7. /nl/articles/2411/25/news073.jpg 「上手いwww」 小学5年生、社会のテストで漢字をド忘れ→ひねり出した“天才的な回答”が240万表示「この子出世する」
  8. /nl/articles/2411/24/news005.jpg 25年も放置されていたマツダの名車が…… ピカピカに磨き上げられた初代RX-7に「とてもかっこいいクルマ」「素晴らしい仕事をしたね」
  9. /nl/articles/2411/22/news133.jpg 茶色い石→磨いたら…… “信じられない変化”が370万再生 美しすぎる“まさかの正体”に「とてもきれい」「ただの石だったのに!」
  10. /nl/articles/2411/25/news175.jpg 「真美子さんに似てる」 大谷翔平、“そっくりさんコンテスト”に反響 「なんだこれw」「めっちゃ似てる」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた