ニュース
» 2020年09月03日 20時34分 公開

庭で遊びたい小学生 VS 絶対に生えてくる雑草 4年間の戦いをまとめた自由研究「雑草全滅大作戦」が一大スペクタクル

ナウシカを思わせる壮大なラスト。

[沓澤真二,ねとらぼ]

 庭で花火を楽しむために雑草と戦う小学生。塩水をまいたり、除草シートを使ったり、4年間の攻防を経て、最後は地面を踏み固め続けることに――。

 とある姉弟が長年取り組んでいる自由研究「雑草全滅大作戦」が大スペクタクルだと春ごろ反響を呼びました(関連記事)。

 姉はすでに中学生となり、弟も今年度で卒業。ラストチャンスとなった2020年夏、たどり着いた結末は……?


雑草全滅大作戦雑草全滅大作戦 4年目となる2020年は、地面を踏む作戦を採用。7カ月以上踏み続けた結果、庭はどうなったのか?

 Twitterユーザーのぺこ(@peco3575)さんの長女と長男が、夏休みの自由研究を兼ねて除草を始めたのは2017年のこと。庭で遊びたい一心で、塩水や除草シートなど、毎年試行錯誤を重ねてきました。しかしどれもうまくいかず、レポートは毎回「自然の力には勝てない。今のところ、自分たちの力で草を抜くしかない」と結ぶはめになったといいます。


雑草全滅大作戦 挑戦する以前の庭。足下が見えないほど雑草が……(画像は編集部で適宜ぼかし等をかけています)

雑草全滅大作戦 毎度、悲しいながらも含蓄のある言葉で結ばれるレポート

 長女が中学に上がり、長男が単独で臨むこととなった3年目(2019年)も、結果は例年と同じく失敗に。それでも彼はこのとき、「土が固いと雑草が生えにくくなる」可能性に気付きました。この知見を生かして、4年目は人為的に土を固くしようと、踏み固める作戦を採用。彼自身もまもなく小学校を卒業するため、挑戦も最後になるだろうと、研究は万全を期して冬(2020年1月5日)からスタートしました。

 「土踏み」の効果を確かめる対照実験として、庭の半分のみを毎日欠かさず歩き回ることに。もう半分は何もせず放置します。2カ月ほど経ったころ、歩き回った側だけがほぼさら地になり、放置した側には草が生い茂るという、明白な効果が現れました。この結果を当時ぺこさんがツイートで紹介したところ、大きな注目を集め、農家からも「発芽して根がつく前に草を殺す有効な除草法」と評価されています。


雑草全滅大作戦雑草全滅大作戦 赤線の手前だけ踏み続けたところ、奥との差が明白に


 春が訪れて暖かくなり、植物の成長が盛んになっても「土踏み」の効果は継続。緊急事態宣言に伴う休校により、実験はますます捗ったようです。しかし、敵ながらさすがと言うべきか、踏んでいないエリアは草ぼうぼう。夏にはどうなることやらと、家族を震えさせます。


雑草全滅大作戦 3月14日、仕切り前後の差がより激しく

雑草全滅大作戦 4月22日、手前側の除草はうまくいっているものの、奥はかなり茂っている

 そんな不安は的中し、5月には雑草が急成長。踏んでいる側にまで芽吹き始めてしまいました。6月になって休校が解けると、実験に使える時間も少なくなり、庭はじわじわと草に浸食されていきます。やはり人類は自然にあらがえないのか……?


雑草全滅大作戦雑草全滅大作戦 5月8日、踏んだ側にも発芽。5月24日になると、家の壁とのキワなど歩きにくい部分では普通に伸びている

雑草全滅大作戦 自粛解除後の6月4日。雑草の進撃に、ウォールマリアが破られたような絶望感

 長い梅雨が訪れ、雨や蚊に悩まされながらも長男は奮闘。雑草の反抗をある程度しりぞけます。


雑草全滅大作戦 6月11日、雨の夜も実験は続く

雑草全滅大作戦 7月15日、実験のなかで体力をつけ、元気に踏み続けた結果、人類の居場所が復活した

 そして夏休み。長きに渡る実験もいよいよ大詰めです。長男は最後の仕上げとして、「途中で踏むのを止めたらどうなるか」を検証するため、「踏まないエリア」を増やしました。すると約3週間で、放置されたエリアには草が繁殖。元の木阿弥になってしまいましたが、「踏む効果」自体は証明されたといえるでしょう。


雑草全滅大作戦 7月29日、これまで踏んできた手前側を分割し、左側を「踏まないエリア」に

雑草全滅大作戦 3週間ほど経過した夏休みの終わりごろには、もう左側に茂みが

 ただ、研究の成果は見えたものの、「踏み続けない限りは生える」雑草のたくましさに感じ入るところがあったのか、考察は「“雑草”かどうかを決めるのは、いつだって人間の心」と、哲学の領域へ。レポートは「今まで雑草と戦ってきたのが間違いだった。これからは雑草と共存していくことを決めた」と、壮大な結論で締めくくられました。


雑草全滅大作戦 「風の谷のナウシカ」を想起すらさせる、壮大なエンディング

 今後は雑草を生やしたままにし、必要に応じて草むしりをするとのこと。レポートの末尾には「今までゴメンね」と、優しい言葉が添えられました。

 こうして完結を迎えた研究の4年間について、ねとらぼ編集部はぺこさん家族を取材しました。


雑草の知識と体力がついた有意義な4年間

―― 長期間の研究で、親子ともに大変だったと思います。お子さんの心が折れるようなことはありませんでしたか?

ぺこ 私から見て、心折れている姿は見たことがありません。どちらかといえば、写真係の私が折れそうでした(笑)。寒い日も暑い日も外へ出ることへの抵抗感、蚊との戦い、全て心折れていたのは私だけです(笑)。息子はひたすらやる気まんまんでした。

―― 4年間さまざまな方法で除草を実践されていますが、全てお子さんのアイデアですか?

ぺこ そうです。主に長女の提案が多く、それに長男が賛同し、親が「まぁがんばりん」と見守る感じです。自分たちで決めたことなので、あまり私から口出しできず、たまにヤキモキしていました(笑)。

 例えば2年目に防草シートを使ったとき、「もっと全面に広げないとー!」と思っていましたが、子どもらが真剣にやっていたので黙りました。逆にアドバイスを求められれば意見を言いましたが、ほとんど子どもたちの考えで進行していたので、楽といえば楽でした。

―― 当初の目的は「庭での花火」でしたが、実現したときのお子さんの反応は?

ぺこ とにかく楽しそうでした。テレビ番組の「スッキリ」で取り上げられたときに加藤浩次さんが勧めてくれた「ドラゴン」(関連記事)を遊びました。子どもたちは初めてのドラゴンにかなりはしゃいでいました!

―― レポートのまとめでは、どこに注力していましたか?

ぺこ とにかく全ページに力を注いでいて、特に挿し絵にはこだわりがあるそうです。毎年絵柄が変わっているので、親としてはそこも成長したなぁ、変化したなぁと。全40ページほどで、写真は300枚を超えています。

―― まとめるにあたって苦労されていた点があれば教えてください

ぺこ 「雑草学」という分野まで踏み込んでいて、資料から重要な部分を抜粋するのに苦労していたようです。大人ですら苦労しました。奥が深すぎて(笑)。

―― 研究は「雑草と共存」という結論に至りましたが、今後は庭をどのような方針で維持されるのでしょうか?

ぺこ 庭は今まで通り、私のストレス発散としての草抜きで維持していきます。特に庭を使わない場合は、息子がレポートに書いた通り、そのまま生えていてもらいます。

―― 長い実験を振り返っての、お子さんの感想を聞かせてください。また、次なる計画などありますか?

ぺこ 雑草の知識はもちろんですが、体力がついたことに、本人かなり喜んでいます。実験では3重跳びや逆立ち移動などもしていて、筋肉が付きまくりました! 思わぬ副産物です。次はとりあえず、普通の勉強をがんばるそうです(笑)。

画像提供/取材協力:ぺこ(@peco3575)さん


※価格は記事掲載時点のものとなっています



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2208/08/news205.jpg 仲里依紗、LAで自分を解放「全身タトゥー」姿公開 「英語なんかまじ喋れないけどノリで会話できてる」
  2. /nl/articles/1809/19/news114.jpg 人気女優の顔じゃない! 川口春奈、ほぼ瀕死のグロッキー状態に心配の声「完全に目がいってます」
  3. /nl/articles/2208/09/news101.jpg 川口春奈、トガッてた19歳時の“ガニ股イキりショット”を公開し反響 「野生の春奈ちゃん」「牙を剥く若かりし頃のはーちゃん」
  4. /nl/articles/2208/08/news051.jpg 妻が猫ちゃんを呼ぶと→「にゃあ〜」、しかし夫が呼ぶと…… 完璧に無視する態度の違いに笑いと応援の声
  5. /nl/articles/2208/08/news024.jpg 飼い主「イタズラ誰がやったの?」→しょぼんとする兄柴犬 or ニッコニコの妹柴犬 分かりやすすぎる犯ワンに100%納得
  6. /nl/articles/2208/09/news040.jpg 涼しさ求めた朝散歩、お母さん柴犬→拒否柴発動! ガンとして動かない様子に「まだ寝ていたかったんだね」の声
  7. /nl/articles/2208/08/news202.jpg ひろゆき氏VSガーシー議員らの論争にドワンゴ川上氏が反応 ガーシー議員からの“暴露宣言”に「ただの恐喝」
  8. /nl/articles/1903/09/news018.jpg 「完全におっさんの飲み方」 川口春奈、ジョッキビールをかっくらう“飾らない姿”にファン驚き
  9. /nl/articles/2208/09/news125.jpg 「男闘呼組」岡本健一、53歳の“色気ダダ漏れ”ショットに黄色い声援 「鳥肌たちました」「罪なカッコ良さ」
  10. /nl/articles/2007/15/news150.jpg 子「ごめん、もう仕事できない」→母「はぁい了解っっ」 退職を明るく認めた家族のLINEが優しい

先週の総合アクセスTOP10

  1. 競技中とのギャップ! 高梨沙羅、キャミソール私服でみせた大胆“美背中”に反響 「背中ガッポリ」「魅惑の黒トップス」
  2. かわいい妹すぎ! 北川景子、義姉・影木栄貴の結婚で“お姉ちゃん愛”が爆発する 「姉がどこか遠くへ行ってしまう」
  3. 泣いていた赤ちゃんが笑い声に、様子を見に行くと柴犬が…… 優しくあやす姿に「最高の育児パートナー」の声
  4. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  5. 「若い君にはこの絵の作者の考えなんて分からない」→「それ俺の絵」 ギャラリーで知らないおじさんから謎の説教を受けた作者に話を聞いた
  6. 木下優樹菜、元夫・フジモン&娘たちとディズニーシーを満喫 長女の10歳バースデーを祝福
  7. 黒柴の子犬が成長したら…… 頭だけ赤色に変化した驚きのビフォーアフターに「こんなことあるんですね」「レアでかわいい」の声
  8. 子「ごめん、もう仕事できない」→母「はぁい了解っっ」 退職を明るく認めた家族のLINEが優しい
  9. スタバの新作が王蟲っぽくてファンザワつく 「怖すぎる」「キショいから買いたくなった」
  10. カナダ留学中の光浦靖子、おしゃれヘアのソロショットに反響 「お元気そうでなにより」「別人のよう」

先月の総合アクセスTOP10

  1. 安倍元首相、銃で撃たれて意識不明か 事件時のものとみられる映像投稿される
  2. 野口五郎、20歳迎えた娘と誕生日デート 家族同然の西城秀樹さん長女も加わり「楽しい時間でした!」
  3. 「大阪王将」店舗にナメクジやゴキブリが発生? 元従業員の“告発”が衝撃与える 大阪王将「事実関係を調査中」
  4. この画像の中に「さかな」が隠れています 猫に見つからないように必死! 分かるとスッキリする隠し絵クイズに挑戦しよう 【お昼寝編】
  5. ダルビッシュ有&聖子、ドレスアップした夫婦ショットに反響 「ハリウッド俳優やん」「輝いてます」
  6. 「auの信頼度爆上がり」通信障害でも社長の“有能さ”に驚く声多数 一方で「まだ圏外だぞ…」など報告続く
  7. スシロー、“ビール半額”で今度は「ジョッキが小さい」との報告? 運営元「内容量に差異はない」と否定
  8. スシロー「何杯飲んでもビール半額」開始前にPOP掲示 → 注文したら全額請求 投稿者「態度に納得いかなかった」 運営元が謝罪
  9. TKO木下、海外旅行先で総額270万円のスリ被害に エルメスの財布奪われた“瞬間映像”も公開「くっそ〜……」
  10. パパが好きすぎて、畑仕事中も離れない元保護子猫 お外にドキドキしながら背中に乗って応援する姿があいらしい