ジェットコースターの「大声禁止」は難しい? ジェットコースターマニアに聞く、コロナ禍で感じたこと(2/2 ページ)

» 2020年10月12日 21時00分 公開
[ねとらぼ]
前のページへ 1|2       

 「いつ乗れなくなるかわからない、乗れるうちに乗りたいという気持ちが強くなり、ジェットコースタ―に乗れるありがたさをかみしめて大切に乗るようになりました。乗る頻度が多くなった要因も、乗れるうちに乗りたいという気持ちが関係しています」

 また遊園地を訪れて感じた変化として、「海外のお客さんがいなくなった」「ソーシャルディスタンスのために待ち列が長くなり、混雑しているように見える」「ソーシャルディスタンスの難しいお化け屋敷や室内アトラクションの運休が目立つ」といったことを挙げました。

 「個人的にジェットコースターの写真をよく撮影しているのですが、みんなマスクを着用して間引きして乗車しているので、乗っている人の表情が分からない座席がスカスカの異質な雰囲気の写真になってしまうのが残念です……」(ジェットコースター男さん)

営業再開初日(7月1日)、座席をあけて運行していたコースター(東京ディズニーシー フランダーのフライングフィッシュコースター
人気のない、再開初日の東京ディズニーシー(現在はもっと人が増えているとのこと)
ちなみに東京ディズニーリゾート再開初日、ジェットコースター男さんが最初に乗ったのはジェットコースター「レイジングスピリッツ」。一番乗りだったとのこと

 ちなみに感染対策は各パークによって異なり、例えばジェットコースターを一回走行する度に消毒するパークもあれば、一日に数回の消毒タイムを設けて徹底的に消毒するパークもあるのだとか。「入園前の検温、手指消毒の徹底、各乗り物では一回一回手すりや座席を消毒するなどコロナ対策を徹底して行っている。運営側のパークや現場のスタッフさんの苦労が大変だなと思うことが多々あります」

ジェットコースターを消毒する様子(東京ディズニーシー レイジングスピリッツ

絶叫しない乗り方はできるのか

 感染拡大予防ガイドラインではジェットコースター乗車の際は「大声での発声は控えるよう促す」とされていますが、絶叫しない乗り方は難しいのか聞いてみました。

 「ジェットコースターや絶叫マシンは、本来は絶叫して楽しむ乗り物です。怖くなくても楽しくなるとアドレナリンが出て叫びたくなります。無言で乗っても楽しくないですし、ストレスを発散できません。ですので、絶叫しない乗り方は非常に難しいです……」(ジェットコースター男さん)

 以前には富士急ハイランドの社長(と親会社の富士急行の社長)が“新しい絶叫スタイル”の手本として、マスク着用で終始無言でジェットコースターに乗る映像を公開しています。これによりいかに平常を装って乗れるか挑戦する「真顔チャレンジ」が誕生。「みんなで真顔を競い合うことは、ガイドラインに沿った楽しみ方だと思います」とジェットコースター男さんは評価しています。

 ジェットコースター男さんに、コロナ禍の中でジェットコースターに乗る人に伝えたいメッセージをうかがいました。

 「日本のジェットコースター界は衰退しており、コロナの影響もあり今後も厳しい状況が続くことが予想されます。そんな中でも頑張って運営してくれるパークに感謝して、一人でも多くの方にジェットコースターに乗ってほしいです。運営側の努力を無駄にしないためにも、乗る側も並ぶ際はソーシャルディスタンスを守り、乗車中もマスクを外さない、できるだけ大声での絶叫を控えるなどルールを守って楽しみましょう! ジェットコースター男の使命として、日本のジェットコースターの魅力を全世界へ広めていきたいと思います」

マニアが語るジェットコースターの魅力

 編集部は、ジェットコースター男さんジェットコースターの魅力や印象に残っているジェットコースターもうかがいました。

 「ジェットコースターの魅力は、一言で『かっこいい!』です。乗るのはもちろん、巨大な建造物として見た目もかっこよくて好きです。うねうねしたレールを滑走しているジェットコースターを見るだけで興奮します(笑)。それぞれのジェットコースターに個性があり、体感や乗り心地も全然違うのでそこも魅力の一つです」

個性的なジェットコースターの例としてジェットコースター男さんが挙げた「白鯨」(ナガシマスパーランド)。白鯨がモチーフ
そのほか東京ディズニーランドの「ビッグサンダーマウンテン」(写真。西部時代の暴走列車がモチーフ)や「スペースマウンテン」(宇宙を猛スピードで駆け巡るスペースシャトルがモチーフ)などが個性的なジェットコースターとして挙げられました

ジェットコースターマニアに聞いた「一番怖いジェットコースター」

 ジェットコースター男さんが「一番怖かったジェットコースター」として挙げるのは、台湾にある「グラビティ・マックス」(探索楽園)。世界でも珍しいシーソー型のジェットコースターで、最初はゆっくりと巻き上げて頂上まで登ると途中でレールが切れているという作り。「この先どうなるのかドキドキしていると、頂上でシーソーのようにレールが下に傾き、真下に向いた状態で停止、少し焦らされた後にロックが外れて垂直に落下します。真下に向いた状態でいつ落ちるか分からない恐怖、今まで色んなジェットコースターに乗ってきましたが一番怖かったです」

 またジェットコースター男さんの「印象に残っているコースター」は「チーターハント」「フォーミュラーロッサ」の2つ。

 チーターハントは米フロリダ州「ブッシュガーデン」にあり、名前の通りチーターをモチーフにしたジェットコースターです。「途中に何度も急加速するポイントがありチーターになって獲物を追いかけるような感覚が味わえます。実際にコース途中に本物のチーターがいる(動物園)のも面白いです」

チーターハント(ブッシュガーデン公式チャンネル)

 フォーミュラーロッサはアブダビにあるフェラーリのテーマパーク「フェラーリワールド」にある世界最速のジェットコ―スター。フェラーリのF1マシンをモデルにしており、スタートして約4秒で世界最速の時速240キロに到達。「生身で体験する時速240キロは異次元の世界。速度が速すぎて空中のほこりや虫などが目に入ると危ないので、安全のためにスカイダイビングで使用するゴーグルを着用して乗車するのが印象的でした」

フォーミュラーロッサ

画像提供:ジェットコースター男(@JetcoasterOtoko)さん



前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/05/news034.jpg 天皇皇后両陛下と愛子さま、“仲むつまじいショット” 女性皇族「ティアラ」にも注目…… 80万いいね
  2. /nl/articles/2501/05/news006.jpg 目からウロコな“ビニール袋のたたみ方”が100万再生 超便利な“裏技”に「こっちの方が絶対いい」
  3. /nl/articles/2501/05/news023.jpg 「目がバグる」 どこからどう見ても“平面”にしか見えない千葉のビルが話題 投稿者にその後を聞いた
  4. /nl/articles/2501/05/news002.jpg “100歳おばあちゃん”の朝食作りに密着したら……驚きの姿と「最高の朝食」に大反響 2024年ねとらぼで読まれた【レシピ記事トップ5】を紹介
  5. /nl/articles/2501/04/news056.jpg 「WEST.」、メンバー結婚発表から“YouTube登録者2万人減” 目標の100万人を突破したばかりだった
  6. /nl/articles/2501/04/news025.jpg サバの腹に「アニサキス発見ライト」を当てたら……? 衝撃の結果に「ゾワっとした」「泣きそう」と悲鳴 その後の展開を聞いた
  7. /nl/articles/2501/05/news001.jpg 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
  8. /nl/articles/2501/05/news033.jpg 「昔はモテた」と話す母→全然信じていない息子だったが…… 当時の“異彩を放つ姿”に驚き「わぁ!」「とても魅力的」【海外】
  9. /nl/articles/2501/04/news037.jpg 白髪でやる気がわかなくなった女性、“白髪手術“したら…… “二度見必至な若返り”に「ビックリ」「凄い変わり様」
  10. /nl/articles/2501/03/news005.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」→こだわり満載の完成品に「すごすぎて意味わからない」と大反響 2024年に読まれたハンドメイド記事トップ5
先週の総合アクセスTOP10
  1. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  2. 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  3. 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
  4. 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
  5. チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  6. 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  7. 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  8. 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  9. 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  10. 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
先月の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  3. 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
  4. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  7. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  8. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  9. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  10. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」