漫画版「幼女戦記」作者が職業を隠し漫画教室に通う話が喜劇 先生「あなたはKADOKAWAに向いてそう」 (1/2)
鋭い。
コミカライズ「幼女戦記」作者の東條チカさん(@yooochika)が、職業を隠してマンガ教室へ通うことになった話が大変興味深い内容と見事なオチとなっています。新たな技術を身に着けるはずだったのですが……?
まだ世間でCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)が騒がれていないころ、東條さんは「コミックスタジオ(コミスタ)・クリップスタジオ(クリスタ)非互換問題」により窮地に陥っていました。東條さん自身はコミスタユーザーなのですが、同ソフトはすでにクリスタを後継ソフトとしてサポートを終了。スタジオに入ってくる新人はみなクリスタを使っており、両ソフトの原稿データは完全に互換しておらず無駄な労力が発生していました。
東條さんはコミスタを捨てクリスタに乗り換える決意をしますが、今から使い方を覚えるのは難しく、スタッフのリソースを削って教えてもらうわけにもいかず……。そんな時、クリスタも扱っているという駅前漫画教室の広告が目に入り、職業を隠して通うことになったのでした。
漫画教室初日、「脱サラして漫画家になろうと思っています」といろいろダイナミックな自己紹介をして講習スタート。初日は魅力的なキャラクターの作り方など、翌週はプロットやネーム、その翌週はコマ割りと視線誘導などの講座を受けることに。通常の仕事をしながらマンガ教室に通う、ハードスケジュールをこなす東條さんは、思うのでした。クリスタはまだか……ッ!?
それでも受講に励んでいたある日、「持ち込みを想定したネームを作る」ことになりました。これまで持ち込みをしたことのなかった東條さん、良い人生経験になりそうと本来の目的とは別の意義を発見。仕事の原稿より真面目にネームを切り励みます。
出来上がった話は、冷戦終結時の混乱で偶然にも核弾頭スイッチを手に入れてしまったシチリアマフィアを描いたもの。渋すぎる。講師の評価は「そつなくまとまっていて面白いがコマ割りが大ざっぱ。そして登場人物ほぼ全ておじさんなのが致命的で編集会議で敗北する」。なんてこったい。
そこで、ファミリーのボスである主人公を10代の少女にするという幼女戦記的なアイデアを提案すると、「それはとても良いですね!! 一気に作品の色が変わりますよ」と好感触。東條さん「同士カルロ(幼女戦記原作者)やはり天才か……!!」
そして先生はこのネームとアイデアから、持ち込むなら「KADOKAWAなんてどうでしょうか」と大変ピンポイントな提案が。コミカライズ幼女戦記、KADOKAWAから好評出版中……!
持ち込んで知り合いの編集に当たってしまったらどう説明したものかと焦る東條さんですが、実際に持ち込む必要はないとのこと。ただ、ネームは実践的に目的を持ってやった方が良いということでした。目的……そう、目的!! クリスタ!!
というわけで早くクリスタを触ってみたいと提案するのですが、まずは基礎からということあに。言っている事自体は正しいため素直に従う東條さんでしたが、時を同じくして新型コロナが流行してしまいます。結局、クリスタを習う前に通えなくなり後は独学となってしまったのでした。現在は、よく分からないままクリスタを使い続けているとのこと。なお、バレ防止の為内容にはフェイクも混ぜているそうです。
一連の出来事にネット上では、「見てる方はとてもドキドキして楽しかったですww」「目的のクリスタ習得は達成ならずっっっ…!」「コロナがなかったら今でも通っていたと思うと、卒業のタイミングでどうなっていたのか気になります」「事実は漫画よりも奇なり」「すべらんなぁ」といった声が寄せられていました。
なお、現在は職業を偽った罪悪感が時間がたつに連れ重くなってきたため、もう1度通うことは考えていないそうです。
画像提供:東條チカさん(@yooochika)
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