上諏訪駅「諏訪弁 ほいじゃねェ」(1080円)〜諏訪の温泉文化が生んだ駅弁大将軍!(1/12 ページ)

毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは上諏訪駅「諏訪弁 ほいじゃねェ」(1080円)です。

» 2021年02月23日 10時00分 公開
[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
駅弁 上諏訪駅「諏訪弁 ほいじゃねェ」(1080円)
駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁

【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年12月16日)

駅弁 E353系電車・特急「あずさ」、中央本線・下諏訪〜岡谷間

東京・新宿から約2時間、特急「あずさ」は、諏訪湖の畔に差し掛かります。

車窓には上諏訪温泉の大きなホテル、精密機械の工場、さらには味噌メーカーといった、信州・諏訪らしい風景が広がります。

諏訪盆地の2市1町には、諏訪大社上社の本宮・前宮、下社の春宮・秋宮も点在。

7年に1度行われる御柱祭は、令和4(2022)年に次回の開催が予定されています。

駅弁 片倉館千人風呂(2015年撮影)

この地域は、上諏訪温泉・下諏訪温泉をはじめとした日本有数の温泉地の1つ。

なかでも国の重要文化財に指定された「片倉館」の千人風呂は、昭和初期に建設された一度に100人は入ることができるという、大理石造りの温泉浴場として有名です。

また、豊富な湯量に恵まれているゆえ、町内会ごとに住民向けの共同浴場も多く点在。

諏訪地方は、温泉文化が日常生活のなかに、ごく自然にある地域なんですね。

駅弁 諏訪湖の御神渡り(2013年撮影)

温泉文化の背景には、真冬の諏訪盆地における、底冷えのする気候もありそうです。

その象徴的な現象が、「諏訪湖の御神渡り」。

諏訪湖が全面結氷し、その一部が寒暖差などでせり上がり、「筋」になる現象のこと。

御神渡りが起こると、TVの全国ニュースでも報じられることが多いですね。

果たして、この冬は「御神渡り」、起こるでしょうか?

駅弁 諏訪弁 ほいじゃねェ

そんな御神渡りの写真が掛け紙となった中央本線・上諏訪駅の“駅弁”、「諏訪弁 ほいじゃねェ」(1080円)が、今年(2020年)1月から登場しています。

上諏訪駅近くの「れすとらん割烹いずみ屋」、信州のソウルフードとも云われるチェーン店「テンホウ」、そしてゲストハウスの「TATAMI」がコラボする形で開発。

上諏訪駅改札口脇の「NEWDAYS」で個数限定販売が行われている他、駅から歩いて1〜2分の「いずみ屋」で予約して購入することもできます。

駅弁 諏訪弁 ほいじゃねェ

【おしながき】

  • 龍神おむすび(小林川魚店のわかさぎ唐揚げ、川海老煮付け)
  • 諏訪ギョウザ(テンホウと漬物の松尾商店による、野沢菜漬入り揚げ餃子)
  • 信州ポークの諏訪味噌焼き
  • 鯉の甘酢あんかけ
  • 御柱巻き(凍み豆腐の煮物)
  • 松尾商店の野沢菜漬け
  • 信州りんご
  • かりんの寒天
駅弁 諏訪弁 ほいじゃねェ

「ほいじゃねぇ」とは、諏訪の方言で親しい人に遣う「また会おうね!」の意。

製造する「いずみ屋」によると、諏訪から「あずさ」に乗って帰る方が、“列車のなかで一杯やりながらいただく”おつまみ駅弁をイメージして開発したと言います。

このおむすびのご飯がいい塩梅で、具がちょっとだけ載っているのも、食欲をそそります。

地元のお店とのコラボでできた餃子も後を引かず、信州名物の鯉料理も臭みは全くなし。

作り手の技を感じさせてくれる、美味しい弁当に仕上がっています。

駅弁 いずみ屋 宮坂友子代表取締役

「諏訪弁」を製造するいずみ屋の宮坂社長によると、上諏訪駅ではかつての駅弁屋さん「山なか」の撤退後、オリジナルの駅弁がないことが長年、課題になっていたと言います。

今回、上諏訪駅のNEWDAYSの方とゲストハウス「TATAMI」の方が、偶然同じ町内で、地元専用の温泉共同浴場のなかで意気投合したことが弁当開発のきっかけになったそう。

まさに、諏訪の温泉文化が育んだ“新作駅弁”というわけなんですね。

まもなく発売から1年になるいまでは、旅行者はもちろん、地元の少人数の会合などでも、「諏訪弁」が人気を集めていて、上諏訪の弁当として少しずつ定着してきている様子。

宮坂社長も、「まずは、この諏訪弁を大事に育てていきたい」と話します。

駅弁 E353系電車・特急「あずさ」、中央本線・上諏訪〜下諏訪間

この「諏訪弁 ほいじゃねェ」、今年(2020年)10〜11月にかけて東日本地区で行われた「駅弁味の陣2020」で、見事「駅弁大将軍」に輝きました。

老舗の名物駅弁ではなく、初参加業者、新作での“大将軍”はこれまでにない快挙。

諏訪弁のプロジェクトに携わっている皆さんも、一同驚き、歓喜していると言います。

上諏訪駅ホームの足湯と共に、新たな上諏訪駅の名物が、ここに誕生です!

連載情報

photo

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史

昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。

駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/


※新型コロナウイルス感染症、Go To事業、運行状況に関する最新情報は、厚生労働省、内閣官房、首相官邸、国土交通省・観光庁のWebサイトなど公的機関で発表されている情報、鉄道事業者各社の情報も併せてご確認ください


おすすめ記事

       1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12 次のページへ

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/05/news022.jpg 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. /nl/articles/2410/05/news040.jpg 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  3. /nl/articles/2410/02/news116.jpg 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  4. /nl/articles/2410/05/news023.jpg 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. /nl/articles/2410/05/news018.jpg 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  6. /nl/articles/2410/05/news012.jpg 「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
  7. /nl/articles/2410/04/news048.jpg 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  8. /nl/articles/2410/04/news040.jpg 50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
  9. /nl/articles/2410/04/news025.jpg 「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
  10. /nl/articles/2410/05/news032.jpg 大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声