加賀温泉駅「柿の葉ずし」(1000円)〜駅弁屋さんの厨房ですよ!vol.24「高野商店」編3(1/12 ページ)

毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは加賀温泉駅「柿の葉ずし」(1000円)です。

» 2021年03月11日 08時30分 公開
[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
駅弁 加賀温泉駅「柿の葉ずし」(1000円)
駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁 駅弁

【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2021年1月6日)

駅弁 681系電車・特急「しらさぎ」、北陸本線・大聖寺〜加賀温泉間

名古屋・米原〜金沢間で運行されている、特急「しらさぎ」。

「しらさぎ」の愛称は山中温泉の「白鷺伝説」に由来するとも云われ、JR東海管内の名古屋に直通する列車もあることから、車両の窓枠下にはオレンジのラインも入っています。

北陸本線と並行して工事が進んでいるのは、「北陸新幹線」。

加賀温泉駅周辺にも大きな高架橋が建ち、工事用車両が行き来する様子が伺えます。

駅弁 高野商店・高野宣也社長

近い将来、北陸新幹線の駅も開設される加賀温泉駅を拠点に駅弁を手掛けているのは、福井県の北国街道・今庄宿の旅籠、大黒屋をルーツに持つ「高野商店」。

「駅弁屋さんの厨房ですよ!」第24弾は、高野商店の5代目・高野宣也(よしなり)社長に、駅弁にまつわるさまざまなエピソードを伺っています。

今回は、ふるさとの今庄を離れて、この地にやって来たときの話を伺いました。

駅弁 北陸本線・大聖寺駅

ふるさと・今庄を離れて、石川県の大聖寺へ!

─昭和37(1962)年、北陸トンネルの開通で、高野家は発祥の地・今庄を離れることになりましたが、このときのエピソードはありますか?

北陸トンネル建設の話が進んできたころから、将来は今庄駅に特急・急行も停まらなくなり、駅弁販売はできなくなるだろうという見通しは立っていました。

そこで高野家から(北陸本線沿線で)どこか商売ができる駅を紹介していただけないかと、当時の国鉄へ何度も足を運んで、お願いに行きました。

交渉は難航したそうですが、最終的には石川県の大聖寺駅への移転でまとまりました。

─どうして「大聖寺(だいしょうじ)」だったんですか?

当時の大聖寺は、特急・急行列車が停まり、金沢と福井の中間に位置するということで、駅弁のニーズがあると判断されたようです。

そのころは山中温泉へ向かう、私鉄の北陸鉄道も大聖寺から出ていました。

大聖寺にはもともと、駅弁をやっていた方もいらしたそうですが、そのお店から権利を譲っていただく形で駅弁を販売することになりました。

駅弁 北陸鉄道6010系電車「しらさぎ」号(道の駅山中温泉 湯けむり健康村に保存)

「加賀温泉駅」誕生で、再び移転!

─県境を越えて「大聖寺」にやって来たときは、ご苦労も大きかったでしょうね?

県を越えた全く馴染みのない土地でしたので、それは相当苦労したと思います。

大聖寺は昔の城下町でしたから、新参者が受け入れてもらうまでは、時間がかかりました。

亡くなった父が「今庄に帰りたい……」とこぼしたこともありました。

移ったばかりのころは大聖寺駅だけでの販売でしたが、さらに国鉄と交渉を重ねることで、列車への積み込みもできるようになりました。

─しかし、10年と経たずに昭和45(1970)年、今度は特急停車駅の整理に伴って、作見駅改め、「加賀温泉駅」へ移転することになったんですよね?

当時は、北陸トラベルサービス(車販会社)を通じた特急への積み込みが主力でした。

ですので、大聖寺から加賀温泉へ特急停車駅が変更された以上、駅での駅弁販売も、移らざるを得ないことになりました。

まずは加賀温泉駅に営業所を設けて、大聖寺の工場から運ぶ形を取りました。

いまの加賀温泉駅前の社屋は、平成3(1991)年になって建てたものです。

駅弁 北陸新幹線の建設工事が進む加賀温泉駅

高度経済成長の恩恵を受けた、駅弁屋の移転

─早いもので、去年(2020年)には「加賀温泉駅」が50周年を迎えたわけですね。

当時、北陸本線の優等列車の停車駅だった大聖寺、動橋、粟津を統合するため、その中間にあった作見駅を、特急停車駅として整備して加賀温泉駅に改称しました。

整備に当たっては、地元の地権者による協力もあったと聞いています。

当初は田んぼのなかにあった駅だったと聞いていますが、高度経済成長華やかなころで、駅弁も“黄金時代”と言われた時代の移転だったのは、恵まれていたと思います。

(高野商店・高野宣也社長インタビュー、つづく)

駅弁 柿の葉ずし

高野商店が大聖寺へ移ってきて、まず取り組んだのは、海鮮系の駅弁の開発でした。

昭和48(1973)年の発売以来、高野商店随一の伝統を誇る「かにすし」をはじめ、この「柿の葉ずし」(1000円)も、加賀温泉駅の誕生と共に歴史を刻んできた駅弁の1つ。

加賀地方における「柿の葉ずし」は、前田利家公が金沢城入城の折、献上されたことがその始まりと云われているそうです。

駅弁 柿の葉ずし

【おしながき】

  • 柿の葉ずし(鯖)
  • 柿の葉ずし(鮭)
  • 柿の葉ずし(えび)
  • 柿の葉ずし(鯛)
駅弁 1つ1つ手づくりされる
駅弁 完成!

鯖、鮭、えび、鯛の4つの味が、2カンずつ楽しめる、高野商店の「柿の葉ずし」。

熟練の職人さんの手で、1つ1つ、丁寧に柿の葉に包まれています。

柿の葉を剥がしたときの、フワッと香る酢の香りと、甘めの食感が食欲をそそります。

私は昔、高野商店の「柿の葉ずし」のお陰で、加賀の柿の葉ずし文化を知りました。

駅弁が持つ地域の食文化の発信力は、改めて大きいと感じさせてくれるものです。

駅弁 681系電車・特急「しらさぎ」、北陸本線・加賀温泉〜大聖寺間

北陸トンネルの開通以来、北陸本線は“特急街道”として名を馳せるようになりました。

「白鳥」「雷鳥」「しらさぎ」……さまざまな鳥の名前が愛称に採用されて、その車内では、北陸本線沿線に点在する、各駅弁業者の駅弁が販売されました。

「駅弁屋さんの厨房ですよ!」第24弾・高野商店編。

次回は、加賀温泉駅における駅弁の販売、特急列車への積み込みについて伺います。

連載情報

photo

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史

昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。

駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/


※新型コロナウイルス感染症、Go To事業、運行状況に関する最新情報は、厚生労働省、内閣官房、首相官邸、国土交通省・観光庁のWebサイトなど公的機関で発表されている情報、鉄道事業者各社の情報も併せてご確認ください


おすすめ記事

       1|2|3|4|5|6|7|8|9|10|11|12 次のページへ

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2407/22/news104.jpg 「これは凶器」 祭りで購入した“とんでもない”フライドポテトが420万回表示 「主治医に怒られるレベル」
  2. /nl/articles/2407/24/news013.jpg 深海魚をさばいたら中から光り輝く“お宝”が……! 驚くべき正体に「何これー!!!」「すごくキレイ」
  3. /nl/articles/2407/23/news020.jpg ダイソーの“変な水槽”に魚を入れたら…… 意外な発見に「綺麗」「買いに行きます!」の声続々、驚きのアイデアが話題
  4. /nl/articles/2407/23/news125.jpg 「ごめん本当キツい」 仲里依紗、“円安のあおり”で米ディズニーランドの入場断念へ……10年前の結婚時から“恐ろしい値段”「約倍になってんの」
  5. /nl/articles/2407/24/news014.jpg 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  6. /nl/articles/2407/22/news097.jpg 「花火どころではなかった」 雷雨で中止になった花火大会、雷のすごさが分かる画像に「中止にして良かった」の声
  7. /nl/articles/2407/24/news131.jpg 「やり方がとにかく汚い」プライベート画像流出に『Popteen』専属モデルが言及 「本当につらい」
  8. /nl/articles/2407/22/news083.jpg 「もうこりごりだ〜」 財布に新紙幣を入れたら…… “まさかのビジュアル”に爆笑 「昭和アニメのオチかな?」
  9. /nl/articles/2407/24/news050.jpg 小1の子どもに「オシャレノート」を買い与えたら“まさかの号泣”…… 納得の理由が「そりゃあ仕方ない」と810万回表示
  10. /nl/articles/2407/24/news007.jpg 母「お風呂、超リラックスできるようにしたから」→見に行くと…… 広がっていた“異空間”に「おもろすぎるwww」「クソ笑ったwwしんどい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
  2. 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
  3. 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
  4. 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
  5. ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
  6. 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
  7. もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
  8. アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
  9. スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
  10. 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
  3. 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
  4. 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
  5. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  6. かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
  7. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  8. 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
  9. 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
  10. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」