【独自取材】マクドナルドのポテトに「人の爪」が混入 運営元「混入経路は特定できなかった」(1/2 ページ)

購入者と日本マクドナルドに取材しました。

» 2023年02月13日 11時00分 公開
[上代瑠偉ねとらぼ]

 横浜市内のマクドナルド店舗で購入された「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入していたことが、ねとらぼ編集部の取材で明らかになりました。日本マクドナルドは調査の結果、明確な混入経路の特定には至らなかったとしています。

マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 混入していた人の爪とみられるもの(画像は利用者による提供)
マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 (画像は公式サイトより)

 購入者がマックフライポテトを含む商品を注文したのは、2022年12月18日の22時ごろ。デリバリーサービス「Wolt」を利用して、横浜市内の「マクドナルド 井土ヶ谷店」で、マックフライポテトを含む商品を注文しました。

マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 デリバリーサービス「Wolt」の注文画面(画像は購入者による提供のもと、編集部で一部モザイク加工)
マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 マクドナルド 井土ヶ谷店(画像は公式サイトより)

 ねとらぼ編集部が日本マクドナルドの広報担当者に取材したところ、該当店舗では当日、マックフライポテトの箱のなかに異物が混入しているという購入者から電話での報告を受け、店長が謝罪。店長がすべての商品を購入者の自宅まで新たに配達し、現物を回収したといいます。

 その後、日本マクドナルドは民間の外部検査機関による調査を経て、2023年1月26日に「品質調査報告書」を完成させました。ねとらぼ編集部が入手した品質調査報告書には、人の爪とみられるものは大きさは7ミリほどで、透明感のある淡褐色だったことなどが記されています。

マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 ねとらぼ編集部が入手した品質調査報告書(画像は購入者による提供)

 しかし、人の爪が混入経路については、「(アメリカとカナダにある)製造工場入場者には手袋の着用が義務付けられている」「じゃがいも由来で混入していた場合でも、選別 ・除去工程を経て最終製品まで残る可能性は低いと考えられる」「該当店舗では爪が欠けたり、店舗内で爪を切ったりした従業員はいなかった」として、明確な混入経路の特定には至らないまま調査は終了しました。

 日本マクドナルドは1月26日にはお客様サービス室から、1月28日には該当店舗の店長から、購入者に調査結果を電話で報告。2月1日に横浜市の「南福祉保健センター」が該当店舗を確認した際にも、該当店舗での異物混入の可能性は低いと判断されたとのこと。また、衛生面の改善などの指摘もなかったとの認識を示しています。

 日本マクドナルドの広報担当者は、ねとらぼ編集部の取材に対し、今後の再発防止策について、「店舗では日々使用しているチェックリストがあり、爪の長さや身体の不調がないか、手指に切り傷はあるかなどを確認して、該当するクルーは食品に触れる作業ができません。今後もこのようなチェックリストをベースに、衛生管理・品質管理を徹底したいと思っております」などとコメントしました。

 取材を重ねるなかで、日本マクドナルドと購入者の間には認識の相違も浮かびあがってきました。購入者は南福祉保健センターの担当者から、本件について混入経路は不明だったものの、「手袋を着用していない面があったため、指導した」との報告を受けたと主張しています。

 日本マクドナルドの広報担当者はこの点に対して、当日手袋の着用の有無について聞かれた際、該当店舗の店長は「手袋を着用することで、手洗いが軽視されたり、直接食材に触れないことから衛生感覚が低下したりする危険性があるため、同社では手袋を着用せず、定期的な手洗いを徹底する方針を取っている」など、日本マクドナルドの方針について説明したとコメント。南福祉保健センターの担当者は相づちを打ち、それ以上の言及はなかったとしています。

 広報担当者によると、日本マクドナルドには「手袋をしないのか?」という問い合わせがよく寄せられるものの、同社では上記の方針を取っているとのこと。公式サイトには、「ハンバーガーの調理手順の一つとして、お店では最低1時間に1回以上の手洗いを義務付けています」「カウンターや他の作業から商品を作る作業、ラッピングの作業などに入る時は、必ず決められた方法で手を洗ってから仕事につくように指導しております」などの記述が見られます。

マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 (画像は公式サイトより)
マクドナルド「マックフライポテト」に人の爪とみられるものが混入 (画像は公式サイトより)

 当日のやり取りは口頭だったようで、南福祉保健センターの担当者と店長の間で認識に相違があった可能性もあります。ねとらぼ編集部では南福祉保健センターに確認のために取材を試みましたが、「われわれは機密情報や個人情報を保管している関係で、その内容にはお答えできません」として、回答などは得られませんでした。


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news042.jpg 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  4. /nl/articles/2411/14/news090.jpg ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  5. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. /nl/articles/2411/13/news162.jpg 「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
  9. /nl/articles/2411/14/news035.jpg 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  10. /nl/articles/2411/12/news194.jpg 「予約しました」 サッポロ一番の袋に見せかけた“笑っちゃいそうなグッズ”が話題 「サッポロ一番味噌ラーメン好きがバレちゃう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた