監督降板のスピルバーグが「くっそー!」 悔しいほど面白かった「インディ・ジョーンズ」最新作語る 子役らとの再会ショットも

5月に金曜ロードショーで過去作一挙公開予定。

» 2023年04月28日 18時50分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 米映画監督のスティーヴン・スピルバーグが4月25日と26日に開催された世界で最も影響力のある人物らが登壇するイベント「Time 100 Summit」に登場。自身が第4作まで監督を務めた「インディ・ジョーンズ」シリーズの最新作について感想を述べました。

「Time 100 Summit」に登場したスピルバーグ監督

 スピルバーグは、司会者から見たい映画についての話題で「あなたが監督してない『インディ・ジョーンズ』の最新作は?」と話を向けられると、「ちょうど2日前に(米ディズニーCEOの)ボブ・アイガーがディズニーの重役たちを集めて試写会をしたんだ」「試写会にはジェームズ・マンゴールドと来た」とシリーズ最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」とタイムリーなテーマだったこと明かしました。

 同シリーズは、第4作目までスピルバーグが監督を務めていましたが、最新作では「17歳のカルテ」(1999年)「LOGAN/ローガン」(2017年)などで知られるジェームズ・マンゴールドが監督を務めます。

スティーヴン・スピルバーグが「Time 100 Summit」に登場 シリーズ最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」(画像はYouTubeから)
「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」予告編

 試写後、スピルバーグは「みんなこの映画がとても気に入った。すごくすごく良い作品で、私はジム(ジェームズ・マンゴールド監督)の仕事がとても誇らしかった。明かりがつくと、私は立ち上がって振り向きみんなに『くっそー! このシリーズの作り方を知ってるのは私だけだと思ったのに』って言ったんだ」と明かし、会場には笑いが巻き起こりました。

 「インディ・ジョーンズ」は、米俳優ハリソン・フォード演じるインディ・ジョーンズが秘宝を求め、世界中でさまざまな冒険を繰り広げるアドベンチャー・シリーズ。最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」では第4作目まで製作総指揮を務めたジョージ・ルーカスが退き、監督だったスピルバーグはプロデューサーにまわるという大きな変化が。

 そしてハリソンはこれがインディ・ジョーンズを演じる最後であると明言しており、一時期は米俳優クリス・プラットがインディ・ジョーンズを演じるといううわさもあったものの、ハリソンもスピルバーグも、インディ・ジョーンズとはハリソン・フォードであり他の俳優が演じることはない旨をコメント。シリーズとしても最後の作品となる可能性が高いとされています。

 同作は6月30日に日米同時公開予定。それに先立ち、金曜ロードショーでのシリーズ第4作目までが一挙公開されることも決定しています。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981年)が5月19日、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984年)が5月26日、「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989年)が6月23日、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008年)が6月30日放送と、劇場へ足を運ぶ前にバッチリ予習ができそうです。

 また、当該イベントにはシリーズ第2作目「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」でインディ・ジョーンズの相棒ショート・ラウンドを演じたベトナム出身の俳優キー・ホイ・クァンも参加。同作でヒロインのウィリー・スコット演じ、この作品がきっかけでスピルバーグと出会い結婚した米俳優ケイト・キャプショーとの3ショットを自身のInstagramに投稿しています。

スティーヴン・スピルバーグが「Time 100 Summit」に登場 キー・ホイ・クァンとスピルバーグ夫妻(画像はキー・ホイ・クァンのInstagramから)

 撮影当時との比較写真もシェアされ、「39年経って、ケイト・キャプショーと再会したことで僕の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』との再会は完成しました」とコメントを添えています。

 さらに1982年の映画「E.T.」で主人公の妹ガーティを演じた米俳優ドリュー・バリモアも自身のInstagramでスピルバーグ、キー・ホイ・クァンとの3ショットを投稿。スピルバーグ作品で活躍した子役出身の2人から両頬にキスを贈られるスピルバーグの写真などもシェアされています。

スティーヴン・スピルバーグが「Time 100 Summit」に登場 キー・ホイ・クァンとドリュー・バリモアからキスを贈られるスピルバーグ(画像はドリュー・バリモアのInstagramから)

 スピルバーグは当該イベントで「E.T.」の20周年アニバーサリー特別版において、子どもを追う捜査官が持つ銃をトランシーバーに修正したことについても言及。「間違いだった。あんなことするべきじゃなかった」と述べ、「私たちの映画は全て、それを作ったとき私たちがどこにいたか、世界はどんな様相だったか、私たちの物語をそのとき世はどう受け止めたかの道しるべのようなものなのです」と語りました。

 さらに司会者が最近映画「チャーリーとチョコレート工場」のロアウド・ダール原作小説が現代の価値観に基づき改訂されたニュースに触れると、「私にとっては、神聖なものです。私たちの歴史であり、文化遺産。あのような検閲の正当性は信じません」と“検閲”という言葉を使い回答しました(関連記事)。

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