ボーナスはどうして“夏と冬”の支給が多いの? 夏のボーナスの“平均額”は? この時期気になるあれこれについて調べてみた(1/3 ページ)

素直な語源にくすっとしちゃう。

» 2024年06月14日 06時15分 公開
[近藤仁美ねとらぼ]

 6〜7月に支給されることが多い夏の「ボーナス」。季節柄、そろそろ気になってきた人もいるのではないでしょうか。今回は、その由来や夏・冬に支給されることが多い理由などを調べました。

ボーナスのイメージ画像 この時期気になるボーナスのあれこれ

 なお、ボーナスとはふだんの賃金の他に特別に支給されるお金のことです。欧米では成果に応じて支払われる割増賃金を意味しますが、日本では夏や冬に支給される賞与をさすのが一般的であるため、本記事でも後者の意味で扱います。

「ボーナス」の由来は? どうして夏・冬の支給が多いの?

 さて、ボーナス(bonus)は英語ですが、この言葉はもともと、同じつづりのラテン語ボヌス(bonus)に由来します。ボヌスの意味は、ズバリ「良いもの」。ま、間違いない……!

 また、ボーナスの出る時期として日本で夏と冬が多くなったのは、江戸時代の慣習によるといわれます。当時、お盆と年末には、雇い主から奉公人に衣服や小遣いを渡すならわしがあったのです。

 明治時代には、現代の三菱グループの創業者・岩崎弥太郎が、社員たちに臨時の賞与を出しました。これは、社員の協力によって海外の海運会社との航路争いに勝てたことをねぎらうもので、金額としては各人の給与の1カ月分程度であったといいます。

三菱の社内通達をまとめた『布達原記』の画像 当時の社内通達をまとめた『布達原記(ふたつげんき)』。明治9年12月28日付けで、社員の功績に報いるために賞与を出すことなどが書かれています(画像引用:三菱ホームページ委員会「vol.20 日本初のボーナス」より「布達原記」

 ただし、この賞与は現在のボーナスのように恒例のものではなかったそうで、毎年の定番となったのはもうしばらく後だといわれています。

 ちなみに、厚生労働省の調査によると、昨年(2023年)の夏のボーナスの平均額は39万7129円でした。また、近年は従業員のボーナスが高い企業のランキングなどもあり、例えばYahoo!しごとカタログ『【2024年版】従業員のボーナス額(賞与)が高い企業1526社ランキング』では、さまざまな会社の平均賞与について知ることができます。

参考文献

小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』より「ボーナス」※ネットアドバンス「ジャパンナレッジ」によるオンライン版

ブリタニカ・ジャパン『ブリタニカ国際大百科事典』より「ボーナス(bonus)」※電子辞書版

三菱ホームページ委員会『mitsubishi.com』より「vol.20 日本初のボーナス」

厚生労働省『毎月勤労統計調査』令和5年9月分結果速報等より「特別集計令和5年夏季賞与(一人平均)」(※調査対象は、事業規模5人以上の事業所)

Yahoo!しごとカタログ『【2024年版】従業員のボーナス額(賞与)が高い企業1526社ランキング』

文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)

クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。これまでに、『高校生クイズ』『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』等のテレビ番組の他、各種メディア・イベントなどに問題を提供する。2023年、「Trivia Hall of Fame(トリビアの殿堂)」殿堂入り。著書に『人に話したくなるほど面白い! 教養になる超雑学』(永岡書店)など。

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