「品種改良ってスゲェんやな」 日本のカレーの原点にあたる150年前のレシピを再現  「カレールーの偉大さが分かる」(1/2 ページ)

カレーの歴史って面白い。

» 2024年11月19日 11時20分 公開
[菜の葉ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 近代の食文化史を研究している「近代食文化研究会」(@ksk18681912)さんが150年前のイギリスのカレーを再現してX(Twitter)に投稿。「これは作らねば」「カレーが食べたくなってしまった」と話題になり、記事執筆時点で90万回を超えて表示されています。

日本のカレーの原点にあたるカレーとは

 近代食文化研究会さんはこれまで「牛丼の戦前史」「焼鳥の戦前史」など食文化の歴史について執筆しており、2024年7月には「新しいカレーの歴史 上: 日本渡来以前の諸国のカレー」を出版しています。

 今回話題になっているのは「150年前のイギリス(ビートン夫人)のカレーレシピ、CURRIED FOWLを再現」した投稿。「幕末に日本に渡来した際のイギリスのカレー、つまり日本のカレーの原点にあたるカレーです」と説明付きで再現されたカレーの作り方とはどのようなものなのでしょうか。

150年前のカレーレシピ 用意したカレー粉と小麦粉

 当時のレシピを再現しているため、材料の計量単位も現在と違うようで近代食文化研究会さんは「tablespoon=15ml=小麦粉9グラム(日本の大さじ一杯に同じ)」「dessertspoon=7.5ml=小麦粉4.5グラム」「teaspoon=4ml=小麦粉2グラム」と置き換えて計量しています。

 レシピに書いてあるニワトリ(fowl)1羽はブロイラーのもも肉を280グラムで代用し3〜4人前を作ることに。近代食文化研究会さんは「当時のニワトリ一羽の重量は不明ですが、品種改良が現在ほどには進んでいないので、さほど大きくなかったのではないかと思います」「ちなみに現在のブロイラーの出荷時重量は3キログラムですが、これが60年前だと1.2キログラム(骨も含んだ重量)」と当時と現在の違いも時折挟んでおり、時の移り変わりを感じられます。

 材料のリンゴは「イギリス原産の料理用リンゴ、甘みがなくとても酸っぱい、ブラムリー一択」とのことですが、理由は日本の甘いリンゴではお馴染みの「バーモントカレー」になってしまい、今回再現したいビートン夫人のカレーにはならないからだそうです。なるほど!

 フライパンにバター30グラムを溶かしてお肉とリンゴ、玉ねぎを炒めて薄茶色になったら仔牛のグレービー(肉汁)284ccを注いで煮ること20分。グレービーに溶かしたカレー粉と小麦粉を鍋に入れて30分以上煮込み、最後に生クリーム大さじ2杯とレモン汁大さじ半分を混ぜて完成です! 現代のカレーよりは色の薄いカレーが出来上がりました。

150年前のカレーレシピ 再現された150年前のカレー

 出来上がったカレーについては「ブラムリーの爽やかな香りと酸味、レモン汁の酸味、生クリームのコクがあわさって、ご飯が進みます」「日本のカレーよりは、やはりイギリスのカレーの故郷、南インドのそれに近いのかな、と感じます」と語っています。食べてみたい!

古のレシピの再現に反響

 再現された150年前のカレーにXでは「これはうまそうだな。南インドの爽やかな感じのカレーを再現していたようだ」「品種改良ってスゲェんやなと気付かされるよね」「さいこーに面白い投稿。めっちゃ好きやわ」「興味深い。是非動画で拝見したい内容」「カレールーの偉大さが分かる。作るの大変過ぎ」「こういう古のレシピ、本当に面白い……!」と驚きの声が上がっています。

映像提供:近代食文化研究会(@ksk18681912)さん

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/17/news039.jpg 母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
  2. /nl/articles/2411/13/news167.jpg 砂が入り交じった汚い石 → 磨いたら……? “まさかの正体”に仰天! “200万円相当”の成果に「すごい」「私だったら気が狂う」【豪】
  3. /nl/articles/2411/17/news048.jpg 「すごっwww」 愛知県まで乗り換えなしで行ける都道府県を調べてみたら……驚きの結果が1000万表示 「日本の中心は愛知ってコト!?」
  4. /nl/articles/2411/18/news017.jpg 約2センチの「まりも」を本気で育てたら2年後…… 想像をはるかに超えた“衝撃の姿”に「こんなに大きくなるの!?」「成長条件知らなかった」
  5. /nl/articles/2411/18/news033.jpg 四角いハギレを全部つなげていくと…… プロの大胆リメイクで“便利グッズ”完成!「目からウロコ」「配色かわいい」
  6. /nl/articles/2411/16/news007.jpg まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  7. /nl/articles/2411/17/news029.jpg 沖縄の離島で夜の海を歩いたら…… “まさかの生物”に遭遇しまくり大興奮! 「巨大生物祭りですね」「高級食材いっぱい」
  8. /nl/articles/2411/18/news025.jpg “無給餌”で育てたメダカが2年後、驚きの姿に→さらに半年後…… 放置しておいたビオトープで起きた“奇跡”に「ロマンを感じる」
  9. /nl/articles/2411/18/news013.jpg 寝たい柴犬→お気に入りのクッションに“まさかの”先客が…… 激しい奪還戦に「卑怯なりw」「容赦ないwww」
  10. /nl/articles/2411/16/news013.jpg 自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた