日本のKAWAIIに熱狂的なファン! ドイツのロリータファッション事情:海外オタク見聞録
海外にもファンがいるロリータファッション。ドイツのロリータファッションのファンや元カワイイ大使に話を聞きました。
イスラム教徒女性の間で独特のロリータファッションが誕生していることが先ごろ話題になりました(関連記事)。日本のロリータファッションは海外にもファンがいます。今回はドイツのロリータファッション事情のお話です。
ドイツから来たロリータファッションファン
お話をうかがったのは、ドイツから原宿を訪れたロリータファッション好きのナタリー・クィルマンさん。ナタリーさんはドイツ・フランクフルトでコスプレショップ「コスチュームシュピール」を運営しています。
クィルマンさんは2006年に初来日してから数年おきに日本を訪問しており、今回は4回目の訪日。2010年にはラフォーレ原宿の初売りで福袋を山のように買い、そのときに購入したPUTOMAYO(ロリータファッションブランド)が特にお気に入りとのこと。
「(前回)2010年に来た時に比べて外国人観光客がものすごく増えましたね」との印象を語っていたクィルマンさん。彼女が立ち寄る原宿や秋葉原では特に訪日観光客が多く集まるため、このような印象を持つのも無理ありません
クィルマンさんがロリータファッションに興味をもったのは、アニメのイベントがきっかけ。ドイツでもアニメイベントなどでロリータファンの集まりがあり、コスプレショップの従業員がその集まりに参加していたことから、クィルマンさんもロリータファッションに興味を持ち、虜になったのだそうです。好きが高じて、ロリータファッションのオンラインショップも開設。原宿を訪れたのは、ショップで扱う商品を増やしたいという商談の目的もありました。
欧州ではロリータファッションの入手ルートはまだ少ない状況。ロリータファッションの素晴らしさを伝えようと、原宿のショップなどから商品を提供してもらうよう契約交渉したいとクィルマンさんは語っていました。
ロリータファッションのカリスマが語る
ドイツでロリータファッションがどのように浸透しているのか、元外務省文化交流使(通称カワイイ大使)の青木美沙子さんにお話をうかがいました。
青木さんはカワイイ大使の任期終了後も個人的に海外との交流を行っており、今年もドイツ北部でのロリータファッションファンとの集いに参加しました。ドイツ国内ばかりでなく近隣の北欧諸国などからも参加があり、総勢で200人の大規模なお茶会が開催されました。
お茶会参加者の多くは、日本のアニメで日本文化に興味を持ち、調べていくうちにお姫様のようなカワイイファッションが日本にあり、それがロリータファッションであると知って虜になったそうです。欧州でロリータファッションは少数ながら熱狂的なファンを獲得していますが、まだ入手が困難で日本からの輸入などに頼っています。このようなお茶会での同好のファンとの交流はとても貴重な機会のようです。
青木さんはこのようなロリータファッション愛好者にとっては憧れの存在。ファンにとっては、日本を訪れた際に青木さんがよく利用するお店を訪れるという、いわば聖地巡礼が来日目的の1つとなっているそうです。そんなお店の1つ「チェリーズ」では、来店者全員が海外からの青木さんファンになる日もあると、代表の森英里加さんが話していました。
欧州での女性ファッションは意外と保守的なため、ロリータファッションなどの若い女性向けのファッションは多くありません。イスラム教のロリータファッションのように、世界中のお嬢さんたちにとって、カワイイものは共通なんだなと実感しました。
取材協力:Cerise(チェリーズ)
(松岡洋)
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会長はロリータのカリスマこと青木美沙子さん。