第10回:スコアアップ&劣勢挽回のチャンス! ゲームがますます楽しくなるボーナスステージ:なぜ、人はゲームにハマルのか?(2/4 ページ)
同じく、コナミが1983年に発売したアーケードゲーム「ジャイラス」でも一定間隔でボーナスステージ(※本作ではチャンスステージと呼びます)が登場します。本作では「ギャラガ」と違って、ボーナス面の最中でも動き方によっては自機と敵のキャラクターが接触してしまいますが、やはり敵に触れてもミスにならないよう配慮されています。
また、ボーナス面の直前のステージをクリアすると、自機が別の惑星へとワープする演出が必ず入るようになっているので、プレイヤーに対してボーナス面の到来と同時に物語の舞台がどんどん進んでいることを実感させる効果も盛り込んでいるのです。
※プレイステーション版「コナミ80'sアーケードギャラリー」を使用
(C)1998 1999 KONAMI ALL RIGHTS RESERVED.
次の紹介するムービーは、ジャレコが1985年に発売したファミリーコンピューター用のソフト「エクセリオン」。本作では、4ステージクリアするごとにボーナスラピッドステージという名のボーナス面が登場し、敵を1機倒すごとに100点ずつ入るようになっています。また、ボーナス面の間はやはり自機が無敵状態となります。
本作ならではのボーナス面の特徴は、ステージ終了後に得点とは別に敵を倒した数の分だけシングルビームという武器の残り弾数が増えるメリットもあります。敵を1機倒すごとに1発ずつチャージされますが、合計40機が出てくるすべての敵を倒したときにはさらにオマケがついて60発補充されるようになっています。シングルビームはボタンを押したままでオート連射になるとても便利な武器ですが、発射できる弾数には制限があり(※ストック数は画面右下に表示されます)、もし弾切れになった場合は使用することができません。ボーナス面で稼げば稼ぐほど、それ以降のステージがやはり有利に戦えるというわけですね。
さらに驚くことに、ボーナス面に限りシングルビームの残り弾数が例えゼロになっていても、ビームが無制限に撃てるように実は配慮されているのです。このアイデアを最初に考えた方はホントにスゴイと筆者は思います!
※ファミリーコンピューター版を使用。
(C)1985 JALECO
いかがでしょうか? これらのムービーおよび画面写真を見ていただければ、ボーナス面に限り絶対にミスにはならいなという特別ルールを設けたことによって、プレイヤーは一切のプレッシャーから解放され、思う存分敵を撃ちまくる快感を堪能できることがよくおわかりいただけたのではないかと思います。
それにしても、今回ムービーでご紹介したシューティングゲームの3タイトルは、いずれもボーナス面に登場する敵機の数が40機になっているのは実に不思議かつ面白い一致ですよね。もしかしたら、「40」という数字にはビデオゲームの世界において何か特別な意味があるかも? これもまた今後の研究課題になりそうですね……。
毎回ステージクリアするごとにボーナスゲームが出現する意味とは?
ここからは各ステージをクリアするごとに、毎回ボーナスゲームがプレイできるようになっている作品の例を調べていきます。
まずは任天堂が1985年に発売した、ファミリーコンピューター用ソフトの「アイスクライマー」から見てみましょう。本作ではブロックを壊してフロアの最上部へ登るとステージクリアとなりますが、次のステージへ進む前にボーナスゲーム必ずをプレイするルールになっています。ボーナスゲームでは、40秒の制限時間以内に獲得したアイテムの数に応じた得点が入り、さらに頂上からジャンプして上空にいるコンドルにつかまれば、高得点の特別ボーナスがドカンと加算される仕組みになっています。
前述した「ギャラガ」や「ジャイラス」との決定的な違いは、ボーナスゲーム中は敵のキャラクターこそ一切出現しませんが、途中で一度でもミス(画面外に落ちる)をすると即ゲームが終了してしまうこと。頂上へ行くためには、高い位置にある足場へ何回もジャンプして飛び移ることが必要ですが、ジャンプが成功するタイミングはかなりシビアにできているため、頂上へたどり着くだけでもなかなか大変です。ただし、ボーナスゲームではミスをしても主人公のストックは減りませんので、プレイヤーが失敗を恐れずにチャレンジできるという点は「ギャラガ」などと共通しています。
(C)1984 Ninetendo
このような、「1回失敗したら即オシマイ! だけど主人公のストックは減らない。」というシステムを採用した例は、ジャレコが1986年に発売したファミリーコンピュータ用ソフトの「アーガス」にも見ることができます。
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