上司に『鬼滅の刃』を貸したら思いもよらぬいい話に……。大塚紗瑛(@_easae_)さんの体験談が、コンテンツの力を感じさせてくれます。

漫画を通して体験したいい話
ひょんなことから上司と漫画の話で盛り上がった大塚さんは、彼女に『鬼滅の刃』のコミックスを貸し出します。
すると、どうやら上司の息子さんも『鬼滅の刃』を読み始めた様子。「息子は8巻まですすんでた」「息子が『もう映画見たでしょ』って言ってたけど見たの?」と、上司との会話にたびたび息子さんの話題が上るようになりました。


大塚さんは「『鬼滅の刃』を貸してくれた人」として強く認識されているようで、上司伝いに感想や質問が飛んできます。話題は『鬼滅』以外の作品にまで広がり、いつしか3人は漫画を介して自然とコミュニケーションを取るようになっていきました。
そんなある日、上司が「大塚さんありがとね」とポツンとつぶやいたのです。


「『鬼滅の刃』を貸してくれて」――上司は真剣な雰囲気で続けます。聞けば息子さんは反抗期真っ盛りで、つい最近までろくに会話も無かったのだとか。しかし『鬼滅の刃』という共通の話題が生まれ、いつしか息子さんの方からよく話しかけてくるようになったのだそうです。
「それは『鬼滅の刃』が面白いからで、私はただ勧めただけ」と返す大塚さんに対し、上司は「そんなことないよ」「ありがとう」とまっすぐな表情でお礼を伝えるのでした。
作品が人と人の間に影響を及ぼすという、奇跡のような瞬間を間近で目撃し、コンテンツの素晴らしさを再認した大塚さん。自分も作家のひとりとしてうらやましさを感じつつ、大きな社会現象の中で起きたごく個人的な「あたたかい話」が伝わればうれしいとつづっています。


今回は「鬼滅の刃」がきっかけでしたが、どんな形のコンテンツであれ、話題にせずにはいられないパワーを持った作品は、触れた人の世界を変えていくのでしょう。とてもすてきなお話でした。
作者の大塚紗瑛(@_easae_)さんは、介護職員としての日々を描いた漫画や絵日記をInstagramに投稿しています。
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