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» 2005年08月24日 17時51分 公開

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:石段と百ます計算と「ドンキーコングJR.の算数遊び」 (2/2)

[ゲイムマン,ITmedia]
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百ます計算とDSトレーニングと算数遊び

 再び、百ます計算の話に戻るが、陰山校長とは別の観点から、百ます計算を推薦しているのが、東北大学医学部の川島隆太教授である。

 川島教授の説では、複雑な計算をじっくり解くよりも、百ます計算のように単純な計算を数多くこなしていくほうが、脳の前頭前野が活性化されて良いらしい。

画像 「ドンキーコングJR.の算数遊び」では、1ケタ同士の掛け算もできる。足し算は2ケタ〜6ケタ

 「ドンキーコングJR.の算数遊び」でも、ケタの小さな足し算、引き算を行なうことで、百ます計算と同様の効果が得られるのではないだろうか?

 もっとも、短時間で数多くの問題をこなす百ます計算とは違い、「算数遊び」では1問ごとにJR.を動かして、つり下げられたチェーンを上り下りさせなければならない。

 百ます計算と同じ効果が得られるかどうかは、ちょっとわからない。

 ただ、このゲームでは、筆算の形式で問題を解いていく。

 つまり、大きな数同士の計算も、各ケタごとに分割して計算することになる。

 したがって、大きな数を計算するほうが、むしろ百ます計算に近い形になっているのかもしれない。

画像 6ケタ+6ケタの足し算も、1ケタの足し算6回に分割できる。1問ごとに、簡単な計算を6回繰り返すことになるわけだ

 川島教授といえば、くもん出版から発売されている「脳を鍛える大人のドリル」シリーズの著者。

 また、ニンテンドーDSの「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」(DSトレーニング)を監修した人物としてもおなじみだろう。

 DSトレーニングの前にも、セガトイズの「脳力トレーナー」を手がけ、これもヒットさせている。

JR.がいちいちチェーンを上り下りする理由とは?

 「ドンキーコングJR.の算数遊び」の惜しいところは、ちょっとゲームが単調な点。

 「ドンキーコング」や「ドンキーコングJR.」は、バラエティに富んだ面構成が魅力だった。

 それらと比べてしまうと、「ドンキーコングJR.の算数遊び」、特に計算練習モードは、どうしても単調さが目についてしまう。

画像 CALCULATEモードでは、1〜9の数字と+−×÷を使って、ドンキーコングの示した数を早く作ったほうが勝ち。記号の取り合いが盛り上がり、EXERCISEモードより評価が高い

 また、数字を選ぶときに、いちいちドンキーコングJR.を、それぞれのケタに対応するチェーンのところまで移動させ、チェーンを上り下りさせなければならないのも気になる。

 目の前に1〜0を並べておくほうが早いと思うのだが、なぜJR.はこういう、手間のかかる方法で計算をするのだろうか?

 歩いたり、体を動かしたりすることで、脳が活性化すると一般に言われている。

 これには「神経細胞が刺激される」「ドーパミンが出る」「ストレスが解消される」など、複数の理由が考えられている。

 もしかしたらJR.は、1回1回歩いてチェーンを上り下りすることで、脳を活性化させて、計算に役立てようとしたのではないだろうか。

 その論理でいけば、石段の上り下りで日々鍛えられた尾道の人は、すごく賢いことになる。

 尾道は、町じゅう、坂と石段だらけ。

 海と山に挟まれた土地なので、急斜面に市街地が発展したのだ。

 景色はきれいなのだが、いざ歩くとなると、どこへ行くにも坂ばかりなので、けっこうつらい。

画像 大林宣彦監督の映画「転校生」で、小林聡美さんと尾美としのりさんが転がり落ちた、御袖天満宮の石段。尾道の市街地には、こんな石段がいたるところにある

 土堂小学校の前にも急な石段があって、ここを上らないと学校には行けない。

 これだけきつい道を毎日通っていれば、脳の神経細胞もさぞかし刺激されることだろう。

 実際、尾道にはときどき、不思議な能力を持つ人が現れる。

 ラベンダーの香りをかぐだけでタイムトリップできる高校生とか、突然神様になってしまう中学生とか。

 ホリエモンさんも本当は、そんな尾道の優秀な人材を発掘するために、広島6区からの出馬を決めたのかもしれない。

 ドンキーコングJR.も、脳を鍛えるために、あえてチェーンを上り下りしながら計算をしていったのだ。

 間違いない。

画像 土堂小学校の正門前から見える景色がこれ。きれいな海が正面に見えて、眺めているだけでアルファ波が出そう

 もっとも、もし本当に石段の上り下りが脳を鍛えるのであれば、陰山校長が赴任するより前から、土堂小学校はもっと話題になっていたはずだと思うが。

画像 千光寺山の展望台から眺めた景色。あちこちに残る古いお寺や、海の向こうの島々とも相まって、尾道という町には独特の景色が展開されている。映画の舞台によく使われるのもうなずける
(C)1983 Nintendo

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