日本のXbox 360市場をどこまで牽引することができるのか?「DEAD OR ALIVE 4」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年01月06日 16時24分 公開
[松井悠,ITmedia]
前のページへ 1|2       

オンラインで対戦プレイを楽しもう

 本作は、Xbox 360の最大の特徴である「Xbox Live」に完全対応しており、(お互いの回線速度が許す限りではあるが)世界中のプレーヤーとオンラインプレイを楽しむことができる。

 ゲームロビーに入れるのは最大で16人までだが、ゲームを同時にプレイできるのは2人まで。待っているプレーヤーはその間チャットをしながら出番を待つことになる。用意されているチャットは、ロビー、対戦中にともに使用できるボイスチャット、ロビーでのみ使用できるテキストチャット(USBキーボード対応)の2種類。また、対戦時に得られるポイントを使ってロビー用のドールと呼ばれるアバターやハウスをカスタマイズすることが可能だ。

 テキストチャットの実装は「コミュニケーションはとりたいけど、ボイスチャットで声を出すのは(環境的、気分的に)ちょっと……」という人にはうれしい機能といえるだろう。ただ、個人的には環境が許すのであればぜひともボイスチャットの世界に入ってきて頂きたいと思うのだが……。

 オンラインで用意されているモードは「勝ち残り」、「負け残り」、「組み手」、「サバイバル」、「トーナメント」、「チームバトル」の6種類。マッチングはオンライン上の自分のランクにあわせて対戦相手を検索することができるので、XboxLiveフレンドが少ないうちはいろいろな部屋に入ってみるといいだろう。

ボイスチャット、キーボードチャットの両方に対応しているロビーの風景。写真の奥にあるテレビモニターでは、対戦中のプレイヤーの試合がほぼリアルタイムで表示されている

 筆者は「DOAU」や「ストリートファイターアニバーサリーエディション」を初代Xboxでプレイしていた頃「オンラインで対戦格闘ゲームなんてできるの?(タイム)ラグが多いんじゃない?」という質問を受けることが多かった。

 正直なところ、ラグは皆無ではない。正確に言うと「ほとんどラグを感じない対戦相手」と「全然ゲームにならないほどラグが発生する対戦相手」の2つに分かれる。3D格闘ゲームプレーヤーにわかりやすく言うとラグを感じない場合「相手の起きあがり蹴りを見てから返し技(ホールド)を仕込んで間に合う」程度で、ほとんどプレイに差し障りはない。ただし、海外や、ネットワークの相性が悪いプレーヤーと対戦する場合は、その限りではなく、ゲームが途中で止まってしまうこともしばしば。こういったケースに出会ってしまった場合は、自分のネットワーク環境を見直すか、残念ながらその人との対戦をあきらめるしかないだろう。

 ただ、個人的な体感の結果ではあるが、ADSLの10Mbps以上の人であればほとんどの人と快適に対戦プレイできると思われる。「対戦格闘ゲームはプレイしたいけど、ゲームセンターに行っても人がいないなぁ」という人にはぜひおすすめしたい。

 オンラインのプレイ料金はXbox Liveの基本料金(1カ月分819円〜年間5229円)のみと、かなり割安感がある。Xbox 360ユーザーで、まだオンラインにつないでいないという方は、この機会にぜひXbox Liveの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか?

オンラインモードでは、キャラクターランキングや、勝率など、様々なデータが閲覧できる

やり込み要素満載、年末年始にたっぷり遊び倒せる良作

 2度の延期を経て発売されただけあって(というのも変な話かもしれないけれども)、ゲーム自体のクオリティは非常に高い。しつこく何度も繰り返すようだが「DOAシリーズは格闘ゲームとしてしっかり作ってある」ので、色眼鏡で判断せずにぜひ自分の目で一度しっかりと試してみてから評価を下してもらいたい。

 ストーリーについては、筆者は個人的に「格闘ゲームにはストーリーなんて必要ない、ゲームがおもしろければいいや」と思っているので、やや置いてけぼり感の強いムービーについても「まぁ、こんなもんなんだろうなぁ」と納得している。ただ、最初に見るエンディングムービーはボタンでスキップできないので「この風景、人に見られたら恥ずかしいなぁ(と思いながらも目は釘付け)」という状態だった。

 ちょっと気になった点としては、難易度ノーマルのコンピュータの反応が恐ろしいほど(というか、「これ、イカサマ!」というくらい)早く、ラスボスを倒すまでに数十回コンティニューなんていうのもざらにあった。格闘ゲームファン以外のプレーヤーも多く購入するタイトルであるが故に、イージーモードをつけるなどの配慮がもう少しあってもよかったのでは、と思われる。

 オンラインで若干気になる点として、キャラクター選択を毎回しなければいけないこと(連戦時は位置を記憶しておいてほしかった)、プレーヤーポイントが増減するランク戦しかできないこと(できれば、フレンド専用のランク対象外の練習モードがあるとうれしい。いろいろな技やコンボをお互いに見ながら練習できれば、もっとレベルが上がるのでは)などが挙げられる。パッチがあたるのであれば、オフラインモードの部分も含めて、実装してもらえればうれしいところ。

 DOA4はオフラインのモードをすべてのキャラクターでクリアしたとしても、オンラインにはまだ見ぬ強豪プレーヤーが数多く存在する。対戦プレイだけではなく、サバイバルモードやタイムアタックの世界ランキング上位を目指すのもアリ。そして、おそらく大きなトーナメントイベントも今後発表されると思われるので、それに向けて練習を重ねるのも対戦格闘ゲームの一つの楽しみといえるだろう。筆者も今後、ほぼ毎日プレイする予定なので、オンラインで見かけたら声をかけていただければ幸い。

「対戦相手のとのコミュニティー構築」もオンラインプレイが可能なDOA4ならではの遊び方といえる。本作をきっかけにしてやや下火になっている格闘ゲームに多くの人が触れる機会となれば、またこのジャンルも盛り上がっていくのかもしれない
DEAD OR ALIVE 4
対応機種Xbox 360
メーカーテクモ
ジャンル3D格闘
発売日2005年12月29日
価格8190円(税込)
(C)TECMO,LTD. Team NINJA 2005


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2408/31/news036.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  2. /nl/articles/2408/30/news121.jpg 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. /nl/articles/2408/31/news073.jpg 「よくこんなものが……」 米不足でメルカリに米出品→疑問の声も 運営は“禁止出品物”に「然るべき対応」
  4. /nl/articles/2408/31/news025.jpg 次男に塩対応の柴犬、いよいよ次男の帰省最終日を迎え…… 本音が出た瞬間に「不意に泣かせるのやめて欲しい」と感動の声
  5. /nl/articles/2408/30/news017.jpg 最上位グレードのハイエースを“50万円の底値”で購入したら…… 驚きの実物に「ある意味最強」「正直、羨ましい」
  6. /nl/articles/2408/30/news188.jpg 実写「着せ恋」、キャストに物議 海夢の再現度が高すぎるタレントを推す声あがる 「逆になんであかせあかりさん以外の人……」
  7. /nl/articles/2408/29/news193.jpg 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  8. /nl/articles/2408/28/news142.jpg 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. /nl/articles/2408/31/news084.jpg 仕事早いな! 大谷翔平の愛犬“デコピン”、大反響の始球式がさっそくTシャツ化 「こ、これは……」「欲しい!」と爆売れの予感
  10. /nl/articles/2408/30/news113.jpg 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  2. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  3. 「苦手な芸能人は誰?」 あのちゃん、女性芸能人を“実名で即答” 「ここ最近で一番笑った」「強すぎる」
  4. ホテルでチェックアウト、忘れ物で多いのは? ホテル従業員が教える「圧倒的に多い忘れ物」
  5. 乳がん闘病中の梅宮アンナ、抗がん剤治療で「髪の毛ほとんどなくなっています」 帽子かぶり「ああ、来たか」
  6. 「キティちゃんのお面だと思ったら……」 ひっくり返すと“まさかの正体”に11万いいね
  7. 「凄すぎる…」「ガチで滝」 “市ケ谷駅の冠水”が衝撃与える 階段に大量の水が流れる様子も…… 東京メトロに経緯を取材
  8. 「早すぎます」「一体なにが」 52歳ボディービルダー、訃報1週間前に最期の投稿で“人生初の試み” 恋人は「亡くなる数時間前まで普通にお出かけも」
  9. お盆で帰省した次男に、柴犬も猫もまさかの反応→どちらも豹変して爆笑 「涙出てきました」「おもろ可愛過ぎ(笑)」
  10. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」