ドラクエ祝成人。クラシックコンサートに大人の魅力感じました(2/2 ページ)

» 2006年01月30日 14時28分 公開
[塙恵子,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 会場はまさに満員御礼の状態。カップルや若い女性の姿が目立っていた。「序曲」が始まると、観客は一斉にドラクエの世界に引き込まれる。

「つらい時を乗り越えて〜急げ!ピンチだ」で活躍した打楽器を次々に紹介するなど、すぎやま氏はテンポよい語り口で終始会場を沸かせていた

 宣言通り2部では、のだめカンタービレの話題に移った。すぎやま氏は「読んだことある人〜」といって観客に質問。同氏は取材中「まったく知らなかったら困るな」と不安を口にしていたが、1/3以上の観客が知っていたようだ。さらに作者の二ノ宮知子さんの話に及んだ。二ノ宮さんは、コンサートで演奏を担当する東京都交響楽団を取材しており、13巻では常任指揮者のジェイムズ・デプリースト氏も登場する。すぎやま氏は「オーケストラの基本をしっかり押さえている」と二ノ宮さんを高く評価し、現在発売されている14巻すべてを読破したと明かした。「ドラゴンクエストコンサートと、のだめカンタービレの両輪でオーケストラ音楽の普及活動を促進したい」と抱負を語った後、「ドラクエじゃなくてコミックの宣伝してしまった」と言って会場を笑わせていた。

 その後MCを入れず、エンディングまで9曲続けて演奏される。指揮者、演奏者の圧倒的なオーラは目が離せず、エンディング曲「空と海と大地」のピアノ演奏は特に存在感があった。約2時間半の公演は鳴り止まぬ拍手とともに終了。同氏は最後の最後まで手を振り、ゆっくりと舞台を後にした。

 公演終了後、後方から「パパ、帰ったらドラクエの本読んでいい?」と父親にせがむ子どもの声が聞こえてきた。大人から子どもまで愛されるドラゴンクエスト。このコンサートが、オーケストラ入門の第一歩になっているのだと改めて感じた瞬間だった。

 すぎやま氏は2006年も大忙しのようす。2月22日に開催される「金管五重奏による『ドラゴンクエスト』コンサート」を始め、全国各地での公演が予定されており、ドラクエ節目となる2006年はさらなる活躍を見ることができそうだ。

「金管五重奏による『ドラゴンクエスト』コンサート」
日時2月22日 午後6時15分開場/午後7時開演
会場紀尾井ホール(東京都千代田区紀尾井町6−5)
演奏東京メトロポリタン・ブラス・クインテット
司会すぎやまこういち
チケット料金全席指定4000円(税込)車椅子席の申し込みはスギヤマ工房へ
チケット販売チケットぴあ0570-02-9990 午前10時〜午後6時(オペレーター対応)/0570-02-9999 午前10時〜午後11時30分(自動音声)
ローソンチケット(Lコード32317)0570-000-777 午前10時〜午後8時(オペレーター対応)/0570-063-003 24時間(自動音声)
CNプレイガイド0570-08-9990 午前10時〜午後10時
問い合わせ先スギヤマ工房03-3446-7762(月〜金 午前10時〜午後6時)

「交響組曲『ドラゴンクエストVIII』新春公演」
第1部序曲
馬車を曳いて
穏やかな街並み〜静かな村〜錬金がま
広い世界へ〜大平原のマーチ
対話
ひんやりと暗い道〜暗い道の奥で
讃美歌に癒されて〜修道僧の決意
つらい時を乗り越えて〜急げ!ピンチだ
神秘なる塔
そうだあの時は〜それ行けトーポ
雄叫びをあげて〜難関を突破せよ
第2部この想いを…
城の威容〜王宮のガヴォット〜城の威容
詩人の世界
海の記憶
忍び寄る影
闇の遺跡
大聖堂のある街
終末へ向かう
おおぞらをとぶ
ドルマゲス〜おおぞらに戦う
空と海と大地
アンコール空飛ぶベッド
序曲
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた