RPG要素の導入でよりお手軽に――アクション下手、シリーズファンともにプレイしてみるべし:「新 鬼武者 DAWN OF DREAMS」レビュー(4/4 ページ)
多彩な攻撃方法を持つ、アクションRPGに近い作品
従者システムがあることで、剣の腕が未熟でも、アイディア次第で先へ進める可能性はさらに高まっているが、仕掛けを解く能力などを考えると、ある程度は全員を育てていかないとつらくなってしまう。ひとりでバッタバッタと敵を斬っていた過去作とは明らかにゲーム性が違ってきているのだ。
新 鬼武者は、シナリオが各章に分かれ、章ごとにマップが切り替わるという構造を採用している。ミッションクリア型のアクションゲームによく見られる作りだ。ただし、1度クリアしたステージは、その後、何度でも再挑戦することができる。目的は、経験値や金を稼いだり、武器・鎧を強化するために魂を集めることだ。秀康を含めて5人もメンバーがいると、全員を強化していくのには、かなりの金や魂が必要になる。その意味でステージへの再チャレンジは、いわば必須となるだろう。
同じマップへ何度も足を運びながら、メンバー全員を強化して敵と戦っていく。新 鬼武者は、システムの改良を行った結果、剣劇を主体としたアクションゲームから、アクションRPGに近い作品へと生まれ変わったのだ。その意味では、これはまぎれもなく新の名を冠するべきだと言えよう。
ただ、アクションの技量が低くても何とかなるということと、アクションの腕を磨き込むということは矛盾しない。作り手のほうでも、アクションゲームとしてのやり込みを求める趣向をちゃんと用意している。その端的な象徴が、各ステージに複数セットされた「鬼武侠」だ。
アクションRPGに近いポジションとなったのは、アクションが苦手な人の救済措置を二重三重に設けていった結果かもしれない。ただ、その変化は旧3作以来の試行錯誤の上に築かれている。アクションの醍醐味という、旧作の発想を一新して、新シリーズが始まったわけではないのだ。その意味で、ライトユーザー向けではあっても、旧作のファンでも十分に楽しみながらプレイすることができるはずである。
新 鬼武者 DAWN OF DREAMS | |
対応機種 | プレイステーション 2 |
メーカー | カプコン |
ジャンル | 戦国サバイバルアクション |
発売日 | 発売中 |
価格 | 7329円(税込) |
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