一足お先に次世代機気分――HDTV+5.1chで現行機を遊ぶススメ Part5:ゲームキューブ編(4/4 ページ)

» 2006年02月16日 17時10分 公開
[小泉公仁,ITmedia]
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海外版でもっとHDTV+5.1chを楽しむ

画像 2004年に発売されたXboxの「MX UNLEASHED」。現行機では数少ない1080i対応ソフトで、2年前に発売されたソフトとは思えないほど解像感の高い映像が魅力。なお、続編の「MX vs. ATV UNLEASHED」も1080iに対応しているが、どちらも日本では未発売

 ここからは余談になるが、480p以上の映像出力や5.1chサラウンドの音声出力に対応したソフトは、海外の方が充実している印象がある。最後に、そうした日本未発売のソフトを、画面ショットを交えてちょっとだけご紹介したい。

 まず1本目は、Xbox版の「MX UNLEASHED」(THQ)というモトクロスのゲームで、Xbox用ソフトでも数少ない1080iに対応している。発売から2年が経過しているソフトだが、1080iの映像は実に精緻で、それほど古さを感じさせない。ドルビーデジタル5.1chのサラウンド音声も臨場感があり、観客の歓声があちこちから聞こえるのがおもしろい。


 2本目は、こちらもXbox用で「X-Men Legends II:Rise of Apocalypse」(アクティビジョン)。Part4でも取り上げた「X-Men Legends」の続編で、海外では昨年の秋に発売されている。このソフトは、1作目と同様の720p表示に対応しているが、その映像の美しさは前作以上で、次世代機の映像と比較しても決して見劣りしない。

画像 前作と同じく720p対応の「X-men Legends II:Rise of Apocalypse」。今作では“サンファイア”までプレーヤーキャラとして使えるなど、X-Menファンでさえ驚くマニアックな作りだが、予想通り、日本で発売される気配なし……
画像 フル画面表示ではないのが残念だが、ムービーシーンのクオリティも大幅アップ

 最後に、GCのみで発売されている「Geist」(任天堂)を取り上げたい。これは、「n-Space」というアメリカのデベロッパーが開発し、北米市場向けに任天堂がリリースしたアクションアドベンチャー。ある者の陰謀によって、生きながら幽霊のようにされてしまった主人公が、自身の肉体を取り戻すためにさまざまな物(人や動物や、ときには掃除用のバケツも)に乗り移って、事の真相を明らかにしていくという内容だ。このゲームは、480p、16:9ワイド、プロロジックII対応で、ビジュアル、サウンドともにGC用ソフトの中では屈指のできばえ。日本でも“発売日未定”で発売予定リストにあがっているが、任天堂ソフトでは珍しく残酷表現がやや強い内容だけに(北米でのレーティングも「MATURE 17+」指定)、実際に発売されるかどうかは疑問……。

画像 任天堂が北米市場向けに昨年夏に発売した「Geist」。グラフィックの美しさ、サラウンド音声の臨場感など、完成度は高い。ただし、難易度も恐ろしく高い……
画像 ちなみに、海外で売られているGCソフトは、パッケージの形状も日本のものとは違う(DVDトールケースと同じサイズ)


 5回にわたって連載をお届けしてきたが、その間、現行機のさまざまなゲームをHDTV+5.1chでプレイしてみて思うのは、同じソフトでも環境を変えるだけで、こんなにも没入感が変わるものかということ。購入当時はさほど夢中になれず、ほとんどプレイせずに放置していたソフトでも、HDTVと5.1chの環境でプレイしてみたら印象ががらっと変わったものが多くあった(それで、仕事を忘れて遊び続けてしまったり……)。TVをHDTVに買い換え、さらに5.1chのホームシアターセットも購入するとなるとかなりの出費になるが、もし導入される暁には、ぜひ現行機用の高画質ケーブルやオーディオケーブルも一緒に買って、ハイクオリティな映像やサウンドを楽しんでみていただきたい。どのハードについても、投資に見合うだけの満足感はきっと得られるものと思う。

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