11回目のプロポーズ――やっぱりオレ……「KOF」が好きッス「ザ・キング・オブ・ファイターズ イレブン」レビュー(3/3 ページ)

» 2006年06月22日 15時01分 公開
[仗桐安,ITmedia]
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 「ネットワークマッチ」はKDDIが提供するマルチマッチングBBを利用して多くの人とオンライン対戦をするモード。今回は発売前のプレイであったために、検証できなかったが、今までのマルチマッチングBB対応のSNKプレイモアタイトルと同様に「ネオジオランド○号店」と称する各部屋に入って対戦相手を探す形式になるようだ。

 各プレーヤーにはポイントやレベルなどの設定が与えられるので、それらを上げていくために、日本全国の強豪たちと戦うことになる。発売後の群雄割拠なネオジオランドが楽しみだ。筆者もこっそりと参加して、そしておそらくけっこうな確率でボコボコにされる(いやでも多少は腕に自信があるのですけど、うーん、並プレーヤーでしょうかね)と思うが、楽しくオンラインプレイに励みたいと思っている。

オンライン対戦をするためにはブロードバンド環境やマルチマッチングBBへの加入など、いくつかの環境条件を満たしている必要がある。ブロードバンド環境を整えて、日本中の猛者たちと戦えるオンライン対戦を堪能してみてほしい

 「ギャラリー」はキャラクター画像、アートワーク、エンディング(ムービーやオリジナルイラストなど含む)を閲覧できるモード。アートワークは初めからすべて閲覧可能だが、キャラクター画像とエンディングは各モードをやりこんでいくと増えていく。特にエンディングでは、中間デモや今作のためにSNKプレイモアを代表するイラストレーター4人が描きおろしたオリジナルのエンディングイラストが含まれている。また、「ゲームオプション」では細かい設定変更が可能。キャラクターセッティングという項目では、各キャラクターの色を自由に変えることもできる。RGBの3色を自由に調整できるうえに、キャラだけではなく技のエフェクトまでも色を変えられるので、ビジュアルに凝る人ならけっこうハマってしまうだろう。かくいう筆者も延々とエディットに時間を費やしてしまったクチだ。

ヒロアキ氏の描く渾身のアートワークは必見! ズームも自由にできる
かゆいところに手が届いたカラーエディットの画面。自分だけのオリジナル配色を産み出そう

 その他、オリジナルのアーケード版を忠実に再現した「アーケードシステム」のほか、より遊びやすさを追求した「アレンジシステム」も搭載。アーケード版からいかに調整されているかを一度体験してみる価値はあるだろう。

ロードの早さで好感度上昇……やっぱ好きッス!

 1人用でいろんなキャラを試してみるのも面白いが、対戦格闘ゲームが好きな友人がいれば豊富なモードで対戦しまくるのが正しい遊び方だろう。加えてブロードバンド環境があればネットワークマッチで遠くの誰かと遊ぶこともできるので至れり尽くせりだ。

 そんな「KOF XI」において、なにげに感心した点が2つある。まずはロード時間が短い点。少し前のSNK関連のPS2タイトルだと対戦前後の読み込みがけっこう長かったように記憶している。さらにPSの頃のタイトルはロードが確実に長かった。もっと言えばネオジオCDのロードの長さは驚くべきものだった(バトルが始まるごとに1分以上は読み込んでいたはず。ロード時間は冗談でなく読書にあてていたくらいだ。今となっては懐かしい思い出である)。ネオジオCDと比べるのは酷な話だが、単純にロードのストレスが少なく、各モードが非常にキビキビと動いているという印象を持った。「ゲームオプション」でオートセーブをオンにしていると、設定変更があるたびにセーブしたりするが、それすらもあまり気にならない長さ。これは快適なプレイに貢献している点だと言っていいだろう。

 もう1つの感心したのはプログレッシブモードに対応している点。筆者の環境では確かめる術はなかったがコンポーネントAVケーブルとコンポーネントビデオ入力端子があれば、より鮮明な映像で「KOF XI」を楽しむことができるのは間違いない。対応したテレビに接続して遊ぶ場合はぜひとも試してほしいところだ。

 なお、「KOF XI」に限らずコマンド入力のある対戦格闘ゲームの宿命でもある話なのだが、アーケードのスティック操作に慣れているとPS2純正のデュアルショック2や、それに準じたコントローラではコマンド入力がしにくい。これはもう、いかんともしがたいので、本格的にやりたい人にはジョイスティックもしくは方向キーの入力がしやすいパッドを入手したほうがいいだろう。

 結論としては、長年「KOF」に慣れ親しんできた筆者としては、移植度合いは満足している。もとよりアーケードの「KOF XI」が歴代「KOF」シリーズの中でも割とよくできているほうだと思っているので、個人的には「やっぱKOF好きッス!」と改めて言いたくなるくらいに評価の高い一作だ。アーケードで「KOF XI」をプレイしている人や、「KOF」のコスチュームに身を包んだりするコアな「KOF」ファンなら、とりあえず「買い」だろう。ただ、こういったキャラクターの人気で成立している部分が大きいタイトルは、ファンでなければとっつきにくかったり興味がなかったりするものだ。そういう方には敢えて「KOF XI」を勧めたりはしない。とはいえ、このレビューをここまで読んだ貴方であれば、多少は「KOF XI」に興味があるのだと勝手に筆者は踏んで「興味があるのなら手にとってみたらどうよー」と提案したい。そして、早くもアッシュ編が完結するであろう次回作が気になってしょうがないのであった。

ザ・キング・オブ・ファイターズ イレブン
対応機種プレイステーション 2
メーカーSNKプレイモア
ジャンル2D対戦格闘
発売日2006年6月22日
価格7140円(税込)
(C)SNK PLAYMORE

http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0604/28/news011.html

数多くのオリジナル要素を引っさげ、PS2版「THE KING OF FIGHTERS XI」登場

http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0604/24/news055.html

隠し要素の情報も――「MMBBオンラインゲームフェスタ! KOF MI2 + KOF XI プレミアイベント」開催

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