“ためる”ショットが爽快感を倍増させる「スマッシュコートテニス3」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年06月21日 00時23分 公開
[網野三平,ITmedia]
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 プレイ開始直後のオリジナル選手の能力は、かなり低い。トレーニングを行ったり、大会で勝って経験値をいでレベルを上げ、選手の能力を育てていくのが基本的なプレイスタイルだ。

写真の右側にあるのが、スキルリスト。ボールマークのスキルが獲得可能なもので、カギマークのスキルは、獲得条件を満たしていないものだ

 選手の能力は、「Power Play」や「Serve & Volley」など7つのパラメータで表される。選手のレベルが上がれば成長ポイントが獲得でき、各能力に割り振ることで強化できる、という仕組みだ。また能力を強化するほか、特殊スキルを獲得することもできる。ただし、特殊スキルは、特定のパラメータが一定の値に達していないと獲得できない。

 特殊スキルには、ハードコートでの試合の場合に能力アップするものや、特定のショットのコントロールや威力を上げるといったもの、なかには“スーパーショット”を打てるようになるものもある。高い打点からの急角度のスマッシュや、サイドライン際のボールに走り込んでポールの外側からコートに叩き込むショットなど、大人気のテニス漫画に出てくるようなスーパーショットが打てるのだ。テニス漫画のキャラクターを本作で再現してみるのも面白いかもしれない。

 「プロツアーモード」には、時間の概念があり、1ターンで1週間が経過する。トレーニングやスポンサーやタッグパートナーの契約交渉、大会出場すると次のターンに移る。選手にはスタミナがあり、トレーニングや大会に出るとスタミナが減っていく。何もせずにその週を経過すればスタミナは回復する。

 スタミナが少ないと動きが鈍って、能力を発揮できないので、目標の大会に合わせてスタミナを調整していくことも重要となる。筆者は最初、「スタミナは腕でカバー!」と甘く考え、経験値を稼ぐために、毎週大会に出続けていた。だが、2カ月目になると動きが悪く1回戦で敗退してしまうことも多くなった。プレイ開始早々、あっさりと育成計画失敗。世界の壁は、そんなに甘くありませんでした……。

遊び応え十分の6つのモード

 「プロツアーモード」で作成した選手は、ほかのモードでも使用可能だ。本作には「プロツアーモード」に加え、難易度ごとに決められた試合数を勝ち抜いていく「アーケードモード」、基本操作を教えてくれる「レッスンモード」、自由に設定を変えて試合が行うことができ、8人ずつのチーム戦もできる「エキシビジョンモード」、「パックマン」などナムコの往年の名作とテニスを融合させたミニゲーム3つが遊べる「チャレンジモード」、通常の試合のほかにミニゲームで通信対戦ができる「アドホックモード」という合計6つのモードがある。

チャレンジモードのミニゲーム

「パックマンテニス」

 巨大なパックマンをボールにして打ち合うミニゲームだが、得点の計算方法がかなり特殊。コートに落ちているクッキーにパックマンが当たると、パックマンがクッキーを食べる。相手からポイントを奪ったとき、パックマンが食べたクッキーの数だけ、得点が加算されるというシステムだ。コート上には、クッキーだけでなくモンスターも動き回っていて、選手の動きを妨害してくる。


「ギャラガテニス」

 ギャラガ軍団がコートにビームを放射しており、そのビームに選手が触ると連れ去られるゲームモード。先に残りの選手がいなくなったほうが負けとなる。


「ボムテニス」

 爆弾をボール代わりに使うテニス。ショットやバウンドで爆弾に衝撃がたまり、限界になると爆弾が爆発する。選手が爆発に巻き込まれると選手が1人いなくなり、先に残りの選手がいなくなったほうが負けとなる。ただし、爆弾から遠く離れていれば、爆発してもダメージを受けない。ポイントを奪われたほうのコートには小さな爆弾が置かれ、爆弾ボールが爆発すると、巻き込まれた小さな爆弾も誘爆する。逃げ場はどんどん狭くなっていくのだ。


 今までにないテニスを楽しめるミニゲームは熱中度が高い。目標得点やミニゲームの難易度、ライフ(選手の人数)の設定ができる点もポイントだ。非常にバランスよく仕上げられているというのが、プレイした率直な感想だ。あえて言うなら、日本のゲームなのに日本人選手がいないというのが不満であろうか。だが、それはゲームというよりもスター選手不在のテニス界に物申したいところ。次回作までに、実力を持った日本人選手が現れてくれないだろうか……と、切に願う筆者でありました。

「スマッシュコートテニス3」
対応機種PSP
メーカーバンダイナムコゲームス
ジャンルノンフィクションスポーツゲーム
発売日2007年6月21日
価格(税込)5040円
対応ゲームシェアリング・アドホックモード(1〜2人用)
(C)2001−2007 NBGI
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