バシュっと倒すと、気分は暗殺者「アサシン クリード」レビュー(2/3 ページ)

» 2008年01月10日 00時00分 公開
[佐藤ポン,ITmedia]

作り込まれた広大な街を自由に散策できる楽しさ

 さて、熱く暗殺について語ってしまったが、ここからはゲームの流れについて紹介していこう。本作の目的は、教団から指示された人物を次々と暗殺していくことだ。ただし、詳細な情報はまったく教えてもらえない。新米のアサシンは現地へ赴き、自分で情報を集めろ、ということなのである。

 というわけで、新しい任務を頂戴したら、まずは都市へ潜入して情報収集することとなるのだが、その作りこみにただただ驚いてしまう。複数ある都市はどれも細部まで丁寧に作り込まれていて、ただ単に広いだけではない。マップ内には住居区や商店街、広場など、さまざまなエリアがあり、何百人、いやそれ以上かもしれないほどのNPCが生活しているのだ。

 NPCの動きはある程度パターンが決まっているけど、人が多いためにそれほど気にならない。立ち話をしていたり、荷物を運んでいたり、物乞いをしている人もいる。彼らはまるで本当に生活しているような、そんな錯覚を受けるだろう。

画像 初めは街を散策しているだけで楽しい。建物の屋根を移動することも可能だ
画像 街には多くの人々が生活している。やかましい物ごいやアブナイ人などがたくさん登場するのも本作ならでは(?)

 さて、街に入ってまず初めに行ないたいことは“ビュー・ポイント”の確保だ。ビュー・ポイントとは、見晴らしのいい高い建物に設置してある地点のこと。プレイヤーが立って周囲を見渡すことにより、マップに周囲の詳細図が表示されるようになるのだ。

画像 思わず声を上げてしまいそうなくらい、高い地点からダイブ。高所恐怖症の人は目を閉じてどうぞ

 ビュー・ポイントはどれも高い位置にあるが、アルタイルは並外れた身体能力を持っているためヒョイヒョイと登って行ける。窓枠や雨どいなど、手のかかる突起物さえあれば、どんなところでも移動可能だ。建物の屋根を使って高い場所を移動してゆくさまは、同じXbox 360のアクションゲーム「ライオットアクト」を彷彿とさせる。ただし、「ライオットアクト」と異なる点は、アルタイルは生身の人間ということ。高い場所から落下すると死んでしまうため、そこそこ慎重に移動する必要がある。

 ただし、落下地点に干草の束が置いてある場所ならば、干草がクッションになってくれるため、どれだけ高い場所から飛び降りてもダメージは受けない。本作ではこの動作を“イーグル・ダイブ”と呼んでおり、主にビュー・ポイントから地表に戻るときに利用することとなる。イーグル・ダイブは、そのままヒモなしバンジージャンプ気分を満喫でき、なかなか気持ちがいい。

 街を歩いていると、マップ画面上にアイコンが表示される場合がある。アイコンはイベントを意味しているので、近づいて何らかアクションを起こせばイベントが発生する。

画像 罪もない住民が敵兵に攻撃されている。正義の暗殺者としては見逃すわけにはいかない

 イベントの中でよく発生するのが、住民の救出だ。これは、敵兵にいじめられている善良な市民を救出する、という内容で、敵兵を倒すだけでクリアーできる。剣の扱い方をマスターしていれば、難なく攻略できるはずだ。住民を救えば救うほど、アルタイルの味方が増えていき、アルタイルが逃亡しやすくなる。善行を行えばいつかお返しがくるという、なんとも分かりやすいシステムである。

 その他にも、NPC同士の会話を盗み聞きする聞き取り調査のイベントや、脅迫して情報を聞き出すイベントなども発生する。街を散策しているときは、常にアイコンの表示に気をつけるといいかもしれない。

 こうして情報を集めたら、いよいよターゲットの暗殺に取り掛かる……ということの繰り返しでゲームは進んでいくのだ。

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