何度も言いますが、連邦のMSはバケモノです!!──ギレン総帥のすごさが骨身にしみました「機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威」レビュー(2/3 ページ)

» 2008年02月27日 09時00分 公開
[内田志乃,ITmedia]

「アライメントシステム」が“if”の歴史を紡ぎ出す

 本作の最も大きな特徴は、「系譜」における「外交」を廃し、新たに「アライメントシステム」を導入したことだろう。これはプレイヤー勢力のアライメントゲージ(評判)を表すもので、イベント中の選択肢や各種コマンドによって、「ロウ(Law=秩序)」と「カオス(Chaos=混沌)」の間を行ったり来たりするのだ。

 アライメントゲージは毎ターンわずかずつロウの方向へ傾いていくが、例えば苦しい資金繰りの中でつい頼ってしまう「臨時資金徴収」なんてコマンドを使うだけで、自然変化数ターン分が一気にカオスへ傾いてしまう。

 カオスに傾くと周囲への評判は悪くなり、例えば暴動が起こって鎮圧するまで敵エリアへの侵攻ができなかったり、貴重なパイロットが離脱したりするなどのデメリットがある。一方、より非人道的ながらも強力な作戦が実行できたり、逆に参入してくるキャラクターがいたり……と、デメリットばかりでもないのが面白いところ。このあたりに、単純に「善・悪」ではなく「混沌・秩序」と設定した意味合いが見て取れるだろう。戦争や国家というものは、単純な善悪二元論では語れないものなのだ。

画像 自軍情報画面の下方にあるのがアライメントゲージ。こちらはティターンズさんの様子だけど、らしいというかなんと言うか……ここまでカオスなのもむしろ清々しいくらいだ
画像 アライメントゲージの如何によって、各種イベントが発生したり、コマンドのメニューが変わる。カオスよりだと何とも物騒(かつ魅力的?)なメニューも登場

集団運用・各個撃破こそ勝利のカギ

 「行動設定フェイズ」は、六角形のマス目(ヘックス)で区切られたマップ上にて、味方ユニットを動かし敵を撃破していくというオーソドックスなスタイル。侵攻した場合は敵勢力の殲滅、もしくはマップ内に点在する拠点を全て制圧すれば勝利となり、防衛戦の場合は敵の殲滅、もしくは敵の全退却が勝利条件だ。

 拠点間はラインで結ばれ、これがいわゆる「補給線」を意味する。MSなどの各ユニットには「耐久力」の他に「物資」というパラメータが設けられており、移動したり攻撃することで減っていくが、先の「補給線」や「拠点」のヘックス上であれば補給が受けられ、また拠点の上であれば耐久力も回復できるのである。

 そんなわけで侵攻は補給線をたどるように進めるのが常套手段のように思えるのだけど、このラインが敵のいる拠点までまっすぐたどれることの方が少なかったり、また補給線上に山岳地帯があったりするため、常に補給線の上を進むことは難しい。どの場所で補給線を外れて進行するか、というのが1つのポイントになってくる。逆に、いかにこれを維持しつつ戦うか、あるいは補給部隊を投入するか、というのも駆け引きの大きなポイントだ。

 戦闘はまず部隊同士の射撃戦から始まり、後に前衛同士の格闘戦が実行される(格闘可能なユニットのみ)。これらはアニメーションで描かれ、また戦闘の前後で搭乗しているキャラクターのカットインが時折入り、おなじみの名台詞が流れたりすることも。「オルテガ! マッシュ!」の掛け声は、いつ聞いても血湧き肉踊るのだ。

 また、原作の中で関係のあるキャラクター同士を接近させると、会話イベントが発生することも。これらの多彩なイベントを眺めるだけでも、ガンダマニアにはたまらないのだ。

 そうそう、スタック(同一へクスに重なっている部隊のこと。3部隊まで)へまとめて指示を出せるよう改良されたのもポイント。ユニットをスタック単位で運用するのは基本的な戦術の一つであり、地味ながらもかなりうれしいポイントだ。

画像 両陣営トップの直接対決! セリフはもちろんボイス入りだ。ちなみに戦闘で乗座艦が撃破されても死亡して即ゲームオーバー、なんてことはないのでご安心あれ
画像 戦闘はこのようにアニメーションで描かれる。OFFにすることも可能だけど、映画のワンシーンが再現されることもあるため、眺めているだけでも楽しいですよ

画像 夜間戦闘も追加された要素のひとつ。夜間は「ZOC」(ゾーンオブコントロール)が発生せず、敵部隊の隣のヘックスも通過できるという特色がある。ZOCの詳細はマニュアルをご参照あれ
画像 戦闘は完全に委任して結果だけ表示させることも可能だけど、一部の部隊だけを委任するなんてことも可能。委任した部隊には“Auto”のAがつく

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/24/news044.jpg 「これは桁違い」 コメダで商品を注文 → “想像以上の逆詐欺”に思わず呆然 「もはややけくそ笑」「他の店だったら……」
  2. /nl/articles/2503/22/news007.jpg ディズニーランドがオープンした1983年当時、カップルだった2人→37年後…… 目頭が熱くなる現在の姿に感動
  3. /nl/articles/2503/21/news067.jpg 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」 投稿者に話を聞いた
  4. /nl/articles/2503/18/news071.jpg 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  5. /nl/articles/2503/19/news019.jpg 水族館のイカに“指でハート”をしてみたら… “まさかのお返し”が190万表示「こ、こんなことあるのか」
  6. /nl/articles/2503/21/news163.jpg Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  7. /nl/articles/2503/22/news074.jpg 5年以上カットしていない白髪の女性が髪を切ると…… プロの手による“驚きのイメチェン”に「20歳若返った」「魔法のようだ」【海外】
  8. /nl/articles/2503/20/news026.jpg プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが550万再生「凄すぎて笑うしかないw」「チーズが、、、」 話題になった作者に話を聞いた
  9. /nl/articles/2503/22/news053.jpg 「また凄いの出たな」 ワークマン“1780円多機能ポーチ”に反響続出「コスパ最高」「使ってみたいな」
  10. /nl/articles/2503/22/news045.jpg 舞浜のマクドナルドでマカロンを頼んだら…… まさかの“神対応”が35万表示「天才すぎるだろ」「技術すごい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  2. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  3. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  4. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】
  5. ペットのカエルを土に埋め、約半年間放置→掘り返してみたら…… 「すげぇ」予想外の結末に「ほんと不思議」
  6. 「絶対当たったわこれ」→「は?」 ガリガリ君の棒に書かれていた“衝撃の文章”に「そうはならんやろ」 投稿者に当時の思いを聞いた
  7. コメダ珈琲店で「軽い食事」を注文 → 出てきた“まさかの実物”に思わず大仰天 「逆詐欺ですね」「軽食という名の主食」
  8. 最恐雑草“ヤブガラシ”根元をハサミでチョキッと切ると…… “驚愕の結末”に「すごい」「知りませんでした」
  9. 「笑い過ぎて涙が」 小学生次男、宿題で先生に不正を疑われる→まさかの原因が530万表示 「じわじわくる」 投稿者に話を聞いた
  10. 大阪梅田駅で撮影された“奇跡のような光景”に「今まで見たことない」「本当に贅沢な眺めだ」 全ホームにマルーンカラーが整列
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に