こんな時代だからこそ、初心に戻ったMMORPGで遊んでみないか?――「ALLODS ONLINE」先行体験リポート(1/2 ページ)

ゲームオンが新たにサービス予定のMMORPG「ALLODS ONLINE」。ロシアで開発された“洋ゲー”テイスト満載の本作を先行体験、その模様をリポートする。

» 2010年09月28日 17時11分 公開
[板橋舟人,ITmedia]

ロシア産だけどあまりロシアっぽくないMMORPGが登場

最近では珍しく、濃いキャラクターデザイン。でもそれこそが本作の大きな魅力だ

 ゲームオンより2010年内にサービス予定の「ALLODS ONLINE(アロッズオンライン)」。先日、ITmedia Gamezでもクローズドβテスト参加者募集の記事をアップしたので、記憶に残っている人も多いと思う。今回、そんな本作を先行体験プレイする機会をいただけたので、さっそくリポートしていきたいと思う。

 まずは本作の概要を。「ALLODS ONLINE」は、世界的に有名なゲーム「Rage of Mages」を原作としてロシアで開発されたMMORPG。SF要素を取り入れたハイファンタジーという世界観で、“リーグ”と“エンパイア”という2つの勢力が争っている。プレイヤーはどちらかの勢力に所属するキャラクターを作成し、相手勢力との戦いに参加する。とはいえ、対人戦オンリーという内容ではないため、肩肘を張る必要はない。

 では、さっそく始めてみよう。キャラクター作成は、所属陣営を選んだ後、種族(各陣営3種類)とクラス(いわゆる職業)を選択する。クラスはなんと28パターンもあるのだが、各種族で選択できるのは4〜6種類のため、28種類の中から選ぶのを迷うという心配はない。

 もう少し詳しく述べると、本作には“ウォーリア”や“ヒーラー”という、職業の方向性とよべる“アーキタイプ”が8種類設定されている。なお、種族とクラスに関しての情報は膨大な量となるため、詳細は先のクローズドβテスト参加者募集記事や本作のティーザーサイトを参照してほしい。

 キャラクター作成で思ったことは、“なんとも濃いキャラクターデザインだなあ”ということ。ゲームオンといえば「レッドストーン」や「ミュー〜奇蹟の大地〜」といった、流行のカワイイ系MMORPGを運営しているが、本作のイメージはそれとは真逆の“洋ゲー”テイスト。これは欧米産の新作MMORPGですよ、と言われてもまったく疑うことがないほどだ。古くからのMMORPG、それこそ「UO」や「エバークエスト」を遊んできた古参ユーザーにとっては、逆に安心できるデザインではないかと思う。ちなみに本作はロシア産であると述べたが、“ロシアらしさ”は非常に薄め。キャラクターが踊れるダンスに“コサックダンス”があるぐらいだろうか。ちなみに本作はロシア産であると述べたが、“ロシアらしさ”は非常に薄め。キャラクターが踊れるダンスに“コサックダンス”があるぐらいだろうか(他にもロシアっぽいアイテムがあるくらいか)。

ダークエルフかと思いきやサイボーグなゾンビだった種族、アリソン。この濃さがたまらん人も多いのでは!

 個人的に気に入ったのは、エンパイア側の“アリソン”という種族。パッと見はダークエルフ風のこの種族、じつは死者が蘇ったゾンビという設定。しかも体で腐り落ちた部分は機械で補っているという、メカゾンビである。さらに、メカであるにもかかわらず魔法が得意という、近年まれに見る型破りな種族である。

 もうひとつ注目したいのは、リーグ側の“ギバーリング”という種族。とても小さくて愛らしい動物のような外観をしており、この種族のみ3匹1組となって行動する、個性的な種族だ。

 キャラクターメイキングではほかに、性別や外見を細かにカスタマイズ可能。顔や顔の特徴、髪型など、かなり詳細な部分まで調整できるのが印象的だった。

いよいよゲームスタート! スタンダードな内容でプレイしやすい

序盤はクエストを通じてゲームの作法を学べる。基本システムは一般的なスタイルなので、とくに戸惑うことなく遊べた

 筆者はエンパイア側のアリソンという種族、クラスはサヴァンというキャラクターを作成してゲームスタート。ゲーム序盤はチュートリアルを兼ねた内容となっており、クエストを楽しみながら操作や作法を学べる、という作りになっていた。

 今回は、アストラルシップという宇宙船からスタート。指定されたキャラクターと話してクエストを受託し、対象の人物に話しかける、モンスターを倒すといった条件を達成すると、クエストクリアーとなる。クエストをクリアーすると経験値がもらえるほか、装備も報酬としてもらえることも。こうやってキャラクターを成長させたり、序盤の装備を充実させていく仕組みのようだ。

 プレイしての第一印象は“完成度が高いなあ”という感じであった。ロシアではすでに1年以上正式サービスを行っているため、クライアントはとても安定しており、クラッシュなどの不安を気にせず楽しめる。コンテンツも充実しており、クエスト数や各クエストのテキスト量も膨大だ。今回は時間が限られたプレイであったため、クエストの文章をほとんど流し読みせざるをえない状況だったのが個人的に残念。じっくり読めば、世界観やクエストをより深く楽しめると思う。

 グラフィックの質は及第点だ。最新技術てんこ盛り、というわけではなく、1〜2世代前の技術で作られており、最新ゲームに比較すればエフェクトや質感には不満を感じる。だがそのぶん軽く、かつ安定しているため、ストレスなくゲームを楽しめるメリットがある。実際、本作の必要スペックはかなり低く、ミドルレンジのマシンで十分すぎるほど快適に楽しめるのはありがたいポイントだ。さすがにオンボードでは厳しい感じはするが……。

 さて、ゲーム内容に話を戻そう。筆者が選んだサヴァンというクラスは、いわゆる魔法使いタイプで、魔法で敵を攻撃する。レベルが上がれば、デバフ系(弱体魔法)や召喚魔法も覚えていくようだ。

 キャラクターが覚えた魔法やアクションは、画面下にあるバーに登録し、そこをクリックして発動するタイプ。敵との距離やキャラクターの向きも重要で、しっかり敵の方向を向いていないと魔法が発動しない、ということがあった。MMORPGだが、意外とアクション性は高い印象を受けた。

 そうこうしているうちに経験値が溜まり、レベルアップ。レベルアップすると、任意のステータスを成長させることができる。このため、成長のさせかたによって、同じクラスであっても個性を出せるシステムになっている。

ちょっと変わった魔法使い、というクラス。召喚魔法も使えるようだが、序盤は直接ダメージを与える魔法で攻撃
クエストをクリアーすると経験値がもらえる。このため、クエストを楽しむことがキャラクターの成長にもつながる

パーティプレイのバリエーションも非常に豊富

 ある程度ゲームに慣れたところで、次はレイドにチャレンジしてみた。レイドとは、大規模の人数でボスクラスの敵に立ち向かうコンテンツのこと。本作では、通常のパーティは最大6人で組めるが、レイドでは最大4パーティの24人がひとつの仲間として扱われる。この大人数で強敵に立ち向かうのだ。

 今回はテストプレイのため、ちょっと強いキャラクターを用いて、開発スタッフを含めて5人でパーティを組んで戦うこととなった。

 筆者が操ったのは、ギバーリングという種族のシーアというクラス。いわゆる召喚クラスで、ペットを召還して戦わせるスタイルだ。が、このペットがボスモンスターに見つかっていきなり攻撃され、なんだかうやむやのうちにバトルがスタートしてしまった(笑)。

大人数で強敵にたち向かうのがレイド。仲間との協力プレイがキモであり魅力!
仲間の魔法使いが、なにやら強力な魔法で攻撃中。派手なエフェクトでバトルは盛り上がる

 ボスモンスターは見た目からして巨大で、耐久力も非常に高い。だが、仲間の盾役キャラクターがしっかりと敵を引きつけてくれたおかげで、筆者を含む攻撃役のキャラクターは攻撃に専念することができ、時間こそ少しかかったが、あまり苦戦することなく倒せてしまった。このように、クラスの役割が非常にはっきり分担されているのが本作の特徴で、そのためパーティプレイがとても楽しい。国産のゲームでは軽視されがちなバフクラス、いわゆる支援タイプの職業も多数用意されているため、協力プレイは慣れれば慣れるほど楽しくなりそうだ。

 続いて、インスタンスでのバトルも体験した。インスタンスとは、個人もしくはパーティ単位のみの専用エリアのこと。例えばあるダンジョンに入った場合、自分たち専用のダンジョンとなる。他の人が同時に入りたいと思った場合は、同じくその人専用のダンジョンも作られるため、待ち時間が発生する、という心配は無用だ。

 今回挑んだのは、バンパイアの城。ここにいるボスを倒すことが目的らしく、城の中で用意されたクエストもあるようだ。マップは立体的に作られており、大きな階段やエレベーターで上層フロアへ移動するなど、探索する楽しさも味わえた。道中に現状では倒せないボスが待ち受けていて、気づかれずに突破する……というドキドキなシチュエーションも楽しめた。こちらもパーティプレイが特に楽しそうなコンテンツであった。

いざ、バンパイアの城へ。中ではセクシーなホログラムがお出迎えしてくれました
城の中では、多数のバンパイアがお出迎え。ここでも盾役の人が頑張ってくれたので、バトルは楽勝でした

 最後に、宇宙船“アストラルシップ”を少しだけ体験できた。本作には多数の浮遊島“アロッド”が登場し、そこに行ってコンテンツを楽しむスタイルだ。この、アロッド間を移動するのに使用するのがアストラルシップというわけだ。

 アストラルシップはゲームを進めると個人で所有できるようにもなり、加えて敵対勢力とアストラルシップでのバトルも楽しめる。いわば上級者向けのエンドコンテンツで、ある程度本作を遊び尽くした人が行き着く最終目標である。そのため、詳細については実際にプレイを重ね、その目で確かめてみてほしい、とのことだ。

 というわけで、駆け足ではあったが一通り本作を楽しんでみた。どのコンテンツもしっかり作られており、非常に遊びごたえがありそうだ。最近はなんだか数が少なくなってきた、ハイファンタジーのMMORPGに飢えていた人にはうってつけの作品となるだろう。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  8. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  9. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  10. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた